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BMW、新型「iX3」プロトタイプのテストシーン公開 先進テクノロジーとドライビングプレジャーを融合
2025年6月13日 18:21
- 2025年6月11日(現地時間) 発表
独BMW AGは6月11日(現地時間)、次世代スポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)の新型「iX3(プロトタイプ)」が、南フランスのミラマでテストを実施していると明かした。
今後9月にミュンヘンで開催される「IAAモビリティショー2025」で世界初公開を予定していて、2025年末にはハンガリーのデブレツェンにあるBMWグループの新工場で生産が開始されるという。
新型iX3は、運転に必要なすべての情報をドライバーの視界内に理想的に配置し、最大限のエルゴノミクスと安全性を確保する「BMWパノラミックiDrive」を搭載。新開発の「BMWオペレーティングシステムX」により稼働し、情報はAピラーからAピラーまで、フロントガラスの黒いプリント上に投影されるほか、オプションでナビゲーションと自動運転に関する情報を表示する「BMW 3Dヘッドアップディスプレイ」も完備。
さらに、マトリックス バックライト テクノロジーを採用した中央ディスプレイは、人間工学に基づきステアリング上の理想的な位置に配置。「Shy-Tech 多機能ステアリングホイール」は、照明でボタンを強調表示して、触覚フィードバックによって道路から目を離さず直感的に操作できるという。
そのほかにも、第6世代(Gen6)の「BMW eDriveテクノロジー」を初めて採用。最適な電気使用量配分を行ない、今後もいろいろなセグメントの車両に搭載される。また、高電圧バッテリの心臓部である「円形セル」は、従来の「角柱セル」よりもエネルギー密度が20%高くなっていて、セル自体はのボディ構造で重要な役割を果たす高電圧バッテリに直接統合されている。このGen6は最大400kWのピーク充電出力により、わずか10分で最大350km(WLTPモード値)以上の走行距離を充電可能なほか、満充電では最大800km(WLTPモード値)の走行距離を確保するとしている。
また新型iX3はV2H(Vehicle-to-Home)も可能で、家庭におけるエネルギー貯蔵装置にもなるし、V2L(Vehicle-to-Load)も可能で、強力なモバイルバッテリとして電源を供給してくれる。加えて、停止状態~動的限界までBMWのドライビングエクスペリエンスを新たなレベルへと引き上げる「Heart of Joy」と「BMWダイナミック・パフォーマンス・コントロール」を採用。特に「Heart of Joy」は駆動、ブレーキ、回生、そしてパーシャルステアリングの各機能を統括的に担い、従来のシステムと比べて10倍の速さで情報処理を行なうことで、ドライバーへのレスポンスがこれまで以上にダイレクトに向上するとしている。
ドライバーアシスタンスシステムも、実績のあるルールベースのアシスタンスシステムと、人工知能(AI)を搭載した新しいアシスタンスシステムを統合することでより正確で信頼性の高いサポートを実現。自動運転のスーパーブレインである「Superbrain of Automated Driving(スーパーブレイン)」は、自動運転に必要なすべてのユーザー機能を統合し、従来機の20倍の速度で計算を行なうほか、安全機能が拡張され、「レーンチェンジ・ウォーニング」「プライオリティ・ウォーニング」「セーフ・エグジット」「アシステッド・ビュー」が追加された。
BMWグループの新型モデルの責任者であるMike Reichelt氏は、「次期iX3はより長い航続距離、より速い充電、全く新しいディスプレイと操作コンセプト、4つのスーパーブレインによるインテリジェンスを特徴とし、BMWならではのドライビングプレジャーを全く新しいレベルに引き上げるという明確な目標を掲げ、あらゆるテクノロジーを根本的に進化させました。革新的なテクノロジープラットフォームを初めて量産体制に導入します。このクルマが公道を走る姿を目にするのが待ちきれません。駆動方式に関わらず、今後のBMWモデルはすべて、ニュークラスのイノベーションとテクノロジークラスターの恩恵を受けることになります」と述べている。






