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ジェイテクト、「地球にやさしいモビリティ」「物流ドライバー負荷軽減」「楽しく快適な移動時間」を「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」で提案
2024年5月14日 13:24
- 2024年5月22日~24日 開催
ジェイテクトは5月8日、パシフィコ横浜で5月22日~24日に開催される「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」の出展概要を発表した。出展ブースコマ番号は417。同社は会場だけでなくオンライン展示会にも出展する。
展示会では「アカルイミライへ続く道」を出展コンセプトとし、「地球にやさしいモビリティへの提案」「物流ドライバー負荷軽減の提案」「楽しく快適な移動時間の提案」と、3つのソリューション提案を行なう。
ソリューションごとの主な出展内容は以下の通り。
地球にやさしいモビリティへの提案
第2世代ラックパラレル式電動パワーステアリング(RP-EPS)
トルクセンサーをピニオン軸に設置し、パワーアシスト用モーターの動力をボールねじ機構を介して直接ラック軸へ伝えることで、摩擦による動力損失の軽減と高い操舵性能を実現した中~大型車に適したステアリングシステム。車両の大型化、重量化が進む中で小型・軽量化ニーズに対応するため、アルミハウジング設計や減速機構造を見直し、従来比22%の軽量化を達成。トヨタの新型「センチュリー」「アルファード」「ヴェルファイア」に搭載されている。
新設計コラムアシストタイプ電動パワーステアリング(C-EPS)
車室内にパワーアシストユニットを配置し、エンジンルームのスペースが少ない小型車に適したステアリングシステム。高強度かつ高減速比タイプの減速機を採用したことでモーターの小型化を可能にし、従来比11%の軽量化を達成している。中国の广州汽车集团股份有限公司が製造するミニバン「E8」に採用されている。
遊星減速キャリア一体JTEKT Ultra Compact Diff.
eAxle内に搭載されるモーターの回転数を減速し、駆動力を増幅させる遊星減速キャリアと、車両旋回時などで左右輪間の回転差を吸収する差動装置を一体化させた製品。遊星減速ギヤと差動ギヤを幅方向にオーバーラップ配置することで、e Axle全体の幅寸法の短縮と軽量化を実現した。また、独自技術の差動ギヤはマイルドな差動制限機能を兼ね備えている。
水素エンジン向け「高圧水素減圧弁」
化石燃料の代わりに水素をエンジンで燃焼させて走行する水素エンジン車に搭載する高圧水素減圧弁。現在ジェイテクトは、燃料電池自動車向け高圧水素減圧弁のコア技術を生かした開発を進めていて、水素は燃焼すると空気中の酸素と反応して水になるという性質があり、高圧水素製品の開発を通じて水素社会の実現を目指すとしている。
物流ドライバー負荷軽減の提案
高耐熱リチウムイオンキャパシタ「Libuddy」
独自技術により高耐熱化での動作温度範囲を-40℃~85℃に拡大し、従来品をしのぐ出力密度と耐久寿命を実現したというリチウムイオンキャパシタ。自動車室内の温度要求(-40℃~85℃)への適合による搭載自由度確保、高い安全性(リチウムイオン電池比)、常時満充電でも性能劣化が軽微(メンテナンスフリー)という特徴から、自動車の各種バックアップ用途(電動パワーステアリング[EPS、J-EPICS]、電動ブレーキ、自動運転、xEV)への搭載が期待される。
また、物流などで需要が高まる産業用ドローンにLibuddyを搭載することで、強風時の姿勢制御に必要な大電力を供給し、ドローンの運動性能の向上や主電源として用いられるリチウムイオン電池の負荷軽減、寿命延長にも貢献するとしている。
楽しく快適な移動時間の提案
Pairdriver(ペアドライバー)
自動運転システムとドライバーのハンドル操作をシームレスに調和する制御技術で、ドライバーはハンドルを介してシステムの意図を直感的に感じられるようになるほか、ドライバーのハンドル操作に危険がおよぶようなときは、その操作にレジスタンス(反力)を与え、ドライバーが自ら運転したい時は、寄り添うようなガイダンスを行なうなど、ドライバーの操舵意図に応じた動きを実現可能とする。Pairdriverがステアリングに関わるアプリケーション(ADAS機能)のユーザビリティを向上させることで、安全で快適な自動運転の実現を目指すとしている。
なお、人とくるまのテクノロジー展の入場には「事前来場登録」が必要。詳細は公式Webサイトの情報を確認していただきたい。