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谷まりあさんがホンダの新型「N-ONE e:」から家電への給電を初体験 「簡単! すごい!」と感動

二子玉川ライズ1F中央広場で体験イベント実施中

2025年9月11日 実施
ホンダの新型軽乗用EV「N-ONE e:」のトークショーにマルチタレントの谷まりあさんがゲストとして登場

二子玉川ライズで新型軽乗用EV「N-ONE e:」を展示中

 本田技研工業は9月11日~9月15日の5日間、新型軽乗用EV(電気自動車)「N-ONE e:」を体感できるイベント「N-ONE e: Park(エヌワン・イー・パーク)」を二子玉川ライズ1F中央広場にて開催している。入場料は無料。

 初日となった11日は、イベント開始に合わせて公開トークショーが予定されていたが、ゲリラ豪雨によりメディア向けのクローズドトークショーと急きょ変更となった。トークショーには、N-ONE e:開発責任者の堀田英智氏、また、N-ONE e:開発デザイナーで、クルマの色や素材、表面の仕上げ=CMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)を担当した古小路実和氏が登壇した。

体感イベント「N-ONE e: Park」の会場は、二子玉川ライズ1F中央広場(東京都世田谷区玉川2-21-1)
ステージがスタンバイされていた11日の会場。午前中は快晴だったが、午後になり天気が急転してしまった
本来なら新色「チアフルグリーン」のN-ONE e:の前でトークショーが実施される予定だった

改めてN-ONE e:のコンセプトや込めた思いを確認

 司会進行は、Car Watchでもおなじみ、モータージャーナリストの藤島知子氏が務め、途中からスペシャルゲストとして、マルチタレントの谷まりあさんも登場。N-ONE e:についての深堀りトークが展開された。

MCを務めたモータージャーナリストの藤島知子氏

藤島さん:N-ONE e:がいよいよ皆さんにお披露目できるということで、堀田さん、今の心境はいかがですか?

堀田氏:非常にうれしく思っています。また、昨年の商用のN-VAN e:に続く乗用タイプということで、幅広いお客さまに見て、体感していただき、選択肢の1つになって、お客さまの喜ぶ笑顔を見たいです。

藤島さん:古小路さんはいかがでしょう?

古小路氏:デザイン部一同、お客さまの一様に寄り添うことをテーマに一丸となって開発してきましたので、発売されて本当に感慨深く、うれしい気持ちでいっぱいです。

藤島さん:堀田さん、コンセプトや特徴を簡単に教えてください。

本田技研工業株式会社 N-ONE e: 開発責任者 堀田英智(ほりた ひでとも)氏

堀田氏:元々ホンダが過去に出した「N360」というクルマが、国民車として愛されていました。その愛らしいデザインや、軽でも4人乗った状態でもしっかり走れる。そういったコンセプトを継承して生まれたのが「N-ONE」のガソリン車です。EV化するにあたっては、愛らしいデザインはそのままに、EV化に向かってはチャレンジであったし、ヘリテージも大切にしながら開発しました。

 コンセプトは「e: Daily Partner(イー・デイリー・パートナー)」と掲げていて、やっぱりパートナー、相棒になってほしいなという強い思いがあります。日々の運転シーンでも身軽に、気軽に乗っていただき、少し楽しい生活を送っていただければと思いを込めて開発しました。

藤島さん:身軽に、気軽にというワードが出てきましたが、N-ONE e:は全高が1550mm以下で、車重は1030kgと、こんなに軽い電気自動車だと驚きました。私自身マンション住まいなのですが、機械式駐車場にも入りますね。

新型軽乗用EV「N-ONE e:」

堀田氏:そうですね、ガソリン車のN-ONEも全高は1550mm以下なのが好評でしたので、やはりEV化しても、都市部で機械式駐車場を使っている人にも選択肢に入れてほしいと、必要な部分はしっかりと継承しました。

藤島さん:営業車に使ってもいいかもしれませんね?

堀田氏:はい。そういった使い方も考慮して2グレード用意しております。

藤島さん:エンジン車のN-ONEと比べても、かなりデザインが練り込まれている印象があるのですが、古小路さんがこだわった点は、どんなところにあるんでしょうか?

古小路氏:デザインとしても「e: Daily Partner」から、身軽、気軽といったキーワードを中心に進めてきました。お客さまの日常のライフスタイルを、ちょっと後押しできるような色々なポイントを散りばめています。また、地球環境に貢献できるようなサステナブルな素材にもこだわっています。

 例えば、フロントグリルにちょっとつぶつぶしとした素材を使っているのですが、これは今までのホンダ車の破棄されたバンパーを再利用した素材です。このバンパーを再利用する試み自体は、本田宗一郎さんの時代から行なっているのですが、今までは見えない場所に使っていたのを、今回はデザインとして見える場所に利用しているのが大きなポイントです。

株式会社本田技術研究所 N-ONE e: 開発デザイナー 古小路実和(こしょうじ みわ)氏。フロントグリルにサステナブル素材を活用していることを説明してくれた

藤島さん:最近はアパレルとかでも古着の生地の再活用などもありますが、この取り組みは軽商用EV「N-VAN e:」のころからやっていましたよね?

