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デンソー、小型軽量化したトラック用停車時クーラー「Everycool」 車載の標準バッテリで使用可能

2023年9月11日 発表

トラックのエンジン停止時に使用する停車時クーラー「Everycool(エブリクール)」

 デンソーは9月11日、トラックのエンジン停止時に使用する停車時クーラー「Everycool(エブリクール)」を開発したと発表した。新製品はデンソーソリューションを通じて12月より販売開始予定。

 今回、デンソーが開発したEverycoolは、トラックのエンジン停止時に使用できる冷房装置。クーラーユニットのみの大きさで480×655×280mm(幅×高さ×奥行き)、製品重量は約12kg、消費電力は(定格運転時)300Wと、小型軽量、省電力などを特徴としている。

 快適性と省動力の両立では、デンソーがこれまで培ってきた気流コントロールなどの空調技術を活用し、ドライバーに集中的に冷風をあてることにより快適性を向上させた。これにより、車室内全体を冷却する従来の停車時クーラーに対して消費電力を約57%低減させ、省動力を実現。車両に搭載されている標準バッテリで使用可能とした。

運転席利用時
寝台利用時

 また、送風機を一体化して1台で全体の熱交換を可能にするとともに、車載技術を用いて専用に開発された小型の電動コンプレッサーを搭載。これら2つの技術により、熱交換器用の送風機を室内機と室外機に設置していた従来の停車時クーラーに対し約30%の小型化と約63%の軽量化を実現した。

 小型化することにより、リアウィンドウの視界を妨げることなく設置でき、大型トラックだけでなく、中型トラックやトラクター(けん引車)、また新車から既販車まで多様な車種への搭載が可能としている。