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TOYOTA GAZOO Racing、2026年のモータースポーツ活動計画
2025年12月19日 14:47
- 2025年12月19日 発表
全米ラリー選手権に新規参戦
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は12月19日、2026年のモータースポーツ活動計画を発表した。
TGRはモータースポーツ活動を通じて、「人材育成」に尽力し、国内外で活躍する人材の輩出を目指すとともに、今後も「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」「モータースポーツをより魅力的でサステナブルにする活動」に取り組んでいくとしている。
国内最高峰カテゴリーであるSUPER GT、全日本スーパーフォーミュラ選手権では、国内レースのさらなる盛り上げに向けた業界連携を進め、SUPER GT GT500クラスではドライバーズチャンピオン、チームチャンピオン4連覇、スーパーフォーミュラでは、ドライバーズチャンピオンの奪還を目指していく。
全日本ラリー選手権では、これまで同様に社員を中心としたチームづくりを行ない、人材育成に努めるとともに、JN3クラス内におけるMORIZO Challenge Cupの運営を通じて、将来WRCを目指す若手ドライバー育成と女性ドライバーの活躍推進を行なっていく。
スーパー耐久シリーズ/ニュルブルクリンクレースでは、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」と「人材育成」を目的に活動を推進。スーパー耐久シリーズでは、上記に加えて引き続き、意志ある情熱と行動でカーボンニュートラル実現に向けた新たな選択肢を広げる挑戦に取り組んでいく。また、“もっといいクルマづくり”に向けた活動の原点となるニュルブルクリンクでは24時間レースに参戦し、完走を目指す。
さらに、新しくARA National Championship(全米ラリー選手権)に参戦。GRカローラベースのラリー車でアメリカの道での「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」に取り組んでいく。
W2RCでは、TGRがサポートする三浦昂選手が、ダカールラリー後の第2戦以降、TOYOTA GAZOO Racing W2RCからT1クラスへ参戦する。
KYOJO CUPでは、モータースポーツをサステナブルにするため、競技人口およびモータースポーツファンの拡大、ダイバーシティの推進を目指し、2026年も継続してシリーズを支援。女性ドライバーがモータースポーツで活躍できる環境をつくるため、各チームへの参戦支援、所属女性ドライバーの活動推進を行なっていく。
ドライバー育成では、国内外のトップカテゴリーで活躍できる選手の育成を目的に、選手の可能性を広げ、能力を最大限発揮できる環境づくりを推進。TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)およびTGR-DCレーシングスクールでは総勢16名のドライバーを育成。WRCチャレンジプログラムには新たに5期生とグローバル枠のドライバーが加わり、総勢9名のドライバーとコ・ドライバーの育成を行なっていく。
参加型モータースポーツでは、TGR GR86/BRZ Cup、TGR Yaris Cup、TGR Rally Challengeを入口としたモータースポーツのすその拡大と、サーキットや全国各地の自治体と連携したより安全なレース・ラリー運営に取り組んでいく。
SUPER GT
GT500クラス
2026年はGR Supra GT500で参戦。トヨタ・ガズーレーシング・ディベロップメント(TGR-D)を通じ、6チーム・6台に支援を行なっていく。
また、新ドライバーとして、TGR TEAM KeePer CERUMOに小林利徠斗選手が加入。大湯都史樹選手とともに38号車 KeePer CERUMO GR Supraで優勝を狙う。
・TGR TEAM ENEOS ROOKIE
14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(ブリヂストン)
ドライバー:大嶋和也選手、福住仁嶺選手
・TGR TEAM WedsSport BANDOH
19号車 GR Supra GT500車両/車両名未定(横浜ゴム)
ドライバー:国本雄資選手、阪口晴南選手
・TGR TEAM au TOM'S
36号車 au TOM’S GR Supra(ブリヂストン)
ドライバー:坪井翔選手、山下健太選手
・TGR TEAM Deloitte TOM'S
37号車 Deloitte TOM'S GR Supra(ブリヂストン)
ドライバー:笹原右京選手、ジュリアーノ・アレジ選手
・TGR TEAM KeePer CERUMO
38号車 KeePer CERUMO GR Supra(ブリヂストン)
