ニュース

豊田章男会長の思いに共鳴、TSタカタサーキットの佐々木幸昭社長が安芸高田市に廃校を活用した「Sportscar 人馬一体ミュージアム」オープン

「Sportscar 人馬一体ミュージアム」開設の背景について語るTSタカタサーキット 佐々木幸昭社長(右)と、ミュージアムへの展示協力を行なっているトヨタ自動車 GAZOO Racingプレジデント 高橋智也氏(左)

 8月23日に、広島県安芸高田市に廃校を活用した「Sportscar 人馬一体ミュージアム」がオープンする。この人馬一体ミュージアムは、TSタカタサーキットを運営する佐々木幸昭社長の思いから開設されるもので、廃校となった来原小学校を活用。

 入口にはマツダのR360とトヨタのスポーツ800(ヨタハチ)が並んで展示され、マツダで初代ロードスターを開発した平井敏彦氏の功績がたたえられているほか、ミュージアムの館長には同じくロードスターの開発者であった貴島孝雄氏が就任する。

GRスープラの原型となったコンセプトカー「TOYOTA FT-1」。2014年のデトロイトショーで世界初公開

 このミュージアムには、近隣でラリーチャレンジ安芸高田を開催するトヨタ自動車 GAZOO Racingも協力。館内には、GRスープラの原型とも言えるコンセプトカー「TOYOTA FT-1」や、現在WRC(世界ラリー選手権)を戦っているGRヤリス ラリー1のプロトタイプであるヤリスWRCなど貴重なスポーツカーやレーシングマシンを展示。館内には食堂もあり、オリジナルのラーメンなども食べられるようになっている。

 佐々木社長に人馬一体ミュージアム開館のきっかけを聞いたところ、「トヨタ自動車の会長であるモリゾウさんの魂に感じた」とのこと。豊田章男氏が社長時代から語る「もっといいクルマづくり」という思いに共鳴し、スポーツカー展示施設の設立に至った。開館前日に人馬一体ミュージアムを訪れていたGAZOO Racingプレジデントの高橋智也氏によると、TSタカタサーキットには豊田章男会長が練習のために訪れており、そこでの豊田会長と佐々木社長の交流からいろいろなことが始まっているという。

 佐々木社長によると、この地域では学校を卒業すると就職のために出て行く人も多く、人口も減少傾向にあるため、こうした施設を運営することで少しでも地域の魅力を上げていきたいという。地域から都会へ就職した人たちが、子供を連れて少しでもふるさとを訪れる機会があればという思いもあり企画。市やGAZOO Racingの協力によりオープンしたとのことだ。

現在WRCで活躍しているGRヤリス ラリー1の開発プロトタイプカー
エンジンはWRC仕様の4気筒を装備
GRヤリス ラリー1の構成要素が読み取れる
コクピット

 特に多くのクルマを展示協力したGAZOO Racingには感謝しているといい、「どうしてこんな田舎に協力してくれたのか……」と驚くほどであると語っていたが、その言葉には高橋プレジデントが「佐々木社長が“町いちばん”のサーキットを運営してきてくれたから」と協力の背景を思いを込めて説明。豊田章男会長は社長時代から世界一でも日本一でもなく「町いちばん」であることを掲げており、佐々木社長がタカタサーキットをクルマ好きのためにという思いで運営し続けていることに豊田章男氏が共感し、それはGAZOO Racingの価値観に通じる部分であるという。

 FT-1の展示エリアには、モリゾウ選手や高橋GRプレジデントのパネルも展示。高橋プレジデントのパネルはサイン入りになっているが、モリゾウ選手のパネルにはサインが入っておらず、佐々木社長は「今度モリゾウさんが来たときには、サインを入れていってほしい」と語り、タカタサーキットを走りに来ることを楽しみにしているという。

人馬一体ミュージアムがオープンする来原小学校
入口にはR360とスポーツ800を展示
館内に展示されているパネルと本人。モリゾウさんパネルにはサインが入っておらず、佐々木社長が訪れた際にはサインをと
人口減少が続く地域に少しでも貢献したいという佐々木社長

 8月23日には安芸高田市でGAZOO Racingラリーチャレンジが開催されるが、ラリチャレ会場と人馬一体ミュージアムにはシャトルバスを運行。また、ラリーのリグループ(整列)エリアとしても活用するという。

 ミュージアムは中国自動車道の高田インターチェンジや、道の駅 北の関宿・安芸高田からクルマで5分くらいのところにある。FT-1など貴重なクルマを身近で見られるスポーツカーミュージアムになっており、近くを訪れた際は立ち寄ってみていただきたい。

貴重なクルマを近くで見られる人馬一体ミュージアム