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日本精工、日本初出展のEV向け2速変速機構や電動パワステなど「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」に展示

2023年5月23日~26日 開催(会場)

2023年5月17日~6月7日 開催(オンライン)

NSK製品を搭載したEV車のカーモックアップ

 日本精工(NSK)は、5月24日~26日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される自動車技術展示会「人とくるまのテクノロジー展2023 YOKOHAMA」に出展し、「走る」「曲がる」「止まる」の電動化に対応する自動車の要素部品からユニット製品までの幅広い製品群を展示する。出展ブースナンバーは147。また、5月17日~6月7日に開催されるオンライン展にも出展する(オンラインステージ1)。

 主な出展品は、国内初出展となる「EV変速向けセレクタブルワンウェイクラッチ(OWC)&電動クラッチパック」「電動パワーステアリングシステム(シングルピニオンEPS)」などの新製品・新技術で、それらの製品がどの部位で使用されるのかをEVパワートレーンの核となる「eAxle」などのカットモデルを使って可視化して展示するほか、自社で開発した製品の機能を動展示や体感型展示で紹介する。

NSKの展示ブース(イメージ)

 また、会場では、EVの2速化により航続距離延伸と動力性能向上に貢献する「パワーフロースイッチングデバイス」の動展示や、電動車向け「低フリクションハブユニット軸受」の体感展示など、独自のEV向け製品。さらに、NSKが考える未来のクルマをカーモックにて、そして未来のクルマが創り出すであろうカーボンニュートラルな社会をジオラマにて表現するという。

主な出展品

「走る」:EV変速向けセレクタブルワンウェイクラッチ(OWC)&電動クラッチパック

EV変速向けセレクタブルワンウェイクラッチ(OWC)&電動クラッチパックは、NSK製品の使用部位をカットモデルで可視化して展示する

 日本初出展のEV変速向けセレクタブルワンウェイクラッチ(OWC)&電動クラッチパックは、シンプルな構造の平行軸タイプ向けの2速変速機構で、セレクタブルワンウェイクラッチにより変速制御の簡素化が可能。また、2速変速化での低速トルクアップにより、乗用車用から商用車・ピックアップトラックまで、モーターの適用範囲を拡大可能とした。

「走る」:磁歪式トルクセンサ

磁歪式トルクセンサ

 磁歪式トルクセンサは、量産車の駆動軸トルクを検出できる非接触式トルクセンサシステムで、トルクフィードバック制御によるシームレスな変速や逆入力トルク検出への活用が可能。搭載性の向上や製品ラインナップの拡充が図られている。会場ではセンシングの様子が分かる体感展示を紹介する。

「曲がる」:電動パワーステアリングシステム(シングルピニオンEPS)

電動パワーステアリングシステム(シングルピニオンEPS)

 日本初出展の電動パワーステアリングシステム(シングルピニオンEPS)は、車両重量が大きいEVにも対応した大推力(約13kN)を発生可能。モーターのアシストトルクを増幅する減速機を高減速比化し、推力の向上とモーターの小型化を実現した。また、減速機への斜交型ウォームギアの採用と減速機のラックバー下側配置により車両搭載性を向上。
さらに、冷間鍛造成型によって可変ギアレシオを持つラックバーの小径・軽量化を実現しつつ、サイバーセキュリティに対応した高出力のMCU(Motor Control Unit)と、機能安全対応のトルクアングルセンサを搭載する。

「止まる」:電動油圧ブレーキ用ボールねじ

電動油圧ブレーキ用ボールねじは、タッチパネルを使った体験型で展示する

 電動油圧ブレーキ用ボールねじは、ボールねじに必要な機能・周辺部品を一体化し、小型・軽量化・高信頼性を実現(ナット内径にボール循環溝を一体成型、ナット外径に軸受を一体化など)したことで、自動ブレーキの高応答性など安全技術の高度化に貢献する。

カーボンニュートラルな社会をジオラマにて表現

 NSKは、今後も社会のあらゆるニーズにお応えし、世界のモビリテイ技術をリードし、100年に一度の大変革期にある自動車業界において、EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド車)などの電動車が普及し、技術の多様化と革新が進む中、自動車市場のカーボンニュートラル実現に貢献していく姿を紹介するとしている。