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トヨタ、21年ぶりに「センチュリー」フルモデルチェンジ。1960万円
V8 5.0リッター+THS IIのハイブリッドモデルに。JC08モード燃費は13.6km/L
2018年6月22日 13:30
- 2018年6月22日 発売
- 1960万円
トヨタ自動車は6月22日、「センチュリー」を21年ぶりにフルモデルチェンジして発売した。価格は1960万円。月販目標台数は50台で、生産はトヨタ自動車東日本 東富士工場で行なわれる。
2017年10月の発表どおり、3代目となる新型センチュリーのパワートレーンはこれまでのV型12気筒5.0リッター「1GZ-FE」型エンジンからV型8気筒5.0リッター「2UR-FSE」型エンジンにモーターを組み合わせるハイブリッドモデルへと進化した。
モデル | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|---|
センチュリー | V型8気筒5.0リッター「2UR-FSE」型エンジン+モーター | 電気式無段変速機 | 2WD(FR) | 19,600,000円 |
センチュリーは、1967年にトヨタグループの創始者である豊田佐吉氏の生誕100年を記念して発売されたモデル。新型センチュリーでは「継承と進化」を開発テーマに掲げ、従来からの特徴である「匠の技」「高品質のモノづくり」を継承しながらハイブリッド化による高い環境性能、新しい魅力が付与された内外装デザイン、ショーファーカーとしてふさわしい先進・快適装備を付与。これにより乗り心地、静粛性、走行性能を一段と高めたという。
パワートレーンでは、低燃費・高出力化を実現する直噴技術「D-4S」を採用したV型8気筒5.0リッター「2UR-FSE」型エンジンにハイブリッドシステム「THS II」を組み合わせ、クラストップレベルの低燃費を追求。JC08モード燃費は13.6km/Lとした。
また、熟練の匠により防音材を隙間なく組み付けて徹底的な防音対策が実施されたほか、エンジン起動時の音や振動に対しては逆位相の音を発することで音を打ち消す「アクティブノイズコントロール」機能を採用し、圧倒的な静粛性を実現したという。
加えてAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション・システム)機能付電子制御エアサスペンションを採用するとともに、構造用接着剤によるボディ剛性の向上、乗り心地に特化した新開発タイヤなどを装備。さらにサスペンションアームやブッシュ、マウントといったゴム部品の細部に至るまでチューニングを施し、ソフトで目線の動きが少ないフラットな乗り心地を実現している。
ボディサイズは5335×1930×1505mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは3090mm。エクステリアでは日本の美意識に通じる静的な均整感を保ちつつ、後席を上座とする独自のデザインを表現。
フロントグリルには七宝文様を配置して品位ある華を表現するとともに、フロントセンターの鳳凰エンブレムは工匠が金型を約1カ月半かけて手で彫り込み、躍動する翼のうねりや繊細な羽毛の表情を描き出した。
サイドビューではあえて傾斜を立てた重厚なクォーターピラーにより後席の存在感を高め、ショーファーカーに相応しいひと目でセンチュリーと分かるデザインを施した。また、ショルダー部のキャラクターラインには「凡帳面」と呼ばれる平安時代の屏障具(へいしょうぐ)の柱にあしらわれた面処理の技法を採用。2本の線を角として研ぎ出し、わずかな隙に淀みなく通した面を1本の線として際立たせることで、高い格調を表現した。
ボディカラーについては、新開発のエターナルブラック「神威(かむい)」では漆黒感を高める黒塗料入りのカラークリアなど7層もの塗装に、研ぎと磨きを加えて奥深い艶と輝きを追求。日本の伝統工芸の漆塗りを参考に、流水のなかで微細な凹凸を修正する水研ぎを3回実施し、さらにその後に1点のくもりも残さないように鏡面仕上げを施しているという。そのほか、シリーンブルーマイカ「摩周(ましゅう)」、ブラッキッシュレッドマイカ「飛鳥(あすか)」、レイディエントシルバーメタリック「精華(せいか)」の計4色が設定される。
インテリアでは、本杢(ほんもく)オーナメントで前後席の空間を区切りながら「折り上げ天井様式」を採り入れるとともに、天井には「紗綾形(さやがた)崩し柄」の織物をあしらうことで後席の格の高さを表現。
シート表皮には、伸縮性に優れ柔らかい触感を持つ100%ウールの本物素材を採用したファブリック仕様と、柔らかな触感の最高級表皮を採用した本革仕様を設定。また、従来モデルから65mm延長したホイールベースを後席スペースに充て、乗員の膝まわりや足下に十分なゆとりを生み出すとともに、後席のスカッフプレートとフロアの段差を従来モデルから15mm縮小したことで、フロアマット装着時にはフラットとなり、さらに乗降性が高まったという。
そのほか、無段階で調整可能な電動オットマンやリフレッシュ機能付(左後席のみ)電動リアシートを採用。また、11.6インチのリアシートエンターテインメントシステムを搭載するとともに、12chオーディオアンプと20個のスピーカーを最適配置し、臨場感のある空間を創出。さらに後席アームレストに備わる7インチ大型タッチパネルでは、オーディオに加えてエアコン、シート、リフレッシュ機能(背もたれ面に内蔵したエアブラダー[空気袋]を膨張させることで肩から腰までを押圧)、カーテンなどの操作が行なえるようになっている。
先進の安全性能では、「TOYOTA Safety Sense」を新搭載し、前方の車両や歩行者(昼間)を検知して衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ(PCS)」、車線を逸脱する可能性があると判断した場合に、警告とともにステアリングを制御する「レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御機能付)」、先行車と適切な車間距離を保ちながら追従する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」、片側24個のLEDの点灯・消灯を制御して先行車や対向車に対して遮光しながらハイビームを照射する「アダプティブハイビームアシスト(AHS)」といった機能が利用できる。さらに隣車線の死角を走る車両を検知する「ブラインドスポットモニター」、周辺状況を検知して駐車支援する「パーキングサポートアラート」なども採用して安全性を向上。
そのほかヘルプネット(エアバッグ連動付)を新採用して、事故や急病時に専門のオペレーターが警察や消防に取り次ぐほか、エアバッグ作動時には自動でオペレーターに接続。さらに車両データをもとに重症度を推定してドクターヘリなどの早期出動判断を行なう「D-Call Net」にも対応した。
新型センチュリー主要諸元
新型センチュリー | |
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車両型式 | DAA-UWG60-AEXGH |
車両重量 | 2,370kg |
最小回転半径 | 5.9m |
JC08モード燃費 | 13.6km/L |
全長×全幅×全高 | 5,335×1,930×1,505mm |
ホイールベース | 3,090mm |
トレッド フロント/リア | 1,615/1,615mm |
最低地上高 | 135mm |
室内長×室内幅×室内高 | 2,165×1,605×1,185mm |
乗車定員 | 5名 |
エンジン型式 | V型8気筒5.0リッター「2UR-FSE」 |
エンジン最高出力 | 280kW(381PS)/6,200rpm |
エンジン最大トルク | 510N・m(52.0kgf・m)/4,000rpm |
モーター型式 | 1KM |
モーター最高出力 | 165kW(224PS) |
モーター最大トルク | 300N・m(30.6kgf・m) |
システム全体出力 | 317kW(431PS) |
サスペンション フロント/リア | マルチリンク/マルチリンク |
ブレーキ フロント/リア | ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク |
駆動方式 | 後輪駆動方式 |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
動力用種電池(種類) | ニッケル水素電池 |
動力用種電池(容量) | 6.5Ah |