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BMW、新型EV「iX3」にクアルコムの自動運転ソリューション「Snapdragon Ride Pilot」採用

2025年9月5日(現地時間) 発表
BMWは、新型「iX3」にクアルコムの自動運転ソリューション「Snapdragon Ride Pilot」を採用した

 クアルコムとBMWグループは9月5日(現地時間)、BMWの新型EV(電気自動車)「iX3」にクアルコムの自動運転ソリューション「Snapdragon Ride Pilot」を採用したことを明らかにした。

 Snapdragon Ride Pilotは、「Snapdragon Ride」SoC(システムオンチップ)を基盤とするクアルコムの自動運転ソリューションで、エントリーレベルの新車アセスメントプログラム(NCAP)から、レベル2+の高速道路自動運転機能まで、幅広い自動運転レベルをサポートする。

 新型iX3で実現する自動運転機能では、ミラーへの視線やステアリング操作といったドライバーの微妙な合図に基づいて操作を開始する「状況に応じた車線変更と追い越し」や、承認された道路網におけるハンズフリー運転を実現する「アクティブレーンチェンジとハイウェイアシスト」、AIを活用したスロット検出駐車支援やカメラによる車内モニタリングを提供するという。

 システムは、360度カバレッジを可能にする高解像度8Mピクセルおよび3Mピクセルのカメラとレーダーセンサーを含む統合アーキテクチャを採用。高解像度マッピングと高精度GNSS位置推定により、安全で信頼性の高い自動運転を実現する堅牢なシステムを実現する。

 さらに新型iX3は、クアルコムのV2X 200チップセットも搭載しており、安全性を向上させるV2X(Vehicle-to-Everything)通信をサポート。V2X通信により、道路インフラ、歩行者、そのほかの車両と直接通信を通じて見えないリスクを発見し、衝突事故の低減に貢献する。

 クアルコムの自動車・産業・組み込みIoT担当グループゼネラルマネージャー、Nakul Duggal氏は「BMWの世界トップクラスのエンジニアリングチームとのコラボレーションは、まさに変革をもたらしました。これにより、あらゆる地域、あらゆる車種の消費者に自動運転の安全性と快適性のメリットを提供できる世界クラスのシステムを構築することができました」と述べるとともに、「私たちは共に、安全性を最優先し、業界の新たな基準を確立する革新的な運転支援システム、Snapdragon Ride Pilotを開発しました。このシステムがBMW iX3に搭載され、BMWのインテリジェントで安全な運転ビジョンを支えることを大変嬉しく思います。このシステムが広く普及することで、モビリティソリューションにおける革新と卓越性の新たな時代が到来することを期待しています」とコメント。

 BMWグループのドライビングエクスペリエンス開発担当上級副社長、Mihiar Ayoubi氏は「クアルコム・テクノロジーズと共同で画期的なシステムを開発しました。これは、ノイエ・クラッセにおける大きな技術的飛躍に大きく貢献するものです。この協業により、最先端の運転支援システムを開発し、新たなベンチマークを確立することができました。スマート、共生、そして安全性は、ADASにおけるBMWの哲学の中核です。新型BMW iX3は、これらをかつてないレベルで実現します」とコメントしている。

BMWは、新型「iX3」にクアルコムの自動運転ソリューション「Snapdragon Ride Pilot」を採用した