燃費男、新・旧プリウスでギネス記録更新にチャレンジ! 宮野滋氏率いる2チーム計7人が、阿蘇・大観峰をスタート |
ガソリンエンジン自動車、ディーゼルエンジン自動車など、計6部門の低燃費走行ギネス記録を持つ“燃費男”こと宮野滋氏。同氏が、かねてより準備を進めていた新・旧プリウスによるギネス記録チャレンジが、7月22日の11時45分、日本では46年ぶりとなる皆既日食(阿蘇では部分日食)終了後にスタートした。26日までの5日間で、九州7県をグルリと周回する2000km超のコースを無給油で走破する計画だ。
この計画は当初、新型プリウスを用いて無給油走行距離記録に挑戦する方針で準備が進められていたが、先月初旬に実施した東京~鹿児島~熊本の無給油走行(関連記事参照)の結果、新型は燃料タンク容量の限界からギネス記録更新は困難と判断。そこで新・旧2台のプリウスで走行し、新型はアベレージ燃費、旧型(20型)は無給油走行距離で記録更新を狙うこととなった。
チャレンジのスタート地点となったのは、阿蘇外輪山の最高峰である大観峰(熊本県阿蘇市/標高936m)。下り勾配が約10kmほど続く下山ルートを活用し、区間燃費を稼ごうという戦略だ。もちろん山を下った後も、他の車両の通行を妨げない範囲で40km/h前後のスピードを維持でき、さらに適度なブレーキングで回生エネルギーを蓄えられるルートをつないでチャレンジコースを設定している。
「ギネスブックには、一定のコースを周回・往復するコースは無効など、厳格なレギュレーションが定められています。だから、レギュレーションに抵触しない範囲でより有利なコースを考えるのも、記録更新のための重要な戦略なんです」と、宮野氏。
スタート地点となるのは阿蘇の大観峰駐車場。海抜はおよそ930m | ルートについて説明する燃費男こと宮野滋氏 | 九州全体をぐるっと回ってギネス記録を目指す。燃費を考慮して作ったルートだ |
今回のチャレンジでは、1回の給油で1000マイル(1610km)以上を走った実績のあるドライバーのみが参加できるというネットコミュニティ「1000mile club」の中から、特にプリウスの低燃費走行に精通したドライバーを選出。チームオーガナイザーである宮野氏をはじめ、計7人のドライバーが、集中力が途切れないよう30~50kmごとに交替しながら、2台のプリウスを運転する。また、ギネスが定める「チャレンジに同行する独立した証人」には、スタート地点である熊本で活動中の女性フォトグラファー山部美穂子さんを選出。休憩中のドライバーを乗せるサポートカーに同乗し、ログブックを管理記載する。
ガソリンを超満タン状態で積載車に積まれてチャレンジ車両が登場 | フューエルリッドに封印。テープで貼ったあと、証人としてスタート地点である大観峰の管理人 小野秀一氏と同行する山部美穂子さんのサインがされる。さらにサインが落ちないようにラッピング | |
地元テレビ局の取材も来ていた | スタート前は少しでも燃料を節約するため人力で移動 | 夏の九州だが、エアコンを我慢するためドライバーにはアイスノンを用意する |
スタート前、日食が雲の切れ間から見え隠れする大観峰には、宮野さんほかMr.Luさん、ハタハタさん、ポプリさん、徳川家康evolutionVさんが集合。瞬間燃費、1km平均燃費、瞬間燃料消費量などの補助メーターを装着した燃費チャレンジ仕様の旧型プリウスと、ほぼノーマルの新型プリウスに乗り込み、最初のドライバー交替地点である福岡県八女市を目指して発進した。
ちなみに、スタートから同地点までの燃費記録は、新型が59.9km/L・平均速度37km/h、旧型が87km/L・平均速度38km/h。26日の新記録達成の可否に関する模様は追ってお届けする。
(堀 辰也)
2009年 7月 23日