ニュース

HRCとミズノ、新ユニフォームをお披露目 赤・白・ネイビーのトリコロールカラーで参戦カテゴリー共通デザインを採用

2026年1月20日 開催
ミズノとHRCのコラボレーションによる新ユニフォームが公開された

 ホンダ・レーシング(HRC)とミズノは1月20日、モータースポーツの現場でHRCスタッフが着用する新ユニフォームの発表会を開催した。

 HRCとミズノは2025年12月18日にパートナーシップ契約の締結を発表しており、F1、MotoGPといった世界選手権のみならず、北米のIMSA、インディカーシリーズ、日本のスーパーフォーミュラ、スーパーGTといった2輪・4輪の各カテゴリーで、日米共通のユニフォームを導入することが明らかにされていた。

 今回公開された新ユニフォームは、ミズノ独自の動きやすさを追求した人間工学に基づいた動作解析によるウエア設計「ダイナモーションフィット」を採用し、腕の曲げ伸ばしや肩の回旋、足の屈伸運動時の引きつれや圧迫感を軽減。臭い対策として、汗の臭いの元となるアンモニアや酢酸、イソ吉草酸、加齢臭の成分であるノネナールを中和分解する消臭素材「ミズノデオドラントテープ」を採用した。

 さらに、寒さ対策として、ベンチジャケットやジレに吸湿発熱した空気を繊維間に取り込んで保温する「ブレスサーモ」を、暑さ対策としてポロシャツやTシャツに汗を素早く吸収・拡散する吸汗速乾素材「ドライサイエンス」を採用するなど、屋外作業時の快適性も考慮されている。

 そのほかにも、作業時の安全性や冬場の着用環境を考慮して、静電気を低減する静電性能を持つ素材の採用や、環境への配慮として、ケミカルリサイクルによって作られたリサイクルポリエステル素材や再生PET素材を一部ユニフォームに採用している。

 デザインは、HRCデザインチームとミズノが連携し、シンボルカラーであるトリコロールのラインを全レースカテゴリー共通のデザインモチーフに採用。MotoGPは身頃を赤に、F1は白を基調とし、それ以外の4輪レース用はショルダー部分をネイビーの配色とした。

 なお、HRCのトリコロールは、赤が「勝利にかける人間の熱い情熱」を、青が「理論に基づく高い技術力」を、白が「モータースポーツを愛するすべてのお客さま」を意味するという。

トリコロールのラインを全レースカテゴリー共通のデザインモチーフに採用
袖口のデザインなど、細かい部分に違いはある
MotoGP用。袖口にはウイングマーク
F1用。袖口にはF1のロゴ
インディ、IMSA、スーパーフォーミュラ、スーパーGT用。袖口には新Hマーク。IMSAではAcuraロゴ入りとなる

 新ユニフォーム発表会では、HRC 代表取締役社長 渡辺康治氏があいさつ。「MotoGPとF1という世界のトップカテゴリーの両方に挑戦する唯一の企業であるHRCとして、ブランドの存在感を世界へ発信する新時代の象徴として、初めての試みとなる統一デザインの新ユニフォームを作りました。デザインは、卓越した技術によって勝ち得た勝利の感動を世界中のお客さまにお届けするというわれわれの使命を表わしたものです。さらに、このデザインをアパレルグッズにも展開することで、ファンの皆さまと感動を身にまとって共有できる機会を作っていきたいと考えています」と、今後のファングッズの展開も見据えていると話した。

株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長 渡辺康治氏

 また、「この新しいユニフォームは、スポーツウエアの世界でHRCと同じく技術を核にして挑戦を続けているミズノが、われわれの理念やニーズを理解してくれたことで完成に至りました。レースのユニフォームは企業やスポンサーのファッショナブルなステートメントであると同時に作業着であり、今回の新ユニフォームは多くのレースカテゴリーにまたがるため、異なる地域や気候でのさまざまな現場のニーズを同時に満たさなくてはなりませんでした。今回、これほど多くのレースカテゴリーのワガママとも言える要求をデザインで満たすことは大変難しく、ミズノの開発力、技術力がなくては実現できなかったかと思います」と、ミズノに対して感謝を述べた。

 続けてミズノ 代表取締役専務執行役員 七條毅氏があいさつ。2026年に創業120周年を迎えることに触れ、「その特別な年に世界最高峰の舞台に挑戦し続けるHRCをサポートできる機会をいただきましたご縁に感謝申し上げます」と述べた。

ミズノ株式会社 代表取締役専務執行役員 七條毅氏

 七條氏はミズノが約30年前に4輪トップカテゴリーのドライバーにレーシングスーツやシューズを提供し、ル・マンやパリ・ダカールラリーといった世界的レースに挑むチームをサポートしていた過去を振り返りつつ、今回のパートナーシップは再びグローバルなモータースポーツの舞台に戻る大きなきっかけになると話し、「ミズノはアスリートの挑戦に寄り添い、パフォーマンスを最大限に発揮するためのもの作りを続けてきました。その経験を活かし、HRCの皆さまのニーズにも丁寧に向き合い、最適な形でご支援できるように取り組んでいます。私たちのブランドスローガン『REACH BEYOND』は、いつもその先へ挑み続けるという思いを込めております。これは、挑戦を通じて勝利の感動を世界に届けるというHRCの使命と深く共鳴しています。両者でアイデアを出し合いながら、モータースポーツ市場をさらに盛り上げていきたいと考えています」と、今後の意気込みを語った。

 なお、今後、他のチームやドライバーへのスポンサードについては、スポーツを通じて社会貢献していくというミッションの中でのモータースポーツへの取り組みであり、「今は(HRCに)全力を注いで支えていきたい」ということで、すぐには考えていないとのこと。ただ、「将来はモータースポーツアイテムを1つのカテゴリーとして大きく成長させていければ」という考えもあることから、そう遠くない未来にモータースポーツ界でも製品を展開していくこととなりそうだ。

 スポーツ用品開発で培ったさまざまな知見と技術で、アスリートのサポートだけでなく高齢者など幅広い人々のQOL(Quality of Life:生活の質)も向上させているミズノが、モータースポーツ界でドライバーやスタッフたちをこれからどのように支えていくのだろうか。これからに期待したい。

今後の展開が楽しみ