古小路氏:今回はさらにお客さまの日常にある、スニーカーだったり、インテリアに合うように、つぶつぶのデザインを少しブラッシュアップを重ねたので、ぜひ見ていただきたいです。

藤島さん:この色はもしかしたら、あの時代のホンダ車のバンパーかな? なんて想像しながら見たらおもしろいですね。また、堀田さん、ホンダ車といえば走りを期待するユーザーも多いと思いますが、走リの面ではどんな狙いがあるのでしょうか?

堀田氏:コンパクトな軽の場合、市街地での取りまわしのよさが求められますので、EV化で重量が増えていますが、それをうまく活用しながら足まわりのセッティングにチューニングを施すことで、走行安定性を高めるなど走りを進化させました。また、今回のポイントは「シングルペダルコントロール」という、アクセルペダルだけで加減速できる機能を初採用しています。アクセルとブレーキのペダルの踏み替え操作は、意外と煩わしいので、技術で何とかできないかなと思い、扱いやすいシステムを開発しました。

走りの面もこだわって仕上げていると堀田氏

藤島さん:実はすでに試乗していまして、ちょっと驚いたのが、エンジンが載ってないので、当然とても静かで滑らかなんですが、車重がエンジン車よりほんの少し重たいから、しっとりと快適に走れましたし、何よりちょっとしたカーブを走ったときに「こんなによく曲がるの!」ていう気持ちいいハンドリングを楽しませてくれました。

堀田氏:接地感がしっかり出ているので、ワインディングみたいな山道でも、EVならではのスムーズな加速やトルクフルでありながら、しっかりコーナーも安心して曲がれます。

藤島さん:このN-ONE e:は、給電もできるとのことで、今回は会場である二子玉ライズにある「エディオン 二子玉川蔦屋家電」さんが、災害時にもレジャーでも使えるおしゃれな家電をセレクトしてくれました。

瞬間湯沸かし器、扇風機、トースター、電子調理鍋、ドライヤー、冷蔵庫、洗濯機、ラジオ、電子レンジなどが用意された

堀田氏:やっぱりEVはただ走るだけではなく、走る蓄電池になっていて、電気を蓄えられるのは非常に大きなメリットの1つかなと思います。また家に電気を供給するV2H(Vehicle to Home)にも対応しているし、普通充電口から「パワーサプライコネクター」というアイテムを活用すると、100Vで最大1500Wの電気を取り出せます。なので、レジャーでも活躍しますし、昨今の災害による停電時などにも重宝します。

谷まりあさんがN-ONE e:から家電への給電を初体験

 ここでスペシャルゲストの谷まりあさんが、新型N-ONE e:の新色「チアフルグリーン」に合わせたという統一感のあるグリーンのワンピースで登場。

谷まりあさん。東京都出身。2016年よりファッション誌の専属モデルとして活動し、その後も多数の雑誌に出演。また日本テレビ「世界の果てまでイッテQ」にて“出川ガールズ”として出演するほか、ドラマにも出演、モデルタレント女優とマルチに活躍し、Instagramフォロワーは353万人を超える

谷まりあさん:今日はチアフルグリーンのN-ONE e:と一緒に並んだ写真を撮りたいと思い、このカラーの服にしてきました。

藤島さん:谷さん、この新型N-ONE e:を見た、最初の感想を教えてください。

谷まりあさん:まず“かわいい”が1番ですね。そして〝電気で走るんだ!”という不思議な気持ちと、“早く試乗してみたい気持ち”でワクワクしています。

藤島さん:谷さんはホンダ車にどのようなイメージをお持ちでしょうか?

谷まりあさん:遊び心のあるクルマを作るイメージと、EVにすごい力を入れているイメージもあります。仕事で海外に行ったときも、アジア圏を中心にホンダ車をよく見かけますね。海外にいても日本を身近に感じられるイメージもあります。あと事前に調べたら“尖がったクルマを作る会社”とたくさん出てきました(笑)。なので、今日はそのとんがり具合を聞けたらうれしいです。

「調べたらホンダは“尖がったクルマを作る会社”と出てきた」と谷まりあさん

堀田氏:ホンダはクルマ好きが多いのと、個性的なモデルを作りたいと考える人が多い。また、チャレンジ精神も大切にしている会社なので、ときどき尖がったクルマが出ますね。海外では昔から“日本車は壊れない”とよくいわれていて、今も世界各地で好評を得ていますね。

藤島さん:谷さんはファッション誌のモデルの活動もしていますが、クルマを選ぶ際は、ファッションの観点も取り入れるのでしょうか?

