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スバル、マニュアルミッション車向け「アイサイト」開発 MTアイサイトは今秋発売の「BRZ」改良モデルに初採用

改良型BRZ向けにマニュアルトランスミッション車用「アイサイト」開発を行なった株式会社SUBARU 商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー 小林正明氏

MT車向けに新開発されたMTアイサイト

 スバルは6月20日、マニュアルトランスミッション車向けの安全運転支援装置「アイサイト」(以下、MTアイサイト)を開発したと発表した。このMTアイサイトは、スバルが今秋発売を予定しているFRスポーツカー「BRZ」の改良モデル(国内モデル)に初採用するとしている。

 アイサイトは、世界で初めてステレオカメラのみで、自動車だけでなく歩行者、2輪車までも対象としたプリクラッシュブレーキや、追従機能付クルーズコントロールなどを実現したスバル独自の運転支援システム。世界初の全速度域で動作するプリクラッシュブレーキ機能を搭載した2010年の新型アイサイト登場時は「ぶつからないクルマ?」として訴求し、ADAS(Advanced Driving Assistant System、先進運転支援システム)が多くのクルマに普及する先駆けとなった。

BRZ AT車向けアイサイトをベースに開発

 今回発表されたMTアイサイトは、BRZのAT車向けアイサイトをベースに、プリクラッシュブレーキ、追従機能付きクルーズコントロール、車線逸脱・ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、後方ソナー警報機能のクリアランスソナーを装備。アイサイトの高い衝突回避、衝突被害軽減、運転負荷軽減の各性能をMT車の特性に合わせた制御を施し、リアルワールドの幅広いシーンでの安定した動作を実現、「運転する愉しさと安心を高い次元で両立」したという。

 MT車では変速ギヤを自動コントロールできないという特有の事情に対応。プリクラッシュブレーキは完全停止までサポートされるものの、追従機能付きクルーズコントロールは30km/h以上で2速~6速の場合というセット条件も存在する。また、車線逸脱抑制を行なうステアリングアシスト機能はBRZのAT車同様に非装備となる。

MTアイサイトの機能
今後、スバルMT車へのアイサイト搭載は進むことが予想される
今回のMTアイサイトは、BRZ AT車をベースとするためステレオカメラタイプ

 スバルとしては初となるMT車向けADAS、MTアイサイトはMT車比率が約6割というBRZから搭載されていく。