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OZレーシング、ラリーホイール「Rally Racing」誕生40周年記念モデル「RR40」 往年のデザインを継承しつつ大幅進化

イタリア本社クラウディオ・ベルノーニ会長が来日。ブランド創設55年の思いを語る

2026年4月 発売
17インチ×7.5J:6万9300円(1本)
18インチ×7.5J~9.0J:9万200円~9万3500円(1本)
RR40(レースホワイト+レッドレタリング)装着イメージ

ラリーの象徴ともいえるデザインのホイールが復活!

 オーゼットジャパンは、OZ Racingを象徴するアルミホイール「Rally Racing」の誕生から40年の節目を記念した進化系モデル「RR40(アールアールフォーティ)」を発売した。価格は17インチ×7.5Jが1本6万9300円、18インチ×7.5J~9.0Jは1本9万200円~9万3500円。

 RR40は、1986年のアクロポリスラリーでOZ Racingに初の総合タイトルをもたらした「アウディ80」以来、トヨタ「セリカ」、さらに「ランチア・デルタ・インテグラーレ」「アルファロメオ155 DTM」「BMW E30 DTM」「フォード・シエラ」「エスコート・コスワース」といった、数々のレース史に名を刻むマシンに装着されていた「Rally Racing」のデザインを継承した新製品アルミホイール。

トヨタのセリカGT-FOUR(ST185型)が履いていた「Rally Racing」ホイール
当時Rally Racingホイールがラリー界を席巻していた

 中でも、カルロス・サインツ選手が駆り大活躍したトヨタ「セリカ」は、多くのラリーファンを生み出した1台。2023年にはサスペンションメーカーのテイン(TEIN)が、当時のマシンをフルレストアして、ファンを喜ばせている。

 新製品RR40の開発は、当時のラリーレーシングの特徴的なスタイリング要素を尊重し、オリジナルデザインを完全に蘇らせることを目標にスタート。特徴的な内向きのプロファイルを持つ小さなスポークは、デザインの核であり続けながら、中央の穴のリングは軽量化に貢献しつつ、個性を際立たせる技術的で現代的なタッチを実現。

RR40(レースホワイト+レッドレタリング)装着イメージ
RR40(レースホワイト+レッドレタリング)装着イメージ
RR40(レースホワイト+レッドレタリング)
外周だけでなくセンター部分にもホール(穴)を設けつつ、中央部には凹みを設けて立体感も演出している

 アルミニウム93%、シリコン7%の鋳造用アルミニウム合金「Al-Si7」を、低圧製法で製造しているOZ Racing製ホイールは、TPMS(タイヤ空気圧監視システム)やランフラットタイヤに対応するのはもちろん、世界でもっとも厳しい評価認定の1つ「TUV」、イタリアの安全基準認定「NAD」、日本車両検査協会が認定する「VIA」「JWL」のすべてをクリアしている。

RR40(ハイパーチタン+シルバーレタリング)装着イメージ
RR40(ハイパーチタン+シルバーレタリング)装着イメージ

 また、近代のホイールの大径化によりフェイス面積が増えたことから、センター部分には外周に開いたホールとリンクするデザインでさらにホールを追加。軽量化とブレーキローターの熱排出に寄与するほか、中央を凹ませることでさらなる奥行きと重厚感をプラスしている。

RR40(ハイパーチタン+シルバーレタリング)
センター部分には往年のRally Racingと同じく「OZ Racing」の文字を大きくあしらう。裏面も削れる部分はしっかりと削っている

 設定カラーは、ラリーにインスパイアされたレースホワイトにレッドレタリングと、ダークかつ現代的なハイパーチタンにシルバーレタリングの2種類があり、OZ Racingカーボンファイバー製センターキャップも付属する。

イタリア本社から会長と社長が緊急来日

イタリア本社(OZ S.p.A.)から来日していたエロス・サレッタ(Eros Saretta)社長(左)とクラウディオ・ベルノーニ(Claudio Bernoni)会長(右)

 今回の「Rally Racing」の誕生から40年の節目を記念した進化系モデル「RR40」の発売を記念して、イタリア本社(OZ S.p.A.)から、クラウディオ・ベルノーニ(Claudio Bernoni)会長と、エロス・サレッタ(Eros Saretta)社長が緊急来日。OZ Racingブランドや製品にかける思いを語ってくれた。

──OZが55年間ずっと走ってこられた原動力は何でしょうか?

