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日産、「ノート」「セレナ」のe-POWER車などに4件の不具合 109万5458台分をリコール

2023年7月14日 発表

 日産自動車は7月14日、「ノート」「セレナ」などe-POWER車を中心に、ビークルコントロールモジュール、エンジンルームハーネス、ブローバイホース、ヘッドランプ、計4件の不具合があるとしてリコールを国土交通省に届け出た。4件の不具合によるリコール台数を合計すると、109万5458台分のリコールとなる。

ビークルコントロールモジュール

 ビークルコントロールモジュールの不具合は、e-POWER車及び電気自動車のビークルコントロールモジュールにおいて、開発時にモーター出力制御プログラムの評価が不十分なため、プログラムに不備がある。このため、クルーズコントロール(インテリジェントクルーズコントロール、プロパイロットを含む)による走行を終了した直後に特定の操作をした場合に、意図しない加速をするおそれがある。改善措置として全車両のビークルコントロールモジュールの制御プログラムを修正する。

 対象となるのは、「ノート(HE12、SNE12)」「ノート(E13、SNE13)」「ノート オーラ」「セレナ」「リーフ」「キックス」の5車種で、車両の製作期間は2017年8月21日~2023年3月6日で、計47万8199台。

エンジンルームハーネス

 エンジンルームハーネスの不具合は、エンジンルームハーネスにおいて、開発時の検証不足によりハーネスの配策に不備があり、エンジン制御用コントロールユニット固定用ボルトの先端がハーネス保護材のスリット部に位置した場合、ハーネス保護材内側に入り込み、直接、電線配線と接触しているものが有る。そのため、このまま使用を続けると、電気配線の被覆が損傷し、ボルトの先端が芯線に接触することで短絡し、最悪の場合、走行中にモーターが停止し走行できなくなるおそれがある。改善措置として全車両のエンジン制御用コントロールユニット固定用ボルトの先端に樹脂キャップを装着する。なお、当該ハーネス被覆が損傷していた場合は修理する。

 対象となるのは「セレナ」のe-POWER車の1車種で、車両の制作期間は、2017年12月27日~2021年8月25日の計12万6800台。

ブローバイホース

ブローバイホースの不具合は、発電用エンジンのブローバイガスを吸気管に導くブローバイホースにおいて、開発時の評価が不十分なため、ホース表面の劣化を防止するプロテクタの寸法が不足している。このため、使用過程においてプロテクタで覆われていない部位のホース表面に亀裂が発生し、最悪の場合、エンジンが始動せず、走行中にモーターが停止し、走行できなくなるおそれがある。改善措置として、全車両の当該ブローバイホースを対策品(プロテクタ延長品)と交換する。

 対象となるのは、「ノート」「セレナ」のe-POWER車と「キックス」の3車種で、車両の製作期間は2016年8月25日~2022年3月23日の計48万4025台。

ヘッドランプ

 ヘッドランプの不具合は、右側前照灯の車両生産工場の光軸調整設備の設定が不適切な状態で検査、調整
を行ったため、光軸が保安基準を満足していないおそれがある。改善措置として、全車両の右側前照灯の光軸を点検し、調整が必要な場合は光軸調整を行なう。

対象となるは「ノート オーラ」の1車種で、車両の制作期間は、2022年4月1日~2022年10月20日で計6434台。