ドライバー:大湯都史樹選手、小林利徠斗選手
・TGR TEAM SARD
39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ブリヂストン)
ドライバー:関口雄飛選手、サッシャ・フェネストラズ選手
GT300クラス
GRブランドおよびレクサスブランドの車両で参戦するチームのカスタマーモータースポーツ活動をサポートする。
・HYPER WATER Racing INGING
2号車 HYPER WATER INGING GR86 GT(ブリヂストン)
ドライバー:堤優威選手、卜部和久選手
・SHADE RACING
20号車 車両名未定(ミシュラン)
ドライバー:平中克幸選手、清水英志郎選手
・HOPPY team TSUCHIYA
25号車 GR Supraベース車両/車両名未定(横浜ゴム)
ドライバー:未定
・apr
30号車 apr GR86 GT(横浜ゴム)
ドライバー:永井宏明選手、平良響選手、織戸学選手
31号車 apr LC500h GT(ブリヂストン)
ドライバー:小高一斗選手、小山美姫選手、チャーリー・ブルツ選手
・埼玉Green Brave
52号車 Green Brave GR Supra GT(ブリヂストン)
ドライバー:吉田広樹選手、野中誠太選手
・LM corsa
60号車 Syntium LMcorsa LC500 GT(ダンロップ)
ドライバー:吉本大樹選手、河野駿佑選手
・K-tunes Racing
96号車 K-tunes RC F GT3(未定)
ドライバー:新田守男選手、高木真一選手
全日本スーパーフォーミュラ選手権
トヨタ・ガズーレーシング・ディベロップメント(TGR-D)より、直列4気筒2.0リッター直噴ガソリンターボエンジン(TRD 01F)を8チーム13台に供給。
WRC(世界ラリー選手権)チャンピオンのカッレ・ロバンペラ選手がKCMGから参戦し、WRC参戦時と同じカーナンバー69を使用する。
また、ドライバー、エンジニア、メカニックの人材育成を目的としたチームKDDI TGMGP TGR-DCから、小林利徠斗選手がスーパーフォーミュラにも参戦。チームメイトの小林可夢偉選手とともに優勝を目指す。
さらに、TEAM GOHが2022年以来の参戦。元F1ドライバーのアレックス・ブルツ選手を父に持つチャーリー・ブルツ選手が新たなステップとしてスーパーフォーミュラに参戦する。
・REALIZE KONDO RACING
3号車 ドライバーTBA
4号車 ドライバーTBA
・KCMG(暫定)
8号車 山下健太選手
69号車 カッレ・ロバンペラ選手
・NTT docomo Business ROOKIE
14号車 福住仁嶺選手
・WECARS IMPUL with SDG
19号車 ザック・オサリバン選手
・VANTELIN TEAM TOM’S
36号車 坪井翔選手
37号車 サッシャ・フェネストラズ選手
・SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
38号車 阪口晴南選手
39号車 大湯都史樹選手
・KDDI TGMGP TGR-DC
7号車 小林可夢偉選手
28号車 小林利徠斗選手
・TEAM GOH
53号車 チャーリー・ブルツ選手
全日本ラリー選手権
JN3クラス内で開催される若手ドライバー育成カテゴリーMORIZO Challenge CupにGRヤリスで参戦。2025年同様に2024年までTGR-WRJのドライバーを務めた眞貝知志監督のもと、社員を中心としたエンジニアおよびメカニックで「人材育成」を実践する。
チーム名:TOYOTA GAZOO Racing – WRJ
車両/クラス:GR YARIS/JN3(MORIZO Challenge Cup)
エンジン:直列3気筒1.6リッターインタークーラーターボ
駆動方式:スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”
ドライバー/コ・ドライバー:平川真子選手/冨本諒選手
ニュルブルクリンク24時間レース
TOYOTA GAZOO ROOKIE Racing(TGRR)が、2025年の参戦からさらに鍛え上げたGRヤリスで、世界一過酷なコースの完走を目指す。
チーム名:TOYOTA GAZOO ROOKIE Racing
車両名:GR YARIS
ドライバー:MORIZO選手、豊田大輔選手、石浦宏明選手、大嶋和也選手
スーパー耐久シリーズ
プロドライバーとTGR社員、ジェントルマンドライバーを含めた混成チームで参戦しクルマを鍛えていく。
また、TOYOTA GAZOO ROOKIE Racing(TGRR)はニュルブルクリンク24時間レースと同じドライバーで参戦することで、“もっといいクルマづくり”をさらに加速させていく。
・TOYOTA GAZOO ROOKIE Racing
車両名:GR Corolla H2 concept
ドライバー:MORIZO選手、豊田大輔選手、石浦宏明選手、大嶋和也選手
