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日産、横浜工場のエンジン生産累計4000万基突破

2023年7月19日 発表

 日産自動車は7月19日、同社横浜工場のエンジン生産が2023年6月の実績をもって累計4000万基を突破したと発表した。横浜工場は、日産創業の地として、1933年の創業開始から2年後の1935年よりエンジン生産を開始。1976年に1000万基、1986年に2000万基、1997年には3000万基を、そして、日産の創業90周年を迎える2023年に累計4000万基の生産を達成した。

 横浜工場では、乗用車に初めて搭載したターボエンジンの「L20ETエンジン(1979年)」やV型6気筒の「VGエンジン(1983年)」など日産の歴史に残る数々のエンジンを生産してきた。現在では、「GT-R」に搭載する熟練した職人である「匠」が手で組み上げる「VR38DETTエンジン」を2007年より生産。さらに、2017年から可変圧縮機構を採用した「VCターボエンジン」の量産を世界で初めて開始した。

 同工場では、社会環境の変化により役割を変化させ、2010年のEV(電気自動車)「リーフ」発売以降、駆動用モーターの生産を開始。現在は、EV向けに加えて、「ノート」などに採用するe-POWER用モーターの生産も行なっており、2022年度は、横浜工場における生産台数の内、約4割がモーターの生産であった。また、2024年までに全固体電池の技術開発を行なうパイロットラインを横浜工場内に設置する予定としている。

 横浜工場はエンジンの量産工場だけでなく、パワートレイン生産技術開発部門と連携し、生産技術や量産するための技能・知識・仕組みをグローバル展開するパイロットプラントとしての役割も担っている。横浜工場工場長である和田民世氏は「創業以来4000万基のエンジンを生産できたのは、私たちが生産するエンジンや製品が世界中のお客さまに受け入れて頂けたからこそ実現できました。横浜工場では、圧縮比を自在に切り替えることによって高い環境性能と圧倒的な動力性を同時に実現する『VCターボエンジン』の量産を世界で初めて実現しました。このような革新的技術とサービスをこれからも高い品質でお客さまにご提供してまいります」とコメントしている。

日産横浜工場