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フェラーリ、ル・マン24時間レースを優勝 トヨタ・キャデラック・ポルシェとの激戦を制して連覇

ル・マン24時間レースを優勝した50号車 フェラーリ 499P(アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)

 6月16日16時(現地時間、日本時間6月16日23時)、101年目を迎えた第91回ル・マン24時間レースがゴールを迎えた。2024年のル・マン24時間レースは、最高峰クラスであるハイパーカークラスにトヨタ GR010 HYBRID、ポルシェ 963、フェラーリ 499P、キャデラック V-Series.R、プジョー 9X8などが参戦。世界的な自動車メーカーが数多く参戦する戦いとなっていた。

 スタート直後は、ポールポジションからスタートした6号車 ポルシェ 963(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・バンスール)や予選上位からスタートした50号車 フェラーリ 499P(アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)がレースをリードする。1時間経過時の順位は、50号車 フェラーリ 499P、6号車 ポルシェ 963、51号車 フェラーリ 499P(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ)の順。

7号車 トヨタ GR010 HYBRID(小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス/ニック・デ・フリース)

 夜間は雨が降る中でコースアウトするクルマなどもあり、何度もセーフティカーの出る荒れた展開に。実質的に夜間の雨中はほとんどセーフティカーが先導する状態でレースは進行した。

 この混乱状況の中でトヨタ勢は着実に順位を上げ、現地時間朝8時の時点で8号車 トヨタ GR010 HYBRID(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が首位に。ハイパーカークラスの最後尾である23番目からスタートした7号車 トヨタ GR010 HYBRID(小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス/ニック・デ・フリース)が4位まで追い上げた。

 その後、雨が上がりレースが再開する中で2号車 キャデラック V-Series.R(アール・バンバー/アレックス・リン/アレックス・パロウ)が首位を走る展開となったり、8号車 トヨタ GR010 HYBRIDが首位を走る展開となったり、同一周回でトヨタ、フェラーリ、ポルシェ、キャデラックの戦いが続いた。

8号車 トヨタ GR010 HYBRID(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)
6号車 ポルシェ 963(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・バンスール)
51号車 フェラーリ 499P(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ)

 レース終盤、一度上がった雨が再び降り出す中で50号車 フェラーリ 499Pと首位を争う8号車 トヨタ GR010 HYBRIDに、51号車 フェラーリ 499Pが接触して8号車がスピン。8号車は順位を下げてしまう。これにより51号車にピットストップ時の5秒ストップペナルティが出るものの、8号車は首位争いから脱落してしまった。

 首位を走っていた50号車 フェラーリ 499Pにもドアが閉まらないトラブルが発生しピットイン。ピットインタイミングが異なることになったため、7号車 トヨタ GR010 HYBRIDが23時間10分を過ぎた段階で首位に立つ。

 23時間18分に7号車 トヨタ GR010 HYBRIDがピットイン。7号車 トヨタ GR010 HYBRIDがピットアウトした時点で、首位に立った50号車 フェラーリ 499Pとは約31秒差。いったん差は開くものの、雨が強まる中で7号車のほうがペースがよく、50号車を追い詰めていく。

 24時間を超えてのファイナルラップ、50号車 フェラーリは燃料がギリギリとなる中で7号車 トヨタ GR010 HYBRIDの追撃を振りきり優勝。最終的に7号車との差は14秒221。フェラーリは2023年に続きル・マン24時間レースを連覇し、11度目のル・マン24時間制覇を果たした。