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昼間の眠気を“コーヒーナップ”で乗り切る! トヨタの戦略的仮眠ツール「TOTONE」を体験できるネスレの期間限定イベント
2025年8月20日 06:00
- 2025年8月19日~12月18日 開催
8月19日から「ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿」で開催
ネスレ日本は、トヨタ自動車が開発した戦略的仮眠ツール「TOTONE」を用いた期間限定コラボイベント「ネスカフェ 睡眠カフェ×TOTONEでコーヒーナップ」を「ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿」(東京都渋谷区)で8月19日~12月18日に開催している。
利用料金はカフェインを含む「ネスカフェ」のコーヒー1杯と席の利用で825円。席は2階のカフェスペースに1席(8月19日~9月23日限定)、3階のネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿に2席(8月19日~12月18日限定)の計3席を用意する。現在、ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿の専用サイトから予約を受け付けており、予約なしで来店した場合は、事前予約の利用者を優先のうえ、座席の空きをみて案内される。
ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿は、良質な睡眠のために必要な情報を総合的に学び・体験できる情報拠点。睡眠不足が日中に眠気を引き起こし、注意力や作業効率を低下させる要因となり、知らず知らずのうちに生産性を損なうことにつながるという課題に対して、ネスレ日本は、カフェインを含むコーヒーを飲んだ後に15~20分程度の短い仮眠(昼寝)をとる「コーヒーナップ」を提案している。コーヒーナップを行なうことで、ちょうど起きたころにカフェインでシャキッとし、午後のパフォーマンス向上が期待できるとしている。
今回のイベントでは、9月3日の「秋の睡眠の日」を前に、コーヒーを飲んでから短い仮眠(昼寝)を行なうコーヒーナップをネスレ日本とトヨタが共同で提案。トヨタが開発した戦略的仮眠ツールであるTOTONEは、トヨタが自動車で培ってきた快適空間を設計する技術や居眠り運転を防止する技術などを応用して開発され、空間やシート自体の心地よさに加えて、エアクッション、シートヒーター、光や音を組み合わせて快適な入眠・睡眠・目覚めをサポートする機能を多数搭載している。TOTONEは通常は法人向けに提供されているため、今回は一般の人がTOTONEを体験できる貴重な機会となる。
提供されるコースは、カフェイン入りのコーヒーを飲んでからTOTONEで仮眠を体験する30分間の「ナップコース」と、カフェインレスコーヒーを飲んでから本格的な睡眠を疑似体験し、起床後にカフェイン入りのコーヒーで目覚める60分の「睡眠コース」の2種類。どちらもあくまで睡眠を体験として提供するものであり、睡眠するための場所を提供するものではないとのこと。
ネスカフェ 睡眠カフェではそのほかにも、睡眠に良いとされるアミノ酸「トリプトファン」を含むフードメニューや、最新のスリープテック製品、ハイレゾ音源のヒーリングミュージック、スマート照明などを導入し、質にこだわった睡眠を学んだり体験したりできるとしている。
なお、今回のイベントについては、トヨタのTOTONEが別の企業と協業していることを知り、ネスカフェの睡眠カフェでもコラボレーションができないかと考え、ネスカフェ側からトヨタに提案。「コーヒーを飲んでから仮眠をとる」というコーヒーナップの考え方と、「質の高い仮眠を追求する」というTOTONEのコンセプトが合致し、より質の高いコーヒーナップ体験を提供できる機会になると判断し、今回のためにネスカフェのロゴを入れたコラボデザインのTOTONEも制作された。
「ネスカフェ 睡眠カフェ×TOTONEでコーヒーナップ」開催概要
コース名
ネスカフェ 睡眠カフェ×TOTONEでコーヒーナップ
場所
東京都渋谷区神宮前1丁目22-8 ネスカフェ 原宿
体験時間
30分/60分
営業時間
