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ピレリとボッシュ、インテリジェントタイヤ技術の開発協力契約を締結

2024年9月10日(現地時間)発表

 ピレリとボッシュは9月10日(現地時間)、インテリジェントタイヤ技術の開発協力契約を締結したと発表した。この提携により、ボッシュのシステムレベルのハードウェア、ソフトウェアの専門知識とMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)センサー、ピレリのサイバータイヤ技術、アルゴリズム、モデリング、タイヤ内センサーが統合されることになるという。

 今回の発表は、タイヤに内蔵されたセンサーを活用し、ソフトウェアベースの新しいソリューションと運転機能を共同で開発することを目指したもの。ボッシュとピレリは長期にわたる協力のビジョンを共有しており、強化された車両ダイナミックコントローラーへの潜在的なインプットとして、強化されたタイヤ信号コンピューティングロジックを共同で検討する予定。

 ピレリとしては、2021年2月にサイバータイヤ技術がマクラーレン「アルトゥーラ」に初めて標準装備されたと発表した。サイバータイヤ技術では安全に走行するために必要なさまざまなデータをタイヤが収集し、車両のコンピュータ・ソフトウェアへの伝達が可能。データの内容としてはウィンターやサマーといったタイヤの種類、タイヤに表示された空気圧、ロードインデックス、スピードレーティング、実際に走行中のタイヤの温度や空気圧などが挙げられている。

 また、ボッシュはシステムレベルのハードウェアとソフトウェアの専門知識を提供する。ボッシュはMEMSセンサーテクノロジのリーダーでもあり、「Bluetooth Low Energy」(BLE)規格を使用してタイヤ圧力センサーを開発・製造している。この専門知識をピレリのタイヤ内デバイステクノロジ(ハードウェアとソフトウェアの両方、アルゴリズム、タイヤモデリング)と統合することで、BLEを使用して非常に低い電力消費で車両の電子制御システムにパラメータを提供するリアルタイムのタイヤデータを収集、処理、送信できるようになるという。

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