・GR Team ORC Field
車両名:GR Yaris M-concept
ドライバー:小倉康宏選手、佐々木雅弘選手、松井孝允選手
・GR Team SPIRIT
車両名:GR Yaris DAT Racing Concept
ドライバー:河野駿佑選手、山下健太選手、鈴木斗輝哉選手
ARA National Championship 全米ラリー選手権
北米の道でクルマを鍛え「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」をするために、2026年第2戦からシリーズへ新規参戦。
クルマはGRカローラベースのラリーカーで、ラリー2相当レベルのRC2クラスへ参戦する。ドライバーはアメリカ人若手ドライバーのセス・キンテロ選手で、W2RCと並行しての参戦となる。
また、社員エンジニアやメカニックも参画し「人材育成」を実践していく。
チーム名:TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)
車両/クラス:GR Corolla Rally RC2/RC2
エンジン:直列3気筒1.6リッターターボチャージャー
駆動方式:4WDシステム
ドライバー/コ・ドライバー:セス・キンテロ選手/トピ・ルフティネン選手
W2RC
ダカールラリーT2クラスへトヨタ車体から参戦している三浦昂選手が、2026年1月のダカールラリーをもってトヨタ車体からの参戦を終了することを受け、ダカールラリー後のシリーズ第2戦以降は、TOYOTA GAZOO Racing W2RCからT1クラスへ参戦し、TGRがサポートを行なう。
なお、三浦昂選手のT1クラス移行後も、トヨタ車体は量産車をベースとしたT2クラスへの参戦を継続する。
チーム名:TOYOTA GAZOO Racing W2RC
車両/クラス:DKR GR Hilux/T1
エンジン:V35A 市販仕様
駆動方式:4WDシステム
ドライバー/コ・ドライバー:三浦昂選手/アルマン・モンレオン選手
KYOJO CUP
女性ドライバーがモータースポーツで活躍できる環境づくりを行なうため、各チームと、所属女性ドライバーの活動を支援する。
・NTT docomo Business ROOKIE
平川真子選手
・TOM'S(暫定)
斎藤愛未選手
ハナ・バートン選手
・Dr.Dry with We Cars IMPUL(暫定)
下野璃央選手
・KCMG(暫定)
翁長実希選手
佐々木藍咲選手
・OPTIMUS CERUMO・INGING
富下李央菜選手
佐藤こころ選手
・AIWIN Re-Kobe(暫定)
白石いつも選手
ドライバー育成
TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)
国内外のトップカテゴリーで活躍できるドライバーの育成を目的としたプログラムを継続し、さまざまな挑戦の場で選手の可能性を広げ、能力を最大限発揮できる環境づくりを推進する。
カッレ・ロバンペラ選手は全日本スーパーフォーミュラ選手権、Castrol Toyota Formula Regional Oceania Trophy(FRO)に参戦。
宮田莉朋選手、中村仁選手、佐野雄城選手は海外を拠点に活動。宮田選手はFIA Formula 2 Championshipに、中村選手はFIA Formula 3 ChampionshipおよびCastrol Toyota Formula Regional Oceania Trophy(FRO)に、佐野選手はFormula Regional European Championship(FREC)およびFormula Regional Middle East Championship(FRMEC)に参戦する。
小林利徠斗選手、チャーリー・ブルツ選手が全日本スーパーフォーミュラ選手権およびSUPER GTに参戦する。
梅垣清選手、鈴木斗輝哉選手が全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権およびSUPER GT、オスカー・ブルツ選手が全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権に参戦する。
TGR-DCレーシングスクール(TGR-DC Racing School)
プロドライバーとして活躍するための育成を、国内FIA-F4選手権シリーズを通じて実施。2026年のスクール選考会開催内容は後日発表される。選考会受講者の中から優秀で将来性の見込めるドライバーに対し、次年度以降のレース参戦を支援する。
WRCチャレンジプログラム
FIA世界ラリー選手権(WRC)で活躍できるドライバーとコ・ドライバーの育成を目的に、フィンランドを拠点にヨーロッパでのトレーニングを実施する。
2期生の山本雄紀選手はRally2でWRCイベントのフルシーズン参戦に挑むほか、3期生の後藤正太郎選手と松下拓未選手はRally2、4期生の尾形莉欧選手と柳杭田貫太選手、コ・ドライバーの前川富哉選手はRally3へそれぞれステップアップする。
