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オモビオ、CES2026でAIを活用した新しいカメラシステム発表 雨天や暗闇でも鮮明な画像を表示
2025年12月8日 16:49
- 2025年12月2日(現地時間) 発表
オモビオ(AUMOVIO、旧コンチネンタル・オートモーティブ)は12月2日(現地時間)、米ラスベガスで2026年1月に開催される「CES2026」で、AIを活用した新しいカメラシステムを発表することを明らかにした。
オモビオの新しいカメラシステムは、雨天や暗闇においても車両周囲の鮮明な画像を、漏れなくコックピットディスプレイに表示。夜間走行や雨天時の視界確保など、一年を通じてドライバーを安全にサポートするという。
オモビオのカメラ・超音波センサー製品ライン責任者であるトーマス・ペッツォルト(Thomas Petzold)氏は、「信頼性の高い高解像度画像データは、モビリティの安全にとって前提条件となります。特に運転支援や自動運転機能が普及する中で重要性が増しています」と述べるとともに「オモビオは、ロバストで高性能なセンサーシステムにおけるリーダー的存在です。当社のAI搭載カメラシステムは、悪天候下での交通状況検知において、技術的飛躍を実現しました」とコメントしている。
オモビオが提案する新しいカメラシステムは、夜間視認性を強化したAUMOVIOの高性能カメラの進化版。耐久性と信頼性に優れたハードウェアをベースに、AIソフトウェアを追加した。中央制御ユニットで画像処理を行ない、コントラストを最適化するアルゴリズムにより、従来システムよりも正確なデータを提供。これにより、暗い道路脇の歩行者や野生動物の早期検知が可能になるという。
また、オモビオでは、濃霧や豪雨、降雪といった過酷な気象条件下でもクリアな視界を確保するため、全天候型カメラの開発を進めていて、特殊な赤外線フィルターを搭載したカメラは、最大160m先の物体や交通状況を正確に検知することが可能。
通常、車載カメラには色再現のため赤外線フィルターが装備されているが、オモビオのイノベーションでは、フィルターの一部を選択的に開放し、特定の赤外線波長を取り込むことで、画像の鮮明度をさらに向上させた。将来的に、霧の中でもより視認性を高め、安全性を向上させていくとしている。
しかし、高解像度画像を採用することにより視界は改善されるが、ピクセル数が増えるとデータ量も増加するといった課題もある。そこでオモビオは、オンボードの処理能力を維持するため、一般的な用途では最大8メガピクセル、特殊用途では最大18メガピクセルのカメラシステムを採用する。
高解像度、モジュール設計、赤外線波長の活用、そしてコントラスト強調のためのインテリジェントソフトウェアの組み合わせで構成されるオモビオのカメラポートフォリオにより、異なる視野角と検知距離を備えた車載統合カメラは周囲を正確に認識でき、運転支援や自動運転に不可欠な技術としている。

