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フィアット、「グランデ パンダ」発表会 「何でもない1日をご機嫌に変えてくれる相棒」が日本に上陸

パンダだから? 「竹」を取り入れたインテリアデザインをイタリア本国のデザイン責任者が解説

2026年10月16日 発表
フィアットの新型コンパクトSUV「グランデ パンダ ハイブリッド」の発表会が開催された

 フィアットは10月16日、新型コンパクトSUV「グランデ パンダ ハイブリッド」を11月7日に発売すると発表した。

 グランデ パンダは、初代「パンダ」のシンプルで機能的なデザイン思想を継承しつつ、ピクセルグラフィックや立体ロゴで現代的な個性を演出したモデル。受注生産のベースグレード「ICON」(369万円~374万5000円)と、上級グレード「La Prima」(409万円~420万円)の2グレードを設定する。

 パワートレーンには、走行状況によってEV走行も可能な48Vマイルドハイブリッドを搭載し、直列3気筒DOHC 1.2リッターターボエンジンと電動モーター、6速DCTを組み合わせ、システム最高出力は110PSとなる。

 ボディサイズは4010×1765×1630mm(全長×全幅×全高、ICONはルーフレール非装着となるため全高1585mm)で、ホイールベースは2540mm。最小回転半径は5.5mとなる。WLTCモード燃費は20.8km/L。

グランデ パンダ(ジェラート ホワイト)
グランデ パンダ(チネマ ブラック)。La Primaにはルーフレールが標準装備となる
グランデ パンダ(アクア アジュール)用品装着車
1980年代を思わせる幾何学的なデザインと、未来的な“X”モチーフを組み合わせたLa Primaの18インチアルミホイール
サイドには“PANDA”の文字がプレスされており、そこに組み合わせる専用の用品が設定される
Cピラーのパネルは見る角度によって4本のラインとFIATの文字が変わるデザイン
ルーフレールの足にも“PANDA”の文字
最高出力74kW(101PS)/5500rpm、最大トルク205Nm/1750rpmを発生する直列3気筒DOHC 1.2リッターターボエンジンを搭載。48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載し、エンジンと電動モーター、6速DCTの組み合わせにより、システム合計最高出力は110PSとなる
グランデ パンダのインパネ
2スポークのシンプルなステアリング
メーター内のグラフィックやフォントも凝ったデザイン。パッと見てわかりやすいので視認性もよい
「BAMBOX」と名付けられた竹モチーフのインパネボックス。竹素材が用いられている
La Primaの専用シートには「PANDA MADE WITH LOVE IN FIAT」のレタリングが施される
ドアトリムにもFIATの文字が刻まれている
ラゲッジは深さのあるタイプ。通常時で412Lを確保し、後席を倒すと1366Lまで拡大可能

 同日に開催された発表会では、Stellantisジャパン 代表取締役社長 成田仁氏があいさつし、Stellantisのことを「ワクワクするおもちゃが詰まったおもちゃ箱」と例え、そのおもちゃ箱の中から登場してきたフィアットのグランデ パンダを「フィアットブランドにとって、そしてStellantisジャパンにとって大変重要な1台」と述べ、グランデ パンダは単なるパンダの後継モデルではなく、フィアットが大切にしてきた価値と、これからのフィアットが目指す方向性の両方が凝縮されていると紹介した。

Stellantisジャパン株式会社 代表取締役社長 成田仁氏

 また、「日本のお客さまの日常にも、グランデ パンダの持つフィアットらしい楽しさをお届けしたい」と話し、日本でフィアットの新しい代表的なモデルになってほしいという期待を語った。

 最後に「イタリアンコンパクトらしい存在感、フィアットのDNAを受け継ぐ遊び心にあふれたデザイン、サステナビリティなど多様な時代のニーズにも応える実用性、それらを現代的に表現したのがグランデ パンダです。皆さまにはデザインだけでなく、現代のフィアットがどのような価値を提案するのか、そしてこのクルマが皆さまの毎日をどのように変えていくのか、ぜひそこにも注目していただきたい」と呼びかけた。

 続けて、Stellantisジャパン イタリアン事業部長 黒川進一氏がプレゼンテーションを実施。「フィアットといえば、これまで小さくてかわいいイタリア車として親しまれてきました。その愛嬌のあるキャラクターはこれからも私たちの誇りです。ただ、これからのフィアットが目指すのは、単なる無邪気なかわいさだけではありません。それは、気取らない大人の上質さと、日常を彩る遊び心です。無駄のないシンプルなたたずまいがあるからこそ、鮮やかなカラーやイタリアらしい遊び心が大人の知的なアクセントとして生きてまいります。見栄を張るための鎧ではなく、何でもない1日をご機嫌に変えてくれる相棒。私たちフィアットが提案したいのはそんな肩肘を張らない心地よいライフスタイルです」と、フィアットブランドの方向性について説明。

