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メルセデス・ベンツ、「Cクラス」にプラグインハイブリッド追加。大阪モーターショーで日本初公開

「G 550」も日本初披露。上野社長「来年は”SUVイヤー”になる」と予告

2015年12月4日受注開始

大阪モーターショーで「Cクラス」のプラグインハイブリッドモデルを日本初公開

 メルセデス・ベンツ日本は12月4日、「Cクラス」のプラグインハイブリッド「C 350 e」と一部改良したSUVモデル「Gクラス」を大阪モーターショー 2015で発表した。プラグインハイブリッドの「C 350 e」について、同社代表取締役社長の上野金太郎氏は「プラグインハイブリッドはS 550 eに続く2車種目。カソリンハイブリッド、ディーゼルハイブリッド、プラグインハイブリッド、3種類を揃える唯一の自動車ブランド」とパワートレーンの充実を訴えた。

「C 350 e AVANTGARDE」は、電気モーターのみでも走行が可能(最高速度:130km/h)。航続距離はセダンで28.6km。充電に関しては外部のAC200V電源を使用した充電時間は約4時間、エンジンを使用する「CHARGE」モードではフル充電まで約40分とした
最高出力211PS(155kW)、最大トルク350Nmを発生する直列4気筒 2.0リッター直噴ターボエンジンに、最高出力82PS(60kW)、最大トルク340Nmを発生する電気モーターの組み合わせ
6.2kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載しながら、セダンのトランク容量は335Lを確保した
走行モードは、ハイブリッド走行をする「HYBRID」、モーターのみを使用する「E-MODE」、充電残量を維持する「E-SAVE」、バッテリーを充電する「CHARGE」の4つ

 会場に展示された「C 350 e AVANTGARDE」のハイブリッドシステムは、最高出力211PS(155kW)、最大トルク350Nmを発生する直列4気筒 2.0リッター直噴ターボエンジンに、最高出力82PS(60kW)、最大トルク340Nmを発生する電気モーターの組み合わせ。システム全体で最高出力279PS(205kW)、最大トルク600Nmを発生する。

 6.2kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載して、電気モーターのみでも走行が可能(最高速度:130km/h)。航続距離はセダンで28.6km、ステーションワゴンで28.8kmを実現する。充電に関しては、外部のAC200V電源を使用した充電時間は約4時間、エンジンを使用する「CHARGE」モードではフル充電まで約40分とした。

 JC08モード燃費はセダンで17.2km/L、ステーションワゴンで16.5km/L。価格は「C 350 e AVANTGARDE」が707万円、「C 350 e AVANTGARDE STATIONWAGON」が782万円。

 発表会で上野氏は「今年は”エンジン革命の年”と称し、クリーンディーゼル、クリーンディーゼルハイブリッドなど、高効率なパワートレーンを発表してきましたが、本年最後のモデルとしてC 350 eをここ大阪で発表します」と挨拶。

 主力モデル「Cクラス」に追加されたプラグインハイブリッドについて、上野社長は「ガソリンエンジンと高出力電気モーターを状況に応じて使い分けることで、ガソリンエンジン、EV、ハイブリッドモデルのそれぞれの特長を生かしたハイパフォーマンスなプラグインハイブリッドモデル」と、その性能に自信を示した。

 また、「Cクラス」「Gクラス」の新モデル2車種を大阪で発表したことに、上野氏は「関西エリアは販売面では対前年比9.7%増を記録し、また関西には正規販売店が34店舗あり、メルセデス・ベンツのシェアの高い地域。メルセデス・ベンツ全体の好調を牽引するマーケットの1つで、さらなる拡販を目指せるポテンシャルの高い地域」との位置付けを示した。

プレゼンテーションで上野氏は、2015年は“エンジン革命”と題してさまざまなパワートレーンを導入してきたことを示すとともに、関西地域をメルセデス・ベンツの好調を牽引する重要な地域と位置づけた

「Gクラス」の一部改良モデル「G 550」を展示。上野氏「来年は”SUVイヤー”」と新型SUVモデルの投入を予告

 一方、同会場において「Gクラス」の一部改良モデルも発表された。会場に展示された「G 550」は、最高出力422PS(310kW)、最大トルク610Nmを発生するV型8気筒 4.0リッター直噴ツインターボエンジンを搭載。「メルセデスAMG GT」や「メルセデスAMG C 63」の搭載エンジンをベースに新開発された「M176型」エンジンを採用し、従来モデル比で最高出力34PS(25kW)、最大トルク80Nmのアップを実現した。

 また、ECOスタートストップ機能(アイドリングストップ機能)を追加することにより、環境性能の向上も図った。

エクステリアは新デザインのフロントバンパーを採用
19インチ5スポークアルミホイールを装備してスポーティでアグレッシブな印象を高めた
エンジンは、2基のターボチャージャーをV型シリンダーバンク内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトを採用。エンジンをコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸気経路を最適化することで、優れたレスポンスを実現するという
インテリアは新デザインのインストルメントパネルを採用
サスペンションは電子制御式油圧アダプティブ ダンピングシステムを搭載。「C(Comfort)」「S(Sport)」の2つのモードで走行 状況に応じ減衰特性を調整可能

 上野氏は「来年は“SUVイヤー”として一層充実したSUVモデルを発表していくとともに、実際にSUVを体験できる場所や機会を提供を考えています」と、SUVモデルを拡充と、新たな施策を展開していく考えを示した。

プレゼンテーションで上野氏は、一部改良した「Gクラス」を紹介するとともに、2016年を新型SUVモデルの投入が続く“SUVイヤー”と位置づけた
大阪モーターショーのメルセデス・ベンツブース

(編集部:椿山和雄)