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アウディ、「activesphere concept」発表 スフィア コンセプト4番目の4ドア クロスオーバー クーペ

2023年1月26日(現地時間) 発表

「スフィア コンセプト」4番目のモデル「activesphere concept」

 アウディは1月26日(現地時間)、「スフィア コンセプト」の集大成となる4番目のモデル「activesphere concept」(アクティブスフィア コンセプト)を発表した。

 スフィアコンセプトは、2021年に発表された「skysphere roadster」(スカイスフィア ロードスター)。「grandsphere sedan」(グランドスフィア セダン)、2022年4月に発表された「urbansphere space concept」(アーバンスフィア スペース コンセプト)に続き、多彩な目的に対応するボディデザインを備えた4ドア クロスオーバー クーペがデビューした。

 activesphereのボディサイズは4980mm×2070mm×1600mm(全長×全幅×全高)で、2970mmの長いホイールベースは乗員の足下に広々としたスペースを提供する。activesphereは単なるラグジュアリースポーツカーではなく、印象的な最低地上高とオフロードにおける優れた走破性を実現する22インチの大径ホイールを装備。スポーツバックとしてデザインされたactivesphereのリアは、スイッチを押すだけでオープンカーゴベッド(アクティブバック)に変化させることができ、電動自転車、ウォータースポーツ、ウィンタースポーツ用ギアなどのレクリエーション装備を積載することが可能となっている。

activesphereは多彩な目的に対応するボディデザインを備えた4ドア クロスオーバー クーペ

 相反する要素を完全に統合したというactivesphereは、オンロードとオフロードの両方で優れた走破性を実現する駆動システムとサスペンションを備え、多目的に使用することが可能。ドライバーは自らステアリングホイールとペダルを操作して、積極的に走りを楽しむこともできるほか、自動運転機能によりリラックスした時間を過ごすこともできるとのこと。

自動運転機能を搭載

 最低地上高は走行条件に応じて変化させることができ、基本となる地上高は208mmとなるが、オフロード走行時には40mm高く、オンロード走行時には40mm低くすることができるとした。オフロード走行時のactivesphereのアプローチアングルは18.9度、ディパーチャーアングルは28.1度となっている。

 activesphereは、アウディのPPEモジュラーシステムを採用し、前後のアクスル間に約100kWhのエネルギー容量のバッテリーモジュールを搭載。前後のアクスルに搭載された電気モーターは、合計325kWの出力と720Nmのシステムトルクを発生する。フロントとリアサスペンションは5リンクタイプを採用し、アダプティブダンパーを備えたアウディ アダプティブ エアサスペンションも装備している。

 800Vの急速充電テクノロジーを備え、内燃エンジン搭載モデルの従来の給油時間に近い充電時間を実現。わずか10分で300km以上走行するための十分なエネルギーを充電することができるとのこと。さらに、25分未満で容量100kWhバッテリーを5~80%まで回復させることもでき、一充電走行距離は600kmを超えるとしている。

 また、新しいディスプレイと操作テクノロジーにより、さまざまな方法でactivesphereが使用可能となっているとのこと。革新的な操作コンセプトであるAudi dimensionsは、乗員の視野にデジタルコンテンツをリアルタイムで表示することにより、物理的世界とバーチャルワールドを組み合わせた、複合現実として知られる世界を実現するとした。

インテリアイメージ

 ヘッドセットは、実際の環境とルートビューを提供すると同時に、3Dコンテンツとインタラクティブな要素を表示でき、ドライバーと乗員は個別に設定することが可能。これは、運転状況やナビゲーションなど、ドライバーに関連するすべての情報を表示できることを意味しているという。また、ヘッドセットを装着した乗員は、実際には目では見ることのできない、シンプルでミニマリストデザインのコントロールパネルや、そのほかのバーチャルディスプレイを見ることができ、この複合現実システムにより、ユーザーは現実でありながらも見ることができないタッチセンシティブゾーンと正確にやり取りすることができるとした。ヘッドセットに表示されたこれらのゾーンは、ユーザーが触れるとリアルタイムで反応して、機能を表示したり実行したりすることができるとのこと。

複合現実システムを搭載
デザインと機能の概要

 activesphere conceptのデザインは、マリブのアウディデザインスタジオで行なわれ、スタジオマネージャーのゲール・ビュザン氏率いるチームがプロジェクトを担当。ビュザン氏はプロジェクトの背景にあるアイデアについて、「activesphereは、とてもユニークなクルマです。このモデルは、Audi Sportbackのエレガントなスタイル、SUVの実用性、オフロード性能を巧みに組み合わせた、まったく新しいタイプのクロスオーバーです」と説明している。

 AUDI AG技術開発担当取締役オリバー・ホフマン氏は「スフィア コンセプトは、未来のプレミアムモビリティに対する当社のビジョンを示しています。特に将来のアウディモデルのインテリアでは、パラダイムシフトを経験しており、インテリアは、乗客がくつろぎ、同時に外の世界とつながることができる場所になります。アウディ アクティブスフィアにおける最も重要な技術革新は、モビリティのための拡張現実の適応です。アウディの寸法は、周囲とデジタルリアリティの完璧な統合を生み出します」とコメントしている。