「シビック TYPE R EURO」も展示されたFN第6戦もてぎ
来場者向けイベントを多数用意


 8月8日、9日にツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で開催されたフォーミュラ・ニッポン(FN)第6戦。レースリポートなどは別掲したが、目を引いたのはグランドスタンド裏の中央エントランスなどで行われていたサブイベント。今回の第6戦の開催が夏休み期間中のためもあってか、家族向けイベントなどが充実していたのが印象的だった。

リア部に取り付けられた「TYPE R EURO」エンブレム。発売が待ち遠しい1台

注目を集めていたシビック TYPE R EURO
 中央エントランスでは「Enjoy Honda MOTEGI 2009」と題されたイベントが開催されていた。このイベントは、“夏休み、もてぎを遊びつくせ!”をテーマにホンダの市販4輪車、2輪車の展示や、トライアルバイクによるデモンストレーション、ツインリンクもてぎ各所を巡るスタンプラリーなどを盛り込んだもの。

 とくに市販車の展示では、「フィット」や「インサイト」など人気の車種はもちろん、年内に限定発売が予定されている「シビック TYPE R EURO」に注目が集まっていた。室内などの公開は行われていなかったが、随所に鋭角的なデザインが取り入れられた外観など、興味深く眺めている人を多数見かけた。

 そのほか、多くの人が足を止めていたのが無限インサイト。無限オリジナルのエアロパーツなどが取り付けられ、スポーティーな雰囲気を持つ。無限によると、ハイブリッド車ということで、ハデになりすぎないようにデザインしたとのことだ。

独特の外観を持つシビック TYPE R EURO。残念ながらコクピットは公開されていなかった
無限インサイト。インサイトGをベースにエアロパーツやスポーツサイレンサー、スポーツサスペンションが取り付けられている

中央エントランスの一番人気はトライアルバイクショー
 中央エントランスでは、特設ステージでドライバートークショーやキャンギャルオンステージなどが開催されていたほか、「カーライフエンジョイステージ」と題したケミカル製品の紹介やホンダのカーナビ「インターナビ」の紹介ブースなども設けられていた。それらの中でも一番人気だったのが、「Hondaトライアルバイクショー」。トライアルバイクとは、その名のとおりトライアル競技をするための2輪車で、自然を活かして作られたコースをいかに足をつかずに抜けていくかということ目的にして開発されている。スピードではなくテクニックを競うトライアル競技に特化した2輪車だ。

 このトライアルバイクショーを行っていたのは、小林直樹氏と本多元治氏。軽妙なしゃべりと高度なトライアルテクニックで、多くの観客を沸かせていた。

多くの観客の前で、華麗なトライアルテクニックを披露する小林直樹氏と本多元治氏。黒をベースにしたウエアが小林氏、赤をベースにしたウエアが本多氏
トラックの側面に設けられた斜面を駆け上り、フローティングターンを決める小林氏最後はトラックの屋根まで勢いよく上って、大きくジャンプ
特設ステージでは、ドライバートークショーやキャンギャルオンステージが開催されていた
各種のケミカル用品をデモしていたカーライフエンジョイステージ。これはシートの汚れをどう落とすかをデモ2008年の8時間耐久レース優勝車も展示。ドリーム ホンダ レーシングチームの「CBR1000RRW」。ライダーは清成龍一選手とカルロス・チェカ選手中央エントランスでは、9月17日~19日にツインリンクもてぎで開催される「BRIDGESTONE INDY JAPAN 300 mile」の告知コーナーが設けられており、インディマシンを展示

多数の観客が参加したコースイベント
 フリー走行中のフォーミュラ・ニッポン参戦マシンをバスの中から見ることのできる「サーキットサファリ」、決勝前のピットでドライバーやキャンギャル、レーシングマシンを間近に見られる「ピットウォーク」、子供(とその保護者)限定ながら決勝直前の本コースに入ることができる「Kidsグリッドウォーク」など、数々のコースイベントが用意され多くの観客が参加していた。

 また、変わったところでは、塚越広大選手のHFDP RACINGのピットにおいて、フォーミュラ・ニッポンで使用されているホンダエンジンを開発する本田技研工業の坂井典次MSブロック主任研究員がピットウォークの最中に訪れ、子供たちに向けてのエンジン解説を行っていた。このエンジン解説イベントは雑誌「子供の科学」が企画したもので、同誌で募集した子供たち向けにテクノロジーの固まりであるエンジンを見てもらうというもの。子供たちは間近に見るレーシングエンジンに興味を強く持っていたようで、坂井氏の話を食い入るように聞いていた。

HFDP RACINGのピットで開催された子供の科学主催のエンジン解説イベント。ホンダのフォーミュラ・ニッポン用レーシングエンジン開発を担当する坂井氏を招き特別に講義フォーミュラ・ニッポン用レーシングエンジンと坂井氏。今年のフォーミュラ・ニッポンでは、トヨタ自動車の永井