11時~20時(最終受付、フード・ドリンクラストオーダー19時)
席数と設置期間
2階のカフェスペース内・1席(8月19日~9月23日)
3階の「ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿」内・2席(8月19日~12月18日)
利用料金
・カフェインを含む「ネスカフェ」のコーヒー1杯+席の利用(30分)で825円(ホットの場合はコーヒーメーカー「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」で淹れた「ネスカフェ ゴールドブレンド」を、アイスの場合は「ネスカフェ ゴールドブレンド ボトルコーヒー 無糖」を提供)
・ネスカフェのカフェインレスコーヒー1杯とカフェインを含むコーヒー1杯+席の利用(60分)で1650円
体験の流れ
・「ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿」の専用サイトから「【期間限定】TOTONEコーヒーナップ体験席」を選択して予約
・来店し、スタッフの案内のもと体験席に向かう
・スタッフがカフェインを含む「ネスカフェ」のコーヒー1杯を提供
・体験席でリラックスタイムを過ごす(30分間)
・体験時間終了次第、退出
※30分コースの場合
戦略的に“疲れたら休む”を当たり前にしたい
開催初日となる8月19日には、「ネスカフェ 睡眠カフェ×トヨタTOTONEでコーヒーナップ」メディア体験会が開催された。発表会では、ネスレ日本 飲料事業本部 レギュラーソリュブルコーヒー&液体飲料 ビジネス部 岩渕聡氏と、トヨタ自動車 先進モビリティシステム開発部 TOTONE-Zグループ 加藤彩綾氏によるネスカフェ 睡眠カフェやTOTONEについての説明が行なわれた。
ネスカフェの製品については岩渕氏が紹介。ネスカフェの中核製品である「ネスカフェ ゴールドブレンド」は、通常の「ネスカフェ ゴールドブレンド」のほかに、カフェインを97%カットした「カフェインレス」、2025年3月に発売したカフェインを50%カットした「カフェインハーフ」の3種類のラインアップがあり、1日のうちでさまざまなシーンに合わせて、最適なコーヒーを選ぶという新しいコーヒーの楽しみ方を提案していると説明した。
あわせて、今回の睡眠カフェでのコラボは、この思想に基づき、睡眠というシーンでどのようなコーヒーを飲むのが適しているのかを提案し、コーヒーの飲み分けによるライフスタイルを体験してもらいたいという目的があると紹介した。
トヨタの加藤氏は前置きとして、トヨタでは自動車開発を通じて得た知見や技術を自動車以外の分野にも応用し、「幸せの量産」という理念のもと、自動車業界にとどまらない社会への貢献を目指していると紹介。そのうえで、TOTONEについて紹介した。
まず、TOTONEの開発チームは睡眠不足がクルマを運転する際に重要な注意力や判断力の低下を招くことから“睡眠”に着目。「注意力や判断力が低下した状態での運転は事故につながる可能性があるため、自動車を扱う企業として睡眠は決して無視できない領域。さらに、居眠り運転はほかの要因による事故と比較して重症化しやすいというデータもある。しかし、すべての人に完璧な夜間睡眠を提供することは困難であるため、夜間の睡眠以外で運転に不可欠な判断力や注意力の低下を抑える方法を考えた際に、“パワーナップ”を知った」と、戦略的仮眠ツールであるTOTONEを開発するに至った経緯を紹介。脳の疲労やそれにともなう眠気、いらだちは、運転中だけでなく仕事中や勉強中など日常生活のさまざまな場面で生じるため、自動車以外の領域でもトヨタの技術を活かせるのではないかと検討を重ね、TOTONEが生まれたとした。
TOTONEの開発は、2017年に社内の新規事業提案制度をきっかけとして、有志が集まって始まったという。2024年2月からは法人向けにリースを開始し、現在では投資会社やコンサルティング会社のほか、シェアオフィス運営会社などにも導入されているという。さらに、レクサスの販売店などにも設置が進められているとのこと。
加藤氏は「今後、TOTONEを起点として“疲れたら休む=サボり”というマイナスイメージを払拭し、“戦略的に休むのは当たり前”という文化を醸成したい」と語る。「疲れた状態で仕事を続けるよりも、短時間で効率的に休息をとり、高い生産性で仕事を進め、早く帰宅する。そのような働き方ができる社会を目指しています」と今後の展望を述べた。
