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日産、ル・マン24時間レース参戦車両「NISSAN GT-R LM NISMO」を公開
フロントエンジン前輪駆動のFF車、V6 3.0リッターツインターボとエネルギー回生システムを搭載
(2015/2/2 13:08)
- 2015年2月2日(現地時間)発表
日産自動車は2月2日(現地時間)、米国アメリカンフットボールの第49回スーパーボウルのコマーシャルタイムにおいて、ル・マン24時間レース参戦車両である「NISSAN GT-R LM NISMO」を発表した。TAGホイヤー、モチュール、ミシュランと複数年のパートナーシップ契約を締結している。
同社は2014年5月に、2015年からル・マン24時間レース/WEC(世界耐久選手権)のトップカテゴリーであるLMP1(ル・マンプロトタイプ1)に2台のワークス体制でフル参戦することを発表。車名に日産のフラグシップカーである「GT-R」の名称と「NISMO」のブランドを冠することが明らかにされていたが、車両自体はベールに包まれたままだった。
今回、そのレース車両がアンベールされ、V型6気筒 3.0リッターガソリン・ツインターボエンジンとエネルギー回生システムを搭載した前輪駆動車であることが発表された。
今回の発表に際し、日産のグローバルマーケティング ブランド担当常務執行役員であるルードゥ・ブリース氏は、「この究極のGT-Rは、日産のモータースポーツおよびパフォーマンス部門を担うニスモが30年間にわたって培ってきたスポーツの血統を継承しています。革新性が試されるル・マンの舞台での成功は、私たちのロードカーラインアップに多大な革新をもたらします。私たちはル・マンではまだ新参者でありライバル達は大変優れていますが、私たちは準備ができています」とコメント。
また、NISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)の宮谷正一取締役社長は、WECがF1より技術的自由度が広く、同レースで得られた技術を今後のロードカー開発に反映が可能であることから“自動車会社にとって究極の試験場”と位置づけ、「持続可能であることが私たちの最重要項目であり、ル・マンの技術規定はその点において新しいアイディアを追求する自由度があります」と述べるとともに、「ル・マン24時間レースにおける我々の最高記録は総合3位であり、まだやり残した仕事が残っています。お客様、従業員そしてファンの皆さんのためにも、やるからには勝ちたいし、勝つための知見があると思っています。競争は他に類を見ないほど厳しく、この挑戦には身震いする思いです」と抱負を語っている。
なお、「NISSAN GT-R LM NISMO」の起用ドライバーの1人として、ル・マン24時間レースでLMP1クラスに8回出場した経験を持つスペイン出身のマルク・ジェネ選手が乗ることが合わせて発表されている。