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クリスタル、トヨタ自動車「イーパレット」を活用したオンデマンド移動サービスの実証実験を名古屋市内で実施
2026年1月19日 16:25
- 2026年1月19日 発表
Crystal(クリスタル)は1月19日、愛知県が推進するスタートアップを起爆剤としたイノベーション創出の取組の一環として、トヨタ自動車の次世代モビリティ「e-Palette(イーパレット)」をを活用したオンデマンド移動サービスの実証実験に参画することを発表した。同車両の運行はジェイアール東海バスが担い、Crystalは予約・運行システムを担当する。実証期間は、2026年1月26日~30日の10時~17時。13時~14時は充電のため運休となる。
今回の実証では、JR名古屋駅やSTATION Aiを含む、市内商業施設など6拠点を結ぶルートで、予約制による乗降体験と運行オペレーションの有効性が検証される。利用者は停留所に掲示されたQRコードからWebで予約し、スマートフォン上の乗車チケットでスムーズに乗車できる仕組み。なお、Crystalは本取り組みを通じて、都心部における自動運転モビリティとMaaSの連携モデルを検証し、特に地方の免許返納後の高齢者が安全・快適で豊かな生活と移動体験の実現を目指すとしている。
実証実験の概要
実証実験では、次世代モビリティ「イーパレット」を使用し、名古屋都心部の6拠点間、JR名古屋駅広小路口、アーバンネット名古屋ビル、松坂屋名古屋店 南館(TechGALA会場)、丸田町交差点付近、イオンタウン千種、STATION Aiを結ぶ予約制デマンドモビリティの有効性を検証する。乗車定員は着座6名、立ち3名の計9名。
実証ルート
STATION Aiを出発し、所定の乗降予約のある箇所を通りJR名古屋駅に向けて運行。乗降客の居ない場所を通らないルートを走行し、短時間で乗降者の居る場所へ向かうことで、時刻表に合わせた定期運行とは違う運行を行ない、利用者ニーズを検証する。
ビジネスコンテスト受賞と実証実験の背景
この企画は、2025年3月に日本最大級のオープンイノベーション拠点「STATION Ai」で開催された「e-Paletteビジネスコンテスト」にて優秀賞を受賞した提案を基にしている。このコンテストは、愛知県の「Aichi-Startup戦略」に基づくイノベーション推進の一環として、トヨタ自動車の「イーパレット」を活用した新しい移動体験を提案するもので、受賞企業3社による実証実験のうちの1つ。
今後の展望
今回の実証実験を通じてCrystalは、人口減少や高齢化の進展、ドライバー不足、公共交通の維持困難といった日本社会が抱える構造的課題に対し、オンデマンド運行とデータ駆動型オペレーションの有効性を技術的観点から検証する。特に、需要変動に応じた柔軟な運行設計や、車両・予約・運行データの統合的な管理を通じ、従来の定時定路線型運行では難しかった効率性と再現性の両立を目指すという。
またこの分野は、単一のプレイヤーによる事業化が極めて困難であり、行政、運行事業者、メーカー、金融機関、研究機関などがそれぞれの専門性を持ち寄り、役割を明確に分担することで初めて成立することから、Crystalは本実証を通じて得られる知見を基に、運行事業者にとっても持続可能な事業モデルの設計に貢献していくとしている。
日本は世界に先駆けて人口減少と超高齢化に直面する社会であり、ここで確立される技術と運用モデルは、将来的に同様の課題を抱える地域や国々においても応用可能な基盤となり得るとCrystalは考え、移動に関わるソフトウェアとシステムの側面から、次世代モビリティ社会の実装に向けた検証を継続していくという。


