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スズキ「キャリイ」「エブリイ」、日産「NV100クリッパー」など計5車種36万145台をリコール AGSの不具合で変速不能・走行不能となるおそれ

2023年3月31日 発表

 スズキは3月31日、「キャリイ」「エブリイ」、日産自動車「NV100クリッパー」、マツダ「スクラム」、三菱自動車工業「ミニキャブ」の計5車種36万145台のリコールを国土交通省に届け出た。対象となる車両の製作期間の全体の範囲は2014年8月18日~2021年7月14日。

 不具合の原因となる部位は変速装置(AGS)アクチュエータで、3つの不具合が確認されている。

 1つめは機械式自動変速機(AGS)のクラッチケーブルにおいて、防水のための被覆構造が不適切なため、芯線に錆が発生するものがある。そのままの状態で使用を続けると、クラッチケーブルの芯線が破断し、警告灯が点灯するとともに変速不能および、走行不能となるおそれがある。改善措置の内容としては、全車両、アクチュエータを点検し、該当アクチュエータの場合はクラッチケーブルを対策品に交換する。

 また、機械式自動変速機(AGS)のオイルポンプとオイルポンプ駆動用モータのジョイント部において、外部との通気構造が不適切なため、オイルポンプからオイルがにじんだ場合、オイルが空気とともに、モータ側に浸入することがある。そのままの状態で使用を続けると、モータ内部が短絡して作動しなくなり、警告灯が点灯するとともに変速不能および、走行不能となるおそれがある。改善措置の内容としては、全車両、アクチュエータを点検し、該当アクチュエータの場合は、オイルポンプとオイルポンプ駆動用モータを対策品に交換する。

 さらに、機械式自動変速機(AGS)において、オイルポンプ駆動用モータのブラシ材質が不適切なため、高温、高湿条件においてブラシが膨張し、摺動不良となるものがある。そのままの状態で使用を続けると、最悪の場合、ブラシが固着してモータが通電不良により作動しなくなり、警告灯が点灯するとともに変速不能および、走行不能となるおそれがある。改善措置の内容としては、全車両、アクチュエータを点検し、該当アクチュエータの場合は、オイルポンプ駆動用モータを対策品に交換する。