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ゴードンミラーモータース、「ハイゼット カーゴ」ベースの軽キャンパー「GMLVAN S-01」公開
2022年11月24日 17:16
- 2022年11月22日 公開
リアスペースに木を用いて、アースカラーでまとめたこだわりある軽キャンパー
カー用品販売店を運営するオートバックスセブンには「GORDON MILLR(ゴードンミラー)」というガレージライフブランドがあり、カーグッズやアウトドアギア、男女アパレルなどとあわせて「GORDON MILLR MOTORS(ゴードンミラーモータース)」という車両レーベルでオリジナルのキャンピングカーを企画、製作、販売している。
現在、ゴードンミラーモータースからはトヨタ自動車「ハイエース」をベースにした「GMLVAN V-01」と、日産自動車「NV200」がベースの「GMLVAN C-01」がリリースされているが、11月22日にダイハツ工業の「ハイゼット カーゴ クルーズターボ」をベースとしたニューモデルとなる「GMLVAN S-01」が初公開された。ゴードンミラーモータースとしては初の軽キャンパーである。
GMLVAN S-01の発売は2023年2月中旬で、全国のオートバックスグループ店舗に設定される「GORDON MILLER AUTHORIZED DEALERS(ゴードンミラー オーソライズド ディーラー)」にて順次開始するが、東京都墨田区にある直営店舗「GORDON MILLER KURAMAE」限定で、2022年12月17日から展示と先行予約が開始される。早期の納車を希望する場合は先行予約を利用したい。GMLVAN S-01の価格は2WD(FF)が319万円、4WDが338万8000円となっている。
ハイゼット カーゴといえば、軽商用バンのなかでは長さのあるカーゴスペースを持っているため、車中泊などアウトドア趣味を楽しむユーザーからの評価が高く、ターボエンジンや4WDがある点も大きな特徴となっている。
GMLVAN S-01はこうした素性のいいベース車に、ゴードンミラーモータースの車両に共通する質のいいキャンピングカー用装備を追加。さらに趣味用のクルマとして愛着が持てる内外装デザインを採用することで、クルマ好きなアウトドア派のユーザーの感性に訴える仕上げとしている。なお、ネーミングのS-01のSは、“Small”や“Simple”、そして“Solo”(ソロキャンプ)の頭文字から取ったものということだ。
GMLVAN S-01のベースはダイハツのハイゼット カーゴ クルーズターボ。トランスミッションはCVT。駆動方式は2WD(FF)と4WDが用意される。
GMLVAN S-01に仕立てるうえで、ベースのハイゼット カーゴに対してエクステリアデザインとインテリアに変更が加えられているが、ターボエンジン、足まわり、ボディ形状、登録の種類に変更はない。
また、現代のクルマには必須の運転支援機能もハイゼット カーゴと変わりなく、ダイハツの運転支援機能である「スマートアシスト」が装備されている。スマートアシストの内容は衝突警報機能、衝突回避支援ブレーキ(対車両・歩行者[昼夜])、ふらつき警報、路側逸脱警報機能、車線逸脱警報機能/車線逸脱制御機能、ブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、オートハイビーム、アダプティブドライビングビーム、サイドビューランプ、コーナーセンサーとなっている。
次に、GMLVAN S-01ならではの装備を紹介しよう。まずは外観から。
特徴的な部分はフロントフェイス。ベースのハイゼット カーゴはマルチリフレクターヘッドライト(オプションでLEDヘッドライトを選択可能)を使ったシャープな顔つきだが、GMLVAN S-01ではクラシカルな雰囲気を持つ丸型ライトに変更され、フロントグリルとバンパーフェイスも専用品となっている。これはハイエースをベースにしたGMLVAN V-01と同じテイストとのことだ。
リアはテールゲート開閉ノブの上部に、ゴードンミラーモータースのオリジナルエンブレムが付く。そして、オリジナルデザインの丸型テールランプがオプションで設定されている(リアバンパーはノーマル、純正ランプユニットと付け替え)。
ボディカラーはGMLVANシリーズと同様にオリーブドラブとコヨーテの2色が用意されるが、GMLVAN S-01でのコヨーテは他のシリーズで使用するコヨーテ色ではなく、ダイハツがタフトなどに設定している「サンドベージュメタリック」を使用している。なお、オリーブドラブ、コヨーテともに、ダイハツの新車同様、生産ラインで塗装されるという部分も特徴である(架装はゴードンミラーモータースが行なう)。
GMLVAN S-01のベースになったハイゼット カーゴは軽商用バンなので機能性重視のシンプルなつくりだが、外観を見ても分かるように、まるで山小屋のような魅力あるスペースに生まれ変わっている。
インテリアはリアスペースから紹介していこう。壁面と天井に使用しているのは天然のアカシア材。表面は木目がきれいに見えるクリアの保護剤で仕上げられている。天井には4灯のLED照明が埋めこまれていて明るさは十分といった印象。夜間でもLEDランタンなどほかの照明は不要だろう。左壁面には消灯、点灯スイッチと調光用のダイヤルが装備される。
左右壁面には54×35cm(幅×奥行き)、耐荷重10kgという折りたたみ式木製テーブルが付く。この寸法は持ち歩きするサイズのノートPCや資料などを置くのにちょうど合うので、車中泊時の食事のほか、テレワーク時の仕事のスペースとしても使える。なお、テーブル展開時の床面からの高さは40cmなので、フロアにじかに座った状態がちょうどいいという感じ。PCでの動画視聴や飲み物を置くテーブルとして使う際はローチェアとの相性もよさそうだ。
窓にはカーテンレールと遮光性のある厚手のカーテンが装備される。クルマをテントとして使うキャンプや車中泊では、就寝時に窓に目張りをするのだが、ここで遮光性のあるカーテンがあるとサッと用意できるのは便利だ。また、専用レールを使っているだけに、かさばるカーテンが付いても室内の印象がスッキリしているのも好印象だった。
次に床材。一見すると木材に見えるが、ここはフロアボードに木目調の防水・防汚加工が施されたクッションフロアを貼った仕上げとなる。フロアは靴のまま上がることも想定されるし、荷物の積み込みなどでも傷つきやすいだけに、ここの材質は木材よりクッションフロアのほうが向いている。
このようなリアスペースに対して、前席も同様にラフに使える仕様になっていた。シート自体はノーマルだが、軽量で摩擦や引き裂き、穴あきに強い「コーデュラ」という生地を使うオリジナルシートカバーを標準装着。このカバーの表面はテフロン加工もされているので撥水、防汚、防塵効果もある。シートカバーのカラーもオリーブドラブやコヨーテというボディ色に合うベージュ系アースカラーとなっている。
冒頭にも書いたように、GMLVAN S-01の価格は319万円(2WD)と338万8000円(4WD)。軽商用バンとしてはなかなかのものだが、このGMLVAN S-01のつくりや装備、そしてなによりGMLVAN S-01で体験できることを考えると、適正な価格といえるのではないだろうか。なお、先行予約分の納車予定は2023年4月ごろとのことなので、来年のGWや初夏のキャンプで「GMLVAN S-01」に乗りたいと思う人は早めの商談をおすすめする。