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日産、「親子の安心ドライブプロジェクト」開始 運転中の子守り支援ロボット「マダイルヨ」量産型のモニター募集など

インフルエンサー木下ゆーきさんがプロジェクトアドバイザーに

2025年8月8日 発表
「親子の安心ドライブプロジェクト」を開始

 日産自動車は8月8日、子育て世代向けに子どもの車内置き去り事故の防止や、子どもとのドライブ時の悩みに関する解決法などを啓発する「親子の安心ドライブプロジェクト」を開始した。

 日産では、これまで「#熱駐症ゼロプロジェクト」や「#猫バンバン」など、事故やトラブル防止に関する啓発活動を実施してきた。2023年には子守り支援ロボットのコンセプトモデル「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」を発表し、2024年には置き去り事故防止機能「マダイルヨ」を追加するなど、子育て世代に寄り添った啓発活動にも取り組んできた。

 こうした取り組みの一環として今回、親子がより安心してドライブを楽しめる社会の実現を目指し、「親子の安心ドライブプロジェクト」を立ち上げるに至ったという。

 今回のプロジェクトでは子ども置き去り事故の防止機能に特化した量産型「マダイルヨ」を用いたモニターテストの実施や、親子のドライブにおけるあるあるを描いた「親子の安心ドライブガイド」のSNS投稿、プロジェクトアドバイザーに迎えた育児インフルエンサー・木下ゆーきさんとのSNS企画を行ない、親子がより安心して移動できる社会の実現を目指す。このプロジェクトでは大きく3つの取り組みを行なっていく。

①「マダイルヨ」100家族モニターテスト

 日産は、2024年1月にドライバーと子どものみでのドライブ中の安全・安心な運転に貢献する運転中の子守り支援ロボット「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」のコンセプトモデルを開発、発表した。さらに同年9月にはユーザーから多数寄せられたという「子どもの置き去り事故防止機能」についての要望に応え、「イルヨ」に子どもの車内置き去り事故を防止する新機能を搭載した「マダイルヨ」も公開した。

 子どもの車内置き去りは、ヒューマンエラーにより誰にでも起こりうる重大な社会課題として認識されており、近年、猛暑や日常の忙しさから“うっかり”が命に関わる事態を引き起こしている。実際、「5人に1人の保護者が、1年以内に子どもを残してクルマを離れたことがある」との調査結果も発表されているという。

 そこで今回、オートバックスセブンの協力のもと「マダイルヨ」を量産型として100体製造。全国の100組の家族を対象に、実際に「マダイルヨ」を各家庭で使用するモニターテストを実施する。実際の育児シーンの中で「マダイルヨ」を使用することで、利用者の意識向上を促すとともに、専用アプリを通じて取得した「マダイルヨ」の起動状況などのデータを集約・分析し、子どもの車内置き去りに関する実態を調査することも目的としている。

 量産型「マダイルヨ」は車内に設置する大型のぬいぐるみ「イルヨ」と、子どもの腕まわりに着脱ベルトで身につける小型のぬいぐるみ「ベビーイルヨ」の2体で構成される。保護者は専用アプリ「マダイルヨ」を自身のスマートフォンにダウンロードして利用する。

 2つのぬいぐるみが近くにあるにもかかわらず、保護者のスマートフォンがぬいぐるみから離れてしまった状態が「子どもの車内置き去り」となる。ぬいぐるみとスマートフォンが連携し「2つのぬいぐるみが近くにある」にもかかわらず、「2つのぬいぐるみとスマートフォンが閾値以上に離れている」状態になると、アプリを通じてスマートフォンに警告通知が送られる仕組みになっている。

今回オートバックスセブン協力のもと「マダイルヨ」を量産型として100体製造。全国の100組の家族を対象に、実際に「マダイルヨ」を各家庭で使用するモニターテストを実施する

 募集期間は2025年8月8日~2025年9月14日で、特設サイトにてモニターの募集を行なう。当選発表は2025年9月中旬~下旬を予定。

②SNSコンテンツ「親子の安心ドライブガイド」

 親子のおでかけが増える夏休みのレジャーシーズンに向けて、日産公式Instagramと特設サイトで「親子の安心ドライブガイド」と名付けたコンテンツを発信する。

「子どもがチャイルドシートでぐずっちゃう」「クルマを降りたら子どもが全力ダッシュしてしまう」など、子どもとのドライブにおける”あるある”に対して、子どもとのドライブをサポートする日産のクルマの搭載機能や、親子のお出かけ時にすぐに使える工夫・アイデアを「イルヨ」のイラストを交えて紹介。

③プロジェクトアドバイザー・木下ゆーきさんとの啓発活動

プロジェクトアドバイザー・木下ゆーきさん

 同プロジェクトのプロジェクトアドバイザーとして3児の父であり、子育ての日常をユーモアと共感で描くインフルエンサー木下ゆーきさんを起用。木下さんは2024年、日産が開催した子どもの車内置き去り防止に関するトークセッションに出演するなどの縁があり、今回のプロジェクトアドバイザー就任が決定。同プロジェクトでは木下さんとともに以下の2つの取り組みを行なっていく。

 1つ目は日産公式Instagramや木下さんのInstagramでの動画投稿を通じて、置き去り事故に繋がるうっかりを防ぐ「#ふり返ればマダイルヨ」という行動習慣を広める発信を行なっていく。「#ふり返ればマダイルヨ」アクションとは、慌てている時や忙しい時にも、降車時に後部座席を“ふり返る”ことで、子どもが乗っていることを確認でき置き去りを防げるという、シンプルかつ実践的な予防行動。木下さんの明るい雰囲気やユーモアを交えたInstagramのリール投稿に仕立てることで、親子で楽しみながら自然と気づきを得られるコンテンツとして展開していくという。

 2つ目は「木下ゆーきさんとのドライブ動画出演募集キャンペーン」として、木下さんと一緒に日産のクルマでドライブしながら、子育てにおける悩みや子育てのあるあるをトークする動画への出演者を、一般家庭から募集するキャンペーンを実施。撮影した動画は日産公式YouTubeチャンネルで公開するとともに、ダイジェスト版を木下さんのInstagramでリール動画として投稿する予定。応募期間は2025年8月8日~8月18日で、当選者数は2組。動画公開日は9月下旬を予定する。