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豊田章男会長、カンクネン選手とデモランを行なうラリー北海道のSSを確認 「モリゾウ待ってます!! 一緒にラリー界の未来を作っていきませんか」

ラリー北海道でコース視察を行なうモリゾウ選手ことトヨタ自動車 豊田章男会長(左)

 全日本ラリー第7戦RALLY HOKKAIDO(ラリー北海道)が9月8日~10日の3日間にわたって北海道帯広市などを舞台に開催される。その前日となる7日、陸別スペシャルステージ(SS1/4/7 RIKUBETSU LONG)には、トヨタ自動車 代表取締役会長 豊田章男氏と、WRC(世界ラリー選手権)を4度制覇したユハ・カンクネン氏らの姿があった。

 豊田章男会長は、先週スーパー耐久でモリゾウ選手として5時間耐久レースに挑んだばかりだが、今週末は9日のSS4とSS7の間に陸別SSでカンクネン選手とともにデモランを実施する。そのためのコース確認に訪れていたようだ。

ラリー界のレジェンド、ユハ・カンクネン選手
SSを走るGRヤリス ラリー1

 この日の陸別は天気もよく、視程も良好。陸別SSは2004年から2007年まで開催されたWRCラリージャパンでもSSとして設定されており、十勝地方で開催されていたラリージャパンを知る人にとっては、思い出に残るエリア。

 今週はラリー仕様のレーシングスーツのモリゾウ選手も、この陸別のSSに思いがあるようだ。さまざまな確認をしていたモリゾウ選手にコースの印象を聞くと、「ずっと走っていたい道ですね。チャレンジングであり、かつ気持ちいい。観客との導線も短いのが、どこのラリー会場にもないよさですよね」と、その印象を語る。

 サーキット走行も好きだが、ラリーも大好きなモリゾウ選手は、「ラリーのよさはドライバーとクルマと観客が近いこと。競争相手が近いこと。ドライバーとコドライバーの顔が見えることであり、そんな、息づかいが聞こえるような距離感で見られることです」と、サーキットにはないラリーならではの魅力に言及。「(近いことによって)多分、選手もよりチャレンジングになるし、よりよいパフォーマンスを出すでしょうし、いいと思います」と楽しげに語り、今回のデモランを一緒に行なうカンクネン選手に言及した。

「私は今日道を覚えるだけですが、横にカンクネンさんが乗ってますからね!! こんな豪華なトレーニングはないですよ」(モリゾウ選手)と、伝説のドライバーとデモランへ向けての準備を行なっているという。モリゾウ選手がカンクネン選手とデモランを実施するのは、2022年のWRCラリーベルギー以来で、WRCでしか見られなかった風景を北海道で見ることができる、特別な日になる。

 モリゾウ選手に、この特別なラリーを見る人、見ようと思っている人へのコメントをリクエストしたら、「モリゾウ待ってます!! 全日本ラリーでWRCが見られます。ラトバラさん参加します。ラトバラさんは前回フィンランドラリー5位です」と、ウェルカムであることを思い切り表現。

「元々北海道でWRC(ラリージャパン)を行なっていました。そのときのファンがまだおられると思うのです。そういう方々にWRCの雰囲気を感じてもらって、ここに足を運んでいただき、さらに愛知県に足を運んでいただければ。さらには来年のフィンランドに足を運んでいただき」と、とにかくラリーに来ていただきたい、一度見ていただきたいと語る。

 モリゾウ選手がトヨタ社長としてWRCに復帰する理由の1つに、かつての豊隆の活躍を覚えている人がいるうちにというのがあったが、その思いは同様のようで、「ぜひラリーを盛り上げていただきたい。ここは元々ラリーの街ですし、その記憶がある方がまだまだたくさんいらっしゃると思う。思い出話ではなくて、一緒にラリー界の未来を作っていきませんか?」と呼びかける。

 最後にもう一度「モリゾウ待ってるよ!!」と語り、ラリーを盛り上げる、モータースポーツを盛り上げるという思いを、全身で表現していただいた。