谷まりあさん:普段の洋服などを選ぶときには、やっぱり手に取ったときに感じるキュンとしたりワクワク感だったり、自分に自信をくれるものなのかもすごい大事にします。洋服の中でも“このこだわりが好きだから選んだ”という、自分の中でも選び抜くポイントを持って選びたいと思っていて、クルマ選びも本当にファッションと同じで、乗ったときにキュンとするかとか、毎日乗るものなので、もう本当に自分の一部のような気持ちで、こだわりだったり、カラーも本当に好きって思えたクルマを選ぶようにしてます。

クルマ選びでもキュンとするワクワクを大切にするという

藤島さん:古小路さん、カラーの話が出ましたが、いかがでしょう?

古小路氏:谷さんのいう“キュン”のポイントは、デザイナーたちもすごく大事にしていて、N-ONE e:は外装もですが、乗ってからもいろんなところに“キュン”となるポイントがありますので、ぜひご確認ください。

藤島さん:ではここで、実際に谷さんに家電への給電を体感してもらいましょう。

【ホンダ】新型軽乗用EV「N-ONE e」で、谷まりあさんが家電への給電を初体験(2分8秒)

藤島さん:停電で避難したとき、ドライヤーがなくて困るなんていう話もありますが、N-ONE e:から使えるし、あとDIYの工具なんかも外で使えちゃいます。

谷まりあさん:すごい! 楽しみが増えますね!

藤島さん:では続いてインテリアも見ていただきましょう。

古小路氏:今回、N-ONEユーザーのライフスタイルを調べたところ、1日の中で頻繁に乗り降りするユーザーが多いと分かりました。そこでシート形状の高低差をなくすことで、スムーズに乗り降りできる形状にしています。実際にお座りください。

運転席側から内装をのぞき込む谷まりあさん

谷まりあさん:あ、すごい! 乗りやすい。確かにすごい地面から近くて乗りやすかったです。ドレッシーな洋服でも、何もストレスなく乗れました。

藤島さん:フロントまわりの視界も広いですよね?

古小路氏:N-ONE e:は、見晴らしのいい視界を達成するにあたり、インパネがすごくフラットで水平基調のデザインになっています。また、室内のアクセントに使っているベージュの素材は、植物由来の“デュラビオ”というちょっと特殊なサステナブル素材を使っています。また、バッテリの残量表示もスマホのように見やすくしています。やはり直感的に分かるっていうのが、すごく大事かなと思います。

シンプルで水平基調で視界も広いコクピット

谷まりあさん:すごい! ひと目で分かります。

古小路氏:また、今回は操作に必要なスイッチまわりを、左手で届く範囲に全部集約したので、本当に気軽になるべくノイズがないように操作できるかと思います。

藤島さん:谷さんはクルマの収納って気にしてますか?

谷まりあさん:とても大事です。本当に私、自分の家ぐらいの感覚でクルマに乗ることが多いので、ティッシュだったり、携帯を入れる場所、財布を入れる場所とか、結構収納にはこだわっています。

古小路氏:やはりN-ONEユーザーをリサーチしたら、収納にこだわる人が多いことが分かりましたので、スマホが落下しにくい凹みだったり、トートバックもサッと置けるセンターコンソールだったり、ドアポッケだったり、普段使うものをサッと置いたりしまえるようになっています。

収納機能にもかなりこだわったと古小路氏

藤島さん:谷さんはこのN-ONE e:に乗って、どんなところにドライブ行きたいですか?

谷まりあさん:普段クルマを運転する時は、リラックスしたい時やリフレッシュしにどこか遠出することが多くて、海に行きたいです。素敵なカラーなので、洋服とリンクコーデをしながら一緒に写真を撮ったりして楽しみたいです。

藤島さん:夏は暑いですが、N-ONE e:ならアイドリングストップ条例なども気にする必要もありません。エンジンの騒音もないので、耳を澄ませば自然の音も聞こえてきますよ。

谷まりあさん:自然のBGMと一緒にクルマを楽しめますね!

N-ONE e:とリンクコーデして海に行きたいと語ってくれた

藤島さん:谷さん、最後にホンダさんへ、この先EVを作ってもらうなら、どんなクルマがあったらいいなって思いましたか?

谷まりあさん:正直こんなに素晴らしいEVを身近にしてくれたことは本当にもう感謝ですし、電気を取り出すのもすごい簡単だったんですけど、強いて欲をいえば、スマホのようにワイヤレスで充電ができたら、もっと身近に感じられるのかな? って思いました。

堀田氏:人々の考える“面倒くさいなぁ”とか、“ちょっと不安だな”といったことはやっぱりどんどん解消して、その人たちの生活が豊かになるようなことは、やっぱり技術屋としてはやっていかなきゃいけないと感じています。

トークショーでの記念撮影