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トヨタ、「カローラ フィールダー」「ヤリス クロス」など7車種の型式指定申請において基準と異なる試験を実施

2024年6月3日 発表

生産中3車種と生産終了4車種で国の定めた基準と異なる試験実施が判明

 トヨタ自動車は6月3日、型式指定申請に関する調査を行なったところ、2014年以降、すでに生産を終了しているものも含め、7車種で国が定めた基準と異なる方法で試験を実施していたことが判明したと発表した。5月31日に国土交通省に報告しているとのこと。

 この調査は2024年1月26日の国土交通省からの指示に基づき行なわれたもの。まだ調査の途中ではあるものの、現在判明している対象は、「カローラ フィールダー」「カローラ アクシオ」「ヤリス クロス」の生産中の3車種における歩行者・乗員保護試験でのデータ不備と、「クラウン」「アイシス」「シエンタ」「RX」の生産終了した4車種における衝突試験等の試験方法の誤りとなる。

 トヨタはリリースで「トヨタをこれまで信頼いただいてきたお客さま、ステークホルダーの皆さまに、ご心配、ご迷惑をおかけすることとなり、深くお詫び申し上げます。先般、認証に関する問題が発覚した日野自動車株式会社、ダイハツ工業株式会社、株式会社豊田自動織機に引き続き、トヨタで問題が判明したことは重大なことと受け止めております」。

「対象となる車両は、すでに生産を終了しているものも含め、社内での徹底的な検証において法規に定められている性能に問題ないことを確認しております。従いまして対象車両にお乗りのお客さまはただちに使用をお控えいただく必要はありません」としている。

 なお、今回の調査結果を踏まえ、現在、日本国内で生産中の3車種(カローラ フィールダー/アクシオ、ヤリス クロス)については6月3日から、出荷・販売を一時停止することを決定。国土交通省の指導のもと、速やかに立会試験などの適切な対応を進めていくとのこと。

 トヨタはリリースの最後を「本年1月にグループビジョン『次の道を発明しよう』を発表しました。トヨタらしい企業風土である、現場が主権をもった『もっといいクルマづくり』に取り組んでまいります。あらためまして、お客さま、ステークホルダーの皆さまに深くお詫びを申し上げます」と締めくくっている。