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レクサス、新型パラレルハイブリッドシステム搭載の「LX700h」発売 価格1590万円〜2100万円

2025年3月24日 発売
LX700h:1590万円
LX700h“OVERTRAIL+”:1590万円
LX700h“EXECUTIVE”:2100万円
LX700h“OVERTRAIL+”(テレーンカーキマイカメタリック)

 レクサスは3月6日、「LX」を一部改良するとともに、レクサス初となる新ハイブリッドシステムを搭載した「LX700h」を3月24日から発売すると発表した。2024年10月10日公表の情報から、新たに価格が公表され、LX700hが1590万円、LX700h“OVERTRAIL+”が1590万円、LX700h“EXECUTIVE”が2100万円。ガソリンモデルの「LX600」については1450万円〜2000万円となっている。

 公開されたLX700hの主要諸元は、ボディサイズが5100×1990×1895mm(全長×全幅×全高、265/65R18タイヤ着用時の全高は1885mm)、ホイールベースが2850mm。車両重量2710〜2770kg。パワートレーンは、V型6気筒 3.5リッターツインターボエンジンを搭載するハイブリッドシステムを採用、トランスミッションは10速AT(Direct Shift 10-AT)、駆動方式はフルタイム4WDとなる。

新型パラレルハイブリッドシステム

 レクサス新開発となるパラレルハイブリッドシステムは、LXの「信頼性」「耐久性」「悪路走破性」を支える駆動系、 “フルタイム4WD” “トランスファーLoレンジ、 トルクコンバータ付AT”を電動化においても維持すべく、V型6気筒3.5リッターツインターボエンジンと10速ATの間に、クラッチを有する「モータージェネレーター」を配置した、パラレルハイブリッドシステムを採用。エンジン+モーターの高出力・大トルクを確実に路面に伝えるとともに、シチュエーションに応じてエンジンのみ・モーターのみへの走行の切替をハイブリッド制御システムが最適にコントロール。

スタータ/オルタネータ

 また、従来のレクサスパラレルハイブリッド車には装備されていないオルタネータとスタータを標準装備して、万が一ハイブリッドシステムが停止した場合にもスタータでのエンジン始動が可能、オルタネータで発電した電力を12V補器バッテリへ供給することでエンジンのみでの退避走行を可能とする、レクサス初のシステムとなる。また、退避走行中もトランスファーLoレンジの使用やアクティブハイトコントロール(AHC)による車高調整、 「A-TRAC」の作動が可能となっており、 悪路走破にも寄与するといった特徴を持つ。

リヤフロアに搭載したハイブリッドメインバッテリー本体を、上下に分割した防水トレイでパッキングする 防水構造を採用。深水路等での水の侵入を防ぐことで、エンジン車同等の渡河性能700mmを確保した
クロスメンバーNo.3

 これまでLXはレクサスのラインアップ上、唯一電動車の設定がないモデルであったが、今回の「LX700h」導入にあたり、新しいパラレルハイブリッドシステムを開発。LXが代々培ってきた「信頼性」「耐久性」「悪路走破性」を電動化においても守り抜く事を第一とし、モータートルクを活かした、レクサスらしい走りの実現とともに、環境性能においては、車両使用時の年間CO2排出量をグローバルの全台数分でこれまで以上に低減させたとしている。

12.3インチ大型フル液晶メーター
エレクトロシフトマチック

 一部改良では、そのほかにもエンジンモデルを含めて、基本素性の向上により、レクサスならではの走りの味 “Lexus Driving Signature”のさらなるレベルアップを実施。ドライバーの操作に遅れなく反応する “対話のできる走り”に磨きをかけると共に、安全装備に関してはより安全で安心して乗れるように、 最新のLexus Safety System+(LSS+)へアップデートを実施。

 また、多様なユーザーニーズに応えるために、“OVERTRAIL+”を新設定、先駆けて販売が開始された「GX」「NX」の “OVERTRAIL”を含め、LEXUS OVERTRAIL PROJECTの商品ラインアップを充実させた。

LX700h“OVERTRAIL+”(ムーンデザート)
ボディカラー、ムーンデザートは“OVERTRAIL+”設定色
“OVERTRAIL+”フロント・センター・リアディファレンシャルロック
18インチアルミホイール(マットグレーメタリック塗装)/ホイールアーチモール(ブラック)
LX700h“OVERTRAIL+”(ムーンデザート)

 なお、ハイブリッドモデルとなった「LX700h」対して、Lexus International チーフエンジニア 横尾貴己氏は、以下のようにコメントしている。

 2021年に「世界中のどんな道でも楽に上質に」というコンセプトを掲げフルモデルチェンジしたLXは、世界中のお客さまから供給が追い付かないほどのご好評をいただいており、改めて感謝申し上げます。 一方でカーボンニュートラル社会の実現を目指すレクサスのラインアップ中、唯一電動車の設定がないというジレンマを抱えていたのも事実です。レクサスにとって、そして長らくLXに携わってきた私にとって、全世界の過酷な環境下で使用されるLXの電動化は、不可能と思えるほどの高いハードルであり、かつ悲願でもありました。

 開発にあたり、最初に固めたのは「電動車であっても、歴代LXが守り抜いてきた信頼性・耐久性・悪路 走破性は絶対に犠牲にしない」という強い意志と決意。どうしたらLXとして安心にお使いいただけるか、どうしたら生きて帰って来られるか、どうしたらレクサスらしい走りを実現できるか。開発チーム一丸となり、たどり着いた答えが、新規パラレルハイブリッドシステムの開発とGA-Fプラットフォームの改良でした。

 発売から約3年が経過したガソリンモデルにおいても、Lexus Driving Signature のさらなる追求と安全・快適 装備の充実を行いました。「走りの味磨き活動」で得られた知見をHEVモデル共々惜しみなく投入し、“対話のできる走り”に磨きをかけると共に、電子プラットフォームの刷新によるLSS+の最新化など、より一層 “楽に上質に”ドライブいただける改良を施しています。

 新たに “OVERTRAIL+” パッケージも設定、お客様の多様なライフスタイルに寄り添うラインアップをさらに充実させました。電動化という新たなステージに踏み出したHEVモデルをはじめ、開発チームの想いと拘りによって造り上げたLXの新型モデルの走りを、ぜひともご体感ください。