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トヨタ、WEC第2戦イモラ6時間は8号車が5位フィニッシュ 7号車は7位でポイント獲得

2025年4月20日(現地時間) 開催
イモラでの決勝レースにて5位フィニッシュを果たした「GR010 HYBRID」8号車と7位フィニッシュを果たした「GR010 HYBRID」7号車

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は4月20日(現地時間)、2025年シーズンのWEC(FIA世界耐久選手権)第2戦、イモラ6時間の決勝に参戦。8号車のGR010 HYBRID(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組)は5位フィニッシュ、7号車のGR010 HYBRID(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ニック・デ・フリース組)は7位でチェッカーを受けた。

 WEC第2戦イモラ6時間の決勝結果は、優勝がフェラーリの51号車「499P」(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ組)、2位がBMW Mの20号車「Hybrid V8」(レネ・ラスト/ロビン・フラインス/シェルドン・ファン・デル・リンデ組)、3位がアルピーヌの36号車「A424」(ジュール・グーノン/フレデリック・マコヴィッキィ/ミック・シューマッハ組)。

 TGRの8号車はブエミ選手がドライブするレース終盤、他車とは異なる戦略を選択し、ライバル勢がピットインする中で一時は首位に立ち、フェラーリ50号車からの猛追をしのぎながらの周回を続けたが、8号車とフェラーリ50号車の2台が接触。8号車のブエミ選手は残り10分を切ったところでBMW 15号車をパスして、5位でチェッカー、7号車の小林選手も7位フィニッシュで貴重なポイント獲得を果たした。

 8号車ドライバーのブエミ選手は「今日は他車との接触やペナルティなど、いろいろなことがありました。表彰台も狙えたかもしれませんが、全体を考えると、多くのポイントが獲得できたまずまずな1日だったと思います。フェラーリのレベルには届きませんでしたが、その中でも全力を尽くしました。自分のパフォーマンスには満足していますし、チームとしても2台そろって多くのポイントが獲得できてよかったです。次はスパで上位争いができるよう、全力で取り組んでいきます」とコメント。

 8号車 ドライバーのハートレー選手は「今日は大変な戦いとなりました。最初の2スティントはクリーンなレースで、われわれは4位を走行しながら前を行くBMWにプレッシャーをかけ続けていました。そこまではいい戦いができていたのですが、残念ながらFCY時の速度違反でペナルティを課されることになってしまいました。幸いにも、最後のセーフティカー後、チームの素晴らしい戦略によりその影響は最小限に抑えられ、セブ(ブエミ)はコース上がクリーンな中、フェラーリ50号車と素晴らしいバトルを展開しました。結果としての5位は、レースペースが不足していたこの週末を考えれば、ダメージを最小限に抑えられたと思います。今日はこれ以上できることはほとんどありませんでした」とコメント。

 8号車 ドライバーの平川選手は「非常に難しいレースでした。着実なレースペースでスタートを切りましたが、不運なペナルティにより大きく順位を落とすことになってしまいました。しかし、結果的に諦めることなく、上位争いへ復帰するために異なる戦略を試すことにしました。この挑戦が功を奏し、エキサイティングなバトルを繰り広げることができました。ペナルティを考慮すれば、5位という結果は現状における最良の結果でしょう。もちろんいつでももっと上位の結果を望んでいるので、気持ちは複雑ですが、スパではより強くなって戻ってきたいと思います」とコメントしている。

 チーム代表 兼 7号車 ドライバーの小林可夢偉氏は「われわれにとって厳しいレースだったのは明らかでした。終盤にはタイヤの摩耗が激しく、最後の2スティントでは攻めることができませんでした。おそらく、私のスティントの序盤でポルシェ6号車を追走したことで、タイヤの摩耗が予想以上に進んでしまったのだと思います。全体的に見ても、われわれにはフェラーリと戦うための十分なレースペースがありませんでしたが、彼らのイモラでのホームレース勝利を祝福します。次戦のスパではよりよいパフォーマンスを発揮できるよう頑張ります」とコメントしている。

 WEC第2戦終了時点のマニュファクチャラーズランキングの1位はフェラーリで92ポイント、2位はBMW Mで63ポイント、3位がTGRで53ポイント。5月10日に開催されるスパ・フランコルシャン6時間は、TGRチームが6度目の勝利を目指すル・マン24時間の前に行なわれる最後のレースとなる。

イタリアのイモラ・サーキットで開催された2025年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)第2戦、イモラ6時間