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ボルボ・トラック、「FH」シリーズの6×4トラクター ハイルーフ仕様を公開 2024年モデルで国内導入予定

2023年10月31日 開催

ボルボFH 6×4トラクター グローブトロッターキャブ(参考展示車両)

 ボルボ・トラックは10月31日、大型トラックのボルボ「FH」シリーズの2023年モデルを紹介する展示会を開催。2024年モデルとして国内導入予定の6×4トラクターのハイルーフ仕様となる「グローブトロッターキャブ」を公開した。

 ボルボFHシリーズは、1993年にそれまでのボルボFシリーズに代わるモデルとして登場。日本にも導入され、日本でのボルボ・トラックといえばボルボFHという状況となっている。当初は大型で背の高いキャブということから長距離向けとして売り込んでいたが、日本メーカーの大型トラックもキャブを大型化して差が少なくなってきたという。

ボルボFH、左から6×4トラクター スリーパーキャブ、6×4トラクター グローブトロッターキャブ(参考展示車両)、4×2トラクター グローブトロッターキャブ

 ボルボFHの特徴としては、ドライバーの環境がどう改善できるかに注力して開発してきたこと。最近は販売台数が伸びているとし、国内顧客のニーズがドライバーを重視するという方向になり、ニーズとボルボFHの特徴が合ってきたからと分析している。

ボルボFH 2023年モデルの特徴

 2023年モデルでは、従来のシングルクラッチのAMT「I‐シフト」に加えてオプションでデュアルクラッチが選べるようにした。特に山坂道での利用が多く重量物を扱う場合、加速中のトルク抜けがなく、ドライバーにとって運転しやすくなる。

 また、インパネを液晶表示とし、輸入乗用車に近いものにした。そして轍や荒れた道、横風でも軽くステアリングを押さえていれば直進していくという「ボルボ・ダイナミック・ステアリング」では細かい設定を可能とし、一環してドライバーのストレス軽減に向けているという。

 このほかにも、アイドリングストップ時にクーラーやヒーターが使える装備も全車標準装備。CO2削減に貢献するという。

 また、キャブについても、国内基準とは異なるヨーロッパやスウェーデンの安全基準よりさらに厳しいボルボ独自の基準でテストを実施。特にAピラーの衝突実験を行ない、ドライバー保護を重視している。ドライバー保護性能が高いことは、ドライバーをけがなどから守ることはもちろんとして、人数減少を抑えるためにも有効だという。

6×4トラクター グローブトロッターキャブを発売予定と発表した。サスペンションはフルエアサスのみ

 そして今回、6×4トラクターのハイルーフに相当するグローブトロッターキャブ仕様を参考展示。2024年モデルとして導入予定という。これまで6×4トラクターは3.8mの高さ制限を超えていたため低いスリーパーキャブのみの導入だったが、エアサスペンション仕様のみとすることで3.8m未満の3720mm(参考展示車両)とし、導入に向けて準備を進めている。なお、ルーフの低いスリーパーキャブキャブであれば、リーフスプリング仕様の選択可能となっている。

6×4トラクター グローブトロッターキャブ(参考展示車両)

ボルボFH 6×4トラクター グローブトロッターキャブ(参考展示車両)
フロントグリルまわり
ヘッドライト
デイライトを装備している
点検等で開いた状態
リアビューカメラを搭載している。カバー付きとなっており、後部の映像を映すときは開いてカメラが登場する
ボルボFH トラクター
6×4トラクター グローブトロッターキャブ(参考展示車両)のタイヤはすべて295/80R22.5
2軸目と3軸目の両方を駆動する
エアサスペンションのバッグが見える
グローブトロッターキャブの運転席
高いルーフで開放感と収納スペースが豊富にある
ベッド上の収納
側面からアクセスできる収納があり、車内からでもベッドを跳ね上げることでアクセスが可能
ベッド下収納
ウインカーは左側
リターダーのスイッチは右側になる
シフトレバーはシート横
ステアリングホイール

6×4トラクター スリーパーキャブ

ルーフの低い6×4トラクター スリーパーキャブは既存のラインナップ
スリーパーキャブ

4×2トラクター グローブトロッターキャブ

ハイルーフだが、タイヤに高さがなく全高は3.8m未満に収まっている4×2トラクター グローブトロッターキャブ

6×2リジッド グローブトロッターキャブ

ボルボFH 6×2リジッド、ウイングバンは日本トレクスによる架装
キャブを上げたところ
エンジンはすべて12.8リッターのD13エンジン。470PSタイプと551PSタイプがある