ベルノーニ会長:私はもともとは別のホイールメーカーでレース部門の責任者をやっていたのですが、1984年に声をかけてもらい、当時3人で今のOZ Racingブランドを立ち上げ、レース部門と製造部門をスタートさせました。

 OZ Racingでの最初の仕事が、1985年にアルファロメオF1チームのマシン「アルファロメオ184T/185T(ドライバー:リカルド・パトレーゼ選手、エディ・チーバー選手)」へ供給したホイールの開発でした。当時のホイールは2ピース構造でインナーがマグネシウムでアウターがアルミニウムで、これがOZブランドにとってF1での最初の挑戦となりました。翌1986年にはWRC用のホイール「Rally Racing」を開発し、トヨタのセリカが履いて活躍したのはご存じのとおりです。

イタリアの本社OZ S.p.A.から来日していたクラウディオ・ベルノーニ(Claudio Bernoni)会長

 長年F1チームへの供給を続けてきた結果、気が付けば2021年には10チーム中7チームがOZホイールを履いていました。今でもF1はもちろん、WRCではトヨタやフォードなど名門チームへ、WEC(FIA世界耐久選手権)でもほとんどのトップチームがOZ Racingホイールを履いています。そのほかにもフォーミュラEやインディカー、ドイツのDTM、ダカールラリー、日本国内でもスーパーGTやスーパー耐久のマシンなど、幅広い国とカテゴリーにホイールを供給しています。

 この長年続くというのは簡単にできるものでもなく、やはり1日1日、毎年毎年というのを大切に、ていねいに積み重ねること。今世界中で製品を販売していますが、「ユーザー」「ニーズ」「マーケット」の3つに合う商品を考えながらやってきた結果の積み重ねが55年という年月になりました。ほかにレース活動もやっていますが、いろんなものを確実にこなしていくことが重要です。

WRCではトヨタのマシンへホイールを供給しているほか、TGRとコラボした市販ホイールも発売している

──今回の記念モデル「RR40」は往年の「Rally Racing」からどう進化した?

当時の「Rally Racing」の一般市販モデル。OZ Racingの文字が青い珍しいバージョン

ベルノーニ会長:私がOZに加わった1985年当時は、まだ5本スポークのホイールでグラベルを走っていたけれど、砂利によるトラブルでリタイアするチームが続出していました。そこで私は「Rally Racing」を設計しました。機能面ではホール(穴)を小さくしつつ強度も持たせ、センター部分はホイールをカバーするようなデザインを考えました。もちろんブレーキの熱放出を考えつつ、空力面も考慮したデザインとなっています。

たくさんの小さな穴と面を覆うデザインは、走行中に砂利がホイールの中に入ってブレーキトラブルが起きるのを防ぐのと、空力面も考慮した機能を盛り込んだもの

 また、センター部分に「OZ Racing」の文字を大きく入れたのも私の案で、当時ブランドが動き始めたばかりの1984年~1985年は、認知度も低かったですし、レースでもまだ活躍していない状況。そこでトヨタの「セリカ」にこの大きな文字の意匠を入れたホイールを履いてもらったことや、機能面でも性能がよくさまざまな大会で優勝し始めたことでOZ Racingのブランドが飛躍的に知名度を上げました。

 今回のRR40は大口径化したことでセンター部分のデザインを改良しつつ、空気の抜けもよくしながら、立体的にも見える形状を採用しています。

RR40の特徴を解説するベルノーニ会長

RR40(レースホワイト+レッドレタリング)

──クルマ離れが言われている昨今、若者へのアプローチはしていますか?

ベルノーニ会長:学生たちによるフォーミュラマシンで技術を競う大会は世界中で行なわれていますが、OZ Racingは現在多くのチームにホイールを提供しています。各国のマシンに合わせて専用設計していて、F1と同じ鋳造マグネシウムや、現在イタリアで開発中のカーボンファイバー製もあります。優勝チームが履いていると、他のチームも同じ性能を求めてきますので、日本の学生フォーミュラだと半分以上のチームがOZ Racing製のホイールを履いていますね。

 やはり、学生の自動車の甲子園ともいわれ、チームの総合力で勝ち抜くという競技はとても大切なことを学べる場で、本物のメカニックや技術者の育成につながっています。世界中の学生フォーミュラに携わることで、優秀な学生さんたちにOZブランドを認知してもらえるので、リクルート面でも有効だと理解しています。

学生フォーミュラ用の鋳造マグネシウムホイール。マグネシウムの鋳造ホイールは高い技術力が必要となる

──世界的に注視されているサステナブルですがどんな取り組みをしていますか?

ベルノーニ会長:やはりサステナブル活動に関しては、どの会社も取り組んでいると思いますが、弊社でも製造工程では無駄が出ないようなラインを作っていますし、溶解炉で溶かして不純物を取り除くといった、アルミを再生するリサイクルも進めています。また工場には大きなソーラーパネルを設置して、再生可能エネルギーを積極的に利用しています。

本社でもサステナブル活動を行なっているという

──55周年を越えた次の展望はありますでしょうか?

ベルノーニ会長:1971年に創立されたOZ S.p.A.は、2026年で55周年を迎えました。常に社内の改善だったり、財政面でも設立から健全な状態を維持していますので、このまま継続していきます。ただし、今はさまざまな地政学リスクが起きているので、コストアップが予測されますが、そうなると体力のある会社だけが生き残るという意味では逆にチャンスだとさえ感じています。苦難を乗り越える自信はあるし、今年会社が設立55周年を迎えましたので、100周年に向けていろいろとやっていきたいと思っています。

インタビューは浜松にあるオーゼットジャパンで実施された
現在OZ Racing誕生55周年を記念して、旧ロゴを使ったフロアマットを期間限定で専用Webサイトにて発売している