Stellantisジャパン株式会社 イタリアン事業部長 黒川進一氏

「そのイタリアの空気を全身にまとって誕生したのが、このグランデ パンダです。初代パンダが持っていた機能美と究極の道具感を、現代のイタリアングラフィックとサステナビリティで再構築した、まさに街の景色を変える新しいカルチャーのシンボルです。メッセージは『Life is Pandastic』。自分の審美眼を信じる人たちへ、退屈な日常をご機嫌な物語へと塗り替えるフィアットの新時代がここから始まります」と、グランデ パンダの位置付けを紹介した。

グランデ パンダのコンセプト
インテリアにはサステナブル素材が用いられている
グランデ パンダのグレードと価格
ボディカラーは4色設定
11月7日~15日にフィアットディーラーでフェアを開催予定

 黒川氏のプレゼンテーションに続き、イタリアからのゲストとしてFIAT インテリアデザイン 責任者 ミケーレ・ロンゴ氏が登壇。デザインに関するプレゼンテーションを行なった。

FIAT インテリアデザイン 責任者 ミケーレ・ロンゴ氏

 ロンゴ氏は、初代パンダのことを「単なるクルマではなかった」と述べ、むしろ人々の生活や暮らしの一部であり、日々の冒険や家族旅行、共に過ごした時間に寄り添うものだったと表現。グランデ パンダはその精神を未来へと受け継いでいると話した。

 デザインについては、初代パンダの一目でパンダとわかる「数本の直線からできあがっている、大胆かつシンプルで幾何学的なデザイン」の精神を受け継ぎ、“おいしいイタリア料理のレシピ”と同じように、少数のシンプルな素材からデザインを始め、シルエット、左右非対称のフロントグラフィック、縦型のリアランプ、アイコニックな4本スポークのホイールを、グランデ パンダの主要なデザイン要素にしたと説明した。

 インテリアに関しては、収納とデザインを両立するポケット型のダッシュボードをグランデ パンダ向けに再解釈して、実用的な機能を持つ特徴的なデザイン要素へと進化させたという。また、シートには初代モデルのドアパネルに施されていたエンボス模様を取り入れ、ちょっとしたディテールでも初代パンダの伝統とグランデ パンダを結びつけるきっかけにしたとのこと。

初代パンダから継承したポケット型のダッシュボード
シートはICONとLa Primaでデザインが異なる

 加えて、フィアットの工場があるイタリア・トリノのリンゴットを「私たちのデザインDNAの一環」と述べ、工場の屋上にあるテストコースの形状をアレンジして、ディスプレイやヘッドレストのデザインに落とし込んだという。さらに、工場の窓の明かりを現代的なライトシグネチャーへと変換し、過去と未来を結ぶピクセルのようなグラフィックデザインへと昇華させたとした。

テストコースの形状をデザインに落とし込んでいる

 グランデ パンダの特徴的なダッシュボードは、「パンダの食べる竹」をモチーフとしており、デザインだけでなく本物の竹繊維を配合したテキスタイルを用いることで、温かみのある自然な風合いを生み出したと述べた。

竹モチーフのダッシュボードを食べる(食べようとする?)パンダ
竹モチーフということもあり、竹繊維を配合した素材を用いている

 そのほかにも、「Eco wow」と呼んでいる「サステナブルな素材でも美しいデザインを生み出すことができる」という考え方から、リサイクルされた食品飲料のパッケージがインテリアの一部素材に採用されていると紹介。「Tech it easy」と呼んでいる「テクノロジーは複雑なものと考える必要はなく、シンプルで、使いやすく、親しみやすく、身近であるべき」という考え方も取り入れていると説明した。

リサイクル素材をインテリアの一部に採用している
ボディカラーは南イタリアの太陽、エトナ山の火山地域、アルプスの山々、地中海の透き通った海といった、イタリアの風景をイメージ

 最後にロンゴ氏はグランデ パンダをデザインするにあたって、オリジナルのパンダを再現することではなく、シンプルさ、知性、楽観主義、素晴らしい思い出を生み出す力といったその精神をとらえることを課題としてきたと話し、「グランデ パンダは物語の新たな章ですが、その姿は物語がどこから始まったのかを私たちに思い出させてくれます」とグランデ パンダへの思いを語った。

ロンゴ氏とグランデ パンダ
間もなくグランデ パンダが街を彩り始める