レクサス、新型EV「RZ」に航続距離599kmの2WDモデル「RZ300e」追加 価格820万円

RZ300e（手前）/RZ450e（奥）

　レクサスは11月30日、航続距離599kmの2WDモデル「RZ300e」を追加導入するなど、バッテリEV専用モデル「RZ」を一部改良して発売した。価格は4WDモデルの「RZ450e “version L”」が880万円、2WDモデル「RZ300e “version L”」が820万円。

　新たに追加導入する2WD（FF）モデル「RZ300e」は、RZ450eの開発で掲げた走りのコンセプト "The Natural" を継承したモデル。4WDモデルのRZ450e同様に、 バッテリEV専用プラットフォーム「e-TNGA」を採用することで、 バッテリやモータ一の最適配置による理想的な慣性諸元、軽量かつ高剛性なボディ素性を実現。さらに、リアサスペンションメンバーを2WD向けに新たに開発するなど、駆動方式を問わずRZとしての走りのコンセプトにこだわり徹底的に作り込んだという。

約100kg軽量化など、599kmの航続可能距離を実現する2WDモデル「RZ300e」

　新たに追加される2WDモデル「RZ300e」は、最高出力150kW（203.9PS）、最大トルク266Nmを発生、総電力71.4kWhのバッテリを搭載する。

　ノイズや不快な振動を抑制することで、乗り心地の向上に寄与するリアサスペンションメンバーを2WD専用に新たに開発し、コイルスプリング、スタビライザー、ショックアブソーバーの設定を2WD専用に最適化。RZ450eと比べ約100kg軽量化した車両重量を活かし、軽快でリニアな車両挙動を実現させた。

　フロントモータを駆動させるインバータには、電力ロスの少ないSiC素子（シリコンカーバイド）を採用、599kmの航続可能距離（WLTCモード：18インチタイヤ装着車）を実現している。

冷間時におけるバッテリ暖機性能向上により、急速充電時間を改善

　今回RZの一部改良では、バッテリEV専用大容量電池に、電池急速昇温システムを採用。これは空調用ヒーターの発熱を車両フロア下に搭載するバッテリへ伝達する経路を改良し、熱損失を最小限にすることで、冷間時のバッテリの温度を速やかに上げ、 充電速度の向上を実現するもの。低外気温下における急速充電時間を短縮し、ユーザーの使い勝手を向上させた。

"ホイールデザイン（ダークグレーメタリック塗装＋切削光輝)（18インチタイヤ）RZ300e専用"

ホイールデザイン（ブラック塗装＋切削光輝）

"ホイールデザイン（ダークグレーメタリック塗装＋切削光輝)（18インチタイヤ）RZ450e専用"

ホイールデザイン（ダークプレミアムメタリック塗装）

TFT液晶メーター

　そのほかにも一部改良と合わせて、ユーザー向けサービスプログラム 「LEXUS Electrified Program」では、6月に開設した東京ミッドタウン日比谷に続き、予約可能なレクサス充電ステーションを、軽井沢コモングラウンズに追加設置（12月11日）するほか、共創パートナーとともに新たなサービスや体験を提供することでプログラムをさらに拡充させる。

　さらに、レクサスでは、中南米を含む9つの国と地域にRZを追加導入することを明らかにし、RZ300eをRZのラインアップに追加することで、バッテリEVを軸とするブランドへの変革をさらに加速させるとともに、ユーザーの多様なニーズに応えるとしている。