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ケンウッド、カーナビゲーションの生産をJVCケンウッド長野に国内生産移管してから100万台を達成

2024年10月18日 発表

ケンウッドの日本国内でのカーナビ生産台数が100万台を達成

 JVCケンウッドは10月18日、国内アフターマーケット向けのAVナビゲーションシステム“彩速ナビ”および、国内OEM向けのカーナビゲーションの生産について、海外工場からJVCケンウッド長野(以下、JK長野)への移管開始後の生産台数が100万台を達成したと発表した。

 国内市場向けカーナビゲーションの生産移管の経緯に関しては、JVCケンウッドは経営方針の1つに「ものづくりを通じた新たな価値の創造」を掲げ、拠点統合、生産の自動化推進、地産地消の促進、サプライヤエコシステムの構築などを軸に、総生産量・総工数に適した「生産グランドデザイン」に取り組んできた。

 その中で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、物流をはじめとするサプライチェーンの寸断や、半導体需給バランスの悪化による部品供給不足、米中貿易摩擦など、さまざまな地政学リスクが顕在化するといった背景があり、JVCケンウッドは2022年2月に“彩速ナビ”の生産を、インドネシア工場(PT. JVC Electronics Indonesia)からJK長野に移管。さらに、同年11月には国内OEM向けカーナビゲーションの生産を、上海工場(Shanghai Kenwood Electronics Co., Ltd.)からJK長野に移管し、生産工程の自動化を進めてきた。そして今回、移管開始後の生産台数が100万台を達成した。

JVCケンウッド長野の外観

 今後、JK長野では組み立て工程の自動化だけでなく、AGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)や、磁気テープなどの物理的ガイドがなくても自律的に走行して目的地まで荷物を運べるAMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)の導入による部品の移動・配膳の自動化など、生産工程にとどまらず、工場全体の自動化を推進し、“スマート工場”を目指していく。

 また、カーナビゲーションのモニター部におけるアッセンブリ工程を部品サプライヤに委託し、タイムリーに供給を得られるパネルASSYに取り組むなど、国内部品サプライヤとの協業も進めていくとした。

 JK長野におけるカーナビゲーションの年間生産台数は、移管当初の10万台から2023年度実績で43万台に至っており、今後のさらなる自動化への取り組みにより、2025年度には50万台、2026年度には60万台へと生産規模の拡大を見込んでいるとのこと。

JVCケンウッド長野の自動化生産ライン