箕輪大也選手とジール・ジョーンズ選手が5期生として2026年から新たにプログラムに加入する。
エストニア出身のジャスパー・ヴァヘル選手が加わり、Rally2で参戦。日本国外からのドライバーを初めて迎えてプログラムを拡大する。
参加型モータースポーツ
「クルマを操る」「走りを楽しむ」といったクルマ本来の魅力を楽しむ場を、全国のサーキットや自治体と連携して提供する。また、参加型モータースポーツへの挑戦を目指す人に向けた支援を、参加者の安全を第一に考え実施していく。
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup
GR86/SUBARU BRZ(型式:ZN8/ZD8)を使ったワンメイクレースで、性能差が少ないからこそ接戦が繰り広げられる見ごたえのあるレースとなる。参加車両は「GR86 Cup Car Basic」「SUBARU BRZ Cup Car Basic」で、全国のトヨタ販売店およびスバル販売店で購入可能。
プロドライバーの技で競われる「プロフェッショナルシリーズ」、上位を目指す意欲的なドライバーが競う「クラブマンシリーズ」の2シリーズがあり、2026年シリーズは全国主要7サーキット、全7大会の開催を予定している。
第1大会(4月5日):オートポリス
第2大会(5月16日~17日):スポーツランドSUGO
第3大会(6月27日~28日):岡山国際サーキット
第4大会(8月8日~9日):十勝スピードウェイ
第5大会(9月5日~6日):富士スピードウェイ
第6大会(10月3日~4日):鈴鹿サーキット
第7大会(11月21日~22日):モビリティリゾートもてぎ
TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup
参加車両は1.5リッターエンジン搭載のヤリスをベースにした「Yaris Cup Car」で、MT車だけでなく、CVT車も設定。
2026年も居住地に合わせて参加シリーズを選択できるよう、5シリーズに分けて全国で開催し、モータースポーツに初めてチャレンジする人でも安心して参加できるよう、サポート体制を充実させる。また、2026年の一部の大会では、初心者・入門者向けの「ノービス・クラス」を設置し、参加の選択肢を増やす。
・北海道
第1・2戦(5月24日):十勝スピードウェイ
第3戦(8月9日):十勝スピードウェイ
第4戦(9月27日):十勝スピードウェイ
・東北
第1戦(5月16日):スポーツランドSUGO
第2戦(9月13日):モビリティリゾートもてぎ
第3戦(10月24日~25日):スポーツランドSUGO
・関東
第1戦(4月25日):モビリティリゾートもてぎ
第2戦(6月20日):富士スピードウェイ
第3戦(11月28日):富士スピードウェイ
・関西
第1戦(4月18日~19日):鈴鹿サーキット
第2戦(6月28日):岡山国際サーキット
第3戦(11月21日~22日):鈴鹿サーキット
・九州
第1・2戦(4月5日):オートポリス
第3戦(7月25日):オートポリス
第4戦(11月1日):オートポリス
・特別戦(12月12日):富士スピードウェイ
TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge
初心者に優しいコース設定で、安全かつ手軽にエントリーできる入門者向けラリー。国内B級ライセンスがあればGRヤリスやGR86だけでなく、ヤリスやアクアなどのハイブリッド車やAT車でも参加ができ、ラリー初心者だけでなく、女性も参加しやすい点が魅力となっている。
2026年も特別戦を含む全12戦を全国各地で開催予定。サポート体制を充実させることで、モータースポーツに初めてチャレンジする人も安心して参加できる環境づくりに取り組んでいく。
2026シリーズ大会開催日程
Rd1:3月14日~15日 沖縄(沖縄県)/単独戦
Rd2:4月18日~19日 八ヶ岳 茅野(長野県)/単独戦
Rd3:5月16日~17日 富士山すその(静岡県)/単独戦
Rd4:6月13日~14日 神崎・吉野ヶ里(佐賀県)/カップ戦(地区戦併催)
Rd5:6月27日~28日 渋川 伊香保(群馬県)/単独戦
Rd6:7月11日~12日 恐竜 勝山(福井県)/単独戦
Rd7:8月22日~23日 安芸高田(広島県)/単独戦
Rd8:9月12日~13日 蘭越(北海道)/単独戦
Rd9:9月26日~27日 びわ湖 高島(滋賀県)/単独戦
Rd10:10月10日~11日 利府(宮城県)/カップ戦(地区戦併催)
Rd11:10月24日~25日 高岡 万葉(富山県)/単独戦
特別戦:11月28日~29日 豊田(愛知県)/単独戦
2026 その他大会開催日程
Pre-event:2月7日~8日 岩手(岩手県)単独戦
e-Motorsports
誰もがレーシングドライバーを目指すことができる環境づくりの一環として、e-Motorsports活動に取り組んでいく。詳細は準備が整い次第、発表される。
