BYDがNVIDIAの車載半導体「DRIVE Thor」搭載へ 「GTC24」でジェンスン・フアンCEOが発表

NVIDIAのAIカンファレンス「GTC24」でBYDに「DRIVE Thor」搭載を発表

NVIDIAの車載半導体であるDRIVE ThorをBYDが採用する。ソリューションとしての採用も広範囲になるようだ

　NVIDIAは3月17日～21日、AIカンファレンス「GTC24」を開催した。現地時間の18日には基調講演が開かれ、同社のCEOであるジェンスン・フアン氏が、AIの未来、NVIDIAの最新製品を発表するなどした。

　この基調講演でジェンスン・フアンCEOは、同社の車載半導体である「DRIVE Thor」が世界的なバッテリEVメーカーとなったBYDに搭載されることを発表。DRIVE Thorは次世代GPUを搭載し、2000TF（Teraflops）の強大な処理能力を持つプラットフォームとして2022年9月に概要が明かされているが、そのユニットがBYDのクルマに搭載されていくことになる。

メルセデス・ベンツもNVIDIAの車載半導体を採用している

　BYDは、年間生産台数約300万台と急成長しているメーカーで、バッテリEVは約160万台。日本にも本格進出しており、クルマを購入することもできる。

　フアンCEOは採用の範囲を、AIの学習であるDGX、仮想空間であるOGX、実際にクルマに搭載される部分であるAGXと紹介。DGXシリーズで学習し、仮想空間のオムニバースなどを使って物理シミュレーション走行、車載半導体であるAGX DRIVE Thorでクルマを制御していく。

　急成長しているBYDに強大な計算能力を持つDRIVE Thorが搭載されていくことで、BYDは多様な制御を、NVIDIAは一定の販売台数を確保することになる。