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BMW、新型「iX3」世界初公開 4つの「スーパーブレイン」を搭載する「ノイエ・クラッセ」テクノロジ初量産モデル
2025年9月6日 17:29
- 2025年9月5日(現地時間) 発表
独BMWグループは9月5日(現地時間)、新型「iX3」を世界初公開した。SAV(スポーツアクティビティビークル)タイプのEV(電気自動車)で、今後、ドイツ ミュンヘンで開催される「IAAモビリティ2025」で一般公開される。
BMWグループにとって、新型「iX3」は、電動化、デジタル化、そして循環型社会の実現に向けて展開する「ノイエ・クラッセ」テクノロジを搭載する初の量産型モデルとなる。今後、同テクノロジーは2027年までに計40の新型車とモデルチェンジに搭載予定としている。
2025年秋から生産開始予定の新型「iX3」の4WDモデル「iX3 50 xDrive」では最高出力345kW(469HP)、航続距離679~805km(WLTPに基づく暫定値)を実現、今後エントリーレベルモデルなどのバリエーションを展開予定。
市場投入のスケジュールは、2026年春に欧州で、2026年夏に米国で開始。また、2026年夏には、中国の顧客ニーズと要望に合わせて特別に調整された、瀋陽工場で生産される新型「iX3」の派生モデルの納入も開始される。
4つの「スーパーブレイン」を備えるSDV車両
新型「iX3」はSDV(ソフトウェア定義車両)へ進化した。新型「iX3」のエレクトロニクスアーキテクチャは完全に新開発され、「スーパーブレイン」と呼ばれる計4つの高性能コンピュータで構成される。これらのコンピュータは、「ドライビングダイナミクス」「自動運転」「インフォテインメント」、そして「基本機能や快適性向上機能」のために、その処理能力に使用され、継続的にアップグレード可能な新しいソフトウェアアーキテクチャの基盤も提供しており、AI機能を含む今後の機能アップデートにも対応できるよう設計されている。
また、車両に使用されるワイヤーハーネスは4つのゾーンに分割された構成により、従来技術と比較して重量を30%削減、配線長も約600m短縮。もう1つの新機能として、従来の安全ヒューズに代わるデジタル「スマートeFuse」により、車両の状態に応じてインテリジェントなパワーモードが切り替わり、車両全体の効率が向上するという。
BMWでは、新型iX3について、4つのスーパーブレインと高度にコネクテッドなソフトウェアプラットフォームを備えた真のSDVであり、未来への備えを充実させた車両であると強調している。
BMW AG取締役会会長のオリバー・ツィプセ氏は「ノイエ・クラッセは、BMWにとって最大の未来プロジェクトであり、テクノロジ、ドライビング・エクスペリエンス、そしてデザインのいずれにおいても大きな飛躍を象徴するモデルです」と強調するとともに、「実質的にすべてが新しく、かつこれまで以上にBMWらしさが際立っています。駆動技術に関わらず、当社の全製品ラインがノイエ・クラッセの革新的技術の恩恵を受けることになります。大胆なビジョンとして始まったものが今、現実のものとなりました。BMW iX3は、ノイエ・クラッセとして初めて量産されるモデルです。私たちは、BMWで最も成功を収めた電気自動車の次世代モデルを世に送り出すだけでなく、BMWにとって新たな時代を切り開きます」と述べている。







