ニュース
トヨタ、「新しいセンチュリーは日本ならではの感性のよさをすべて体現したモデル」とデザイン領域統括部長 Chief Branding Officerのサイモン・ハンフリーズ氏
2023年9月6日 16:59
- 2023年9月6日 発表
トヨタ自動車は9月6日、次の100年を見据えたショーファーカー「センチュリー」の新モデルの発表会を実施した。
登壇したトヨタ自動車 取締役・執行役員 デザイン領域統括部長 Chief Branding Officerのサイモン・ハンフリーズ（Simon Humphries）氏は、「センチュリーは日本人の感性の高さを象徴する唯一無二のクルマであり、トヨタの誇りとして生まれ、日本の誇りになったクルマである」とあいさつ。
続けて「初代センチュリーは、トヨタグループ創始者の豊田佐吉の生誕100周年を記念して1967年に誕生したモデルで、今も“規律あるモノづくりの信念”という佐吉氏の基本理念を継承。当時まだ新興経済国であった日本で、豊田章一郎氏がセンチュリーを開発しようとしたのは大きな賭けでもあった」と紹介。
豊田章一郎氏は、当時最先端の技術に挑戦しつつも、日本に息づく伝統や文化価値も取り入れることが必要だったため、チーフエンジニアの中村健也氏とともに1年以上をかけてセンチュリーを開発。その後も3世代のセンチュリーのすべての開発に携わり、サイモン氏は、「2018年の現行セダンの開発の際に、後部座席の寸分たがわぬ位置など細部への徹底的なこだわりを目の当たりにして驚かされたことを今でも鮮明に覚えている」と振り返った。
そのこだわりは、“乗る人の1日の過ごし方”を想像したもので、公務やプライベートなどエレガントな移動はそれ自体が芸術であり、「その移動をできる限り自然でシームレスにするのがセンチュリー役割である」とサイモン氏は述べている。
そして現会長の豊田章男氏は、新しい世代が、新しい考え方、新しい働き方で、新しい業界をリードしていて、時代とともに乗る人にも変化が訪れていることを痛感したことから、センチュリーも変わらなければいけないと、時代の変化を受け入れ、より冒険的な道を歩むことを決意。センチュリーが進むべき道は、威厳があるが大胆で、思慮深いが自信に満ちていて、繊細だけど表情豊かな、次の100年を見据えたモデルとして開発された。サイモン氏によると「新モデルを見た章男氏は『Wow！』と驚いていた」とエピソードを明かした。
またサイモン氏は、「センチュリーはトヨタの頂点に立つモデルであり、話を楽しむスペース、日常から逃げ出すスペース、考えるためのスペース、インスピレーション得るスペースなど、多様なスペースを求めているユーザーニーズに応えつつ、プライバシーも重視しながらパブリックライフも受け入れる、そんなクルマを用意する必要があった」と説明。
続けて「センチュリーはトヨタのショーファーカーのビジョンを象徴する存在で、新しいセンチュリーは大胆でダイナミックでありながら、センチュリー本来の味わいも保ち、シンプルで深みもあり、モダンでありながら伝統も継承。美的にも概念的にも日本ならではの感性のよさをすべて体現しているモデルである」と解説した。
