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日産と高山グループ、車両の塗装工程で発生する炭酸カルシウムを活用して建材用遮音シートを製造

2026年5月27日 発表
建材用遮音シート「TS-12/TS-20」

 日産自動車と高山化成(高山グループ)は5月27日、日産の車両塗装工程で排出される炭酸カルシウムを建材分野で活用する新たな取り組みを開始した。日産が工場で回収した炭酸カルシウムを原料として提供し、高山グループが建材用遮音シート「TS-12/TS-20」を製造、販売する。

 今回の取り組みにより、日産は年間換算で約1200tの廃棄物と、約2500万円の廃棄物処理コストを削減する。また、製造される建材用遮音シート「TS-12/TS-20」は、従来の遮音シートと比較してCO2排出量を30%以上低減できるという。

 さらに日産は、この回収した炭酸カルシウム廃材の活用拡大についてすでに検討を進めており、2030年以降に自動車部品へ適用することを目指す。

日産自動車の栃木工場における「ドライブース方式」の塗装工程。ロボットアームが車体に塗料を吹き付ける

 車両の塗装工程では、スプレーで塗料を吹き付ける際に車体に付着しなかった細かな塗料の粒子(塗料ミスト)が空中に漂う。従来は、この塗料ミストを空調の風の流れを活用して塗装ブースの下に設置した水槽へ送り込み、水に溶けた状態の産業廃棄物として処理していた。

 日産の栃木工場と追浜工場に導入している「ドライブース方式」の塗装工程では、この塗料ミストを水ではなく、炭酸カルシウムを充填したフィルターに吸着させて回収する仕組みを採用している。これにより、回収された炭酸カルシウムを乾燥した固形の状態で取り出すことができるため、資源としての再利用および遮音シートへの有効活用が可能となった。

 両社は今後も連携を強化し、生産工程で発生する廃棄物の再資源化を推進することで環境負荷低減と事業の持続可能性向上に取り組み、持続可能な循環型社会の実現に貢献していく。