昼過ぎに眠くなるのは昼食のせいではない!? 効果的なコーヒーナップのススメ
メディア発表会では、睡眠について広く知ってもらうため、「午後スッキリして元気な1日を過ごすために~『コーヒーナップ』のすすめ」というタイトルで、広島大学 大学院人間社会科学研究科 人間総合科学プログラム 教授 林光緒氏による講演も行なわれた。
林氏はまず、「昼下がりの14時~15時の眠気が生じやすい時間帯」は、昼食を食べたから眠くなるだけでなく、カロリーを3分の1程度の軽食にしても眠気が生じる時間帯であると解説。まだ詳細なメカニズムは解明されていないものの、この時間帯に眠くなる生体リズムが存在するためだと考えられているとして、「昼間の眠気は、睡眠不足でなくても、満腹感のせいだけでもなく、生体リズムによって引き起こされる側面がある」と紹介。この眠くなりやすい時間帯に、“深くなりすぎない短い仮眠”をとることは生理学的にも理にかなっていると述べた。
また、睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠に大別され、ノンレム睡眠は、眠りの深さに応じてN1、N2、N3という段階に分かれていると説明。それぞれN1はうとうとした状態で、N2は軽い睡眠、N3は深い睡眠で、寝入って5~6分程度のN1では眠気や疲労感の回復にはつながらず、20分以上経過したN3に至ってしまうと目覚めたときにだるさを感じてしまうようになるため、仮眠の効果が現われ始める軽い睡眠であるN2で目覚めることが理想的であると解説した。
さらに、昼間に長く寝ると深い睡眠が増えることになり、夜の深い睡眠時間が減って睡眠の質が低下し、眠りが浅くなってしまうという。加えて、仮眠をとる時間帯も重要で、夕方に仮眠をとると昼過ぎに仮眠したときよりも夜の睡眠への悪影響が多くなるとのこと。そのため、長く仮眠をしたり、夕方に仮眠をしたりすると、夜の睡眠の質が低下して睡眠不足を引き起こし、昼間に眠くなってしまう悪循環を起こしてしまうと述べた。
そこで、短い仮眠の回復効果とコーヒーに含まれるカフェインの覚醒効果を組み合わせた「コーヒーナップ」であれば、短い仮眠の効果を最大限に引き出せると林氏は紹介。カフェインは摂取後すぐには効かず、吸収されて血中濃度が最大になるまで15~20分かかることから、仮眠の直前にカフェインを含むコーヒーを飲み、15~20分ほど寝ることで、ちょうど目覚めるころにカフェインの効果が現われるとともに、仮眠によるすっきり感と相まって、非常に高い覚醒効果が得られると解説した。
林氏いわく、横になると気持ちよさからつい寝過ごしてしまうこともあるため、コーヒーナップを実践する際には、ソファやヘッドレスト付きの椅子に座るなど、頭を固定できる楽な姿勢で休むことが推奨されるという。また、寝過ごし防止のアラームをセットするほか、「15分後に起きる」と意識してから眠ると、目覚める数分前から覚醒に向けた準備が体内で始まり、すっきりと起きられる自己覚醒という現象も期待できるとのことだ。
なお、早起きをして毎朝決まった時刻に太陽の光を浴びて覚醒し、体内時計を整えて規則正しい生活リズムを確立することで、日中の眠気が減って長時間の仮眠が不必要になったり、夜に自然と早く眠くなったりして、十分な睡眠時間を確保できるようになると紹介した。
最後に林氏は夏の夜の快眠についても補足し、「良い睡眠のためには室温だけでなく湿度をコントロールすることが非常に重要です。人は睡眠中に汗をかき、その汗が蒸発する際の気化熱で体温を下げますが、湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体温が十分に下がらないので、夏でも冬でも、寝室の湿度は50~60%に保つのが理想です。除湿には時間がかかるため、朝に外出する際に寝室の除湿をし、夜に帰宅してからエアコンで気温を調整すると快適な環境で眠りにつけます。また、起床時刻の1時間前に冷房が切れるようにタイマーを設定すると、体温が徐々に上がって目覚めやすくなります。さらに、就寝前にコップ1杯の常温の水を補給することも大切です」と解説した。





















































