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【JMS2026】TDK、CEATEC AWARD 2026も受賞した「スマートグラス用ディスプレイ向けメタオプティクスミラー」など展示

2026年10月13日~16日 開催
入場無料(全来場者事前登録制)
CEATEC AWARD 2026(経済産業大臣賞)を受賞した「スマートグラス用ディスプレイ向けメタオプティクスミラー」

 JEITA(電子情報技術産業協会)が主催する「CEATEC 2026」と自工会(日本自動車工業会)が主催する「Japan Mobility Show Bizweek 2026(ジャパンモビリティショー ビズウィーク 2026、以下JMS2026)」が、幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で10月13日~16日の4日間にわたって同時開催された。

 CEATEC会場にもモビリティ関連の重要な展示があるが、その中でもスマートグラス用のディスプレイ向けメタオプティクスミラーや、車載のセンサー部品、自動車のEMC試験の紹介を行なったTDKのブースを紹介する。

スマートグラス向けのメタオプティクスミラーは違和感ない外見を実現

 TDKブースで最も大きな注目を集めていたのが、「CEATEC AWARD 2026」において最高賞の一つである「経済産業大臣賞」を受賞した「スマートグラス用ディスプレイ向けメタオプティクスミラー」。

「スマートグラス用ディスプレイ向けメタオプティクスミラー」の光の経路などを分かりやすくした展示

 この技術はメガネのレンズ内に埋め込み可能な厚さ150nmの超薄型ミラーで、80%の高い透過率を実現する。独自のナノ構造制御技術によってメタオプティクスミラーを用いたスマートグラス向け網膜直接描画(DRP:Direct Retinal Projection)ディスプレイの実証に世界で初めて成功したという。

カメラでの撮影が難しいが、肉眼で見るとしっかりと情報を表示していることが分かる

 従来のスマートグラスでは、映像をディスプレイから目へ導くための導波路が必要であり、装置が大型化するなど、日常的に装着するグラスとしては違和感のある外見で、しかもレンズに何が付いていることがすぐ分かってしまうものだった。

 ところが、この技術では導波路が不要なシンプルな光学系を実現し、日常的に装着できる自然でスタイリッシュなメガネの外観を保つことができる。

 今回の展示ではモノカラーでの表示になるが、数年以内にフルカラー対応の実証と量産化を目指しているという。

高耐久ゲームコントローラーやライトセーバーを実現する各種センサー技術を展示

 展示の多くを占めていたのは、TDKのセンサーソリューション。TMR(トンネル磁気抵抗効果)センサーやMEMSジャイロ・加速度センサー(IMU:慣性測定ユニット)を活用した位置・動作検知技術が紹介された。

TMR磁気センサーを採用したゲームコントローラーの試作品

 TMR磁気センサーのメリットが分かりやすい展示はゲームコントローラーの試作品。操作すると全く違和感がないコントローラーだが、TMR磁気センサーを採用すると、従来の可変抵抗器(ポテンショメータ)やホールセンサー方式に比べ、TMRセンサーは世界最高クラスの角度分解能と超低消費電力、優れた耐ノイズ性能を備えているという。

 物理的な摩擦が生じない非接触構造にもなるため、長期間使用しても摩耗やスティックの軸ズレ(ドリフト現象)の発生はなし。耐久性と信頼性が格段に向上する。eスポーツや精密な操作が要求されるゲームにおいて、超低レイテンシで繊細なストローク操作が可能になる。

 さらにブースでは、TMR3軸磁気センサーと6軸IMU(ジャイロ&加速度センサー)を組み合わせた「9軸位置検知ソリューション」の体験型デモとして、映画でおなじみの「ライトセーバー」を模した展示が行なわれた。

ライトセーバーを振ると画面内のライトセーバーも同じ動きをする

 これは、磁気センサーとIMUが互いの計測データをリアルタイムで相互補完(ドリフト補正・方位検知)することにより、空間における正確な位置や傾き、動かすスピードを高精度に追従する技術。手に持ったライトセーバーを振ると、画面内に反映される。ライトセーバーは2本用意されているので、ブースで対戦すると画面内のライトセーバーも同様の動きをする。高精度なセンサー技術を体感できる展示となっていた。

白いコースの上をなぞると透明の板の下にある黒いセンサーたちが正確に場所を把握するデモ
手の指の動きに合わせて後方の指が動く
壁の中にある鉄筋をセンサーで探し出して位置を表示する

自動車用のEMC試験設備がTDK市川事業所に

 モビリティの電動化や自動運転(AD/ADAS)、C-V2X通信などの普及に伴い、車載電子機器同士の電磁波障害や耐性を評価する「EMC(電磁両立性)試験」の重要性が高まっている。TDKの市川事業所(千葉県市川市)において自動車用EMC試験サービスを展開している。

TDK市川事業所にある自動車用のEMC試験設備

 会場では、市川事業所の試験設備の模型が展示され、車両規格に対応したリバブレーションチャンバー(RVC)や、電動パワートレーン動作時の評価に対応する「2軸油圧モータダイナモベンチ付き3m法電波暗室」などが備わる様子が確認できる。

2軸油圧モータダイナモベンチ付き3m法電波暗室

 e-Axle用ダイナモは、アクスルへ直接締結する構造によってシャフト伝達ノイズを排除し、150kHz~6GHzという広い周波数帯で高精度な試験を可能にしている。

車両規格に対応したリバブレーションチャンバー
ミリ波暗室

 さらに、走行用ダイナモメータとAD/ADASレーダーユニット、eCall機能を連携させた走行状態EMC試験や、6軸ロボットを用いた近傍電界スキャン(2D/3D)が可能なミリ波電波暗室による評価環境も備えている。

ブースにはポルシェモータースポーツと技術提携をした関係からシミュレータを展示。人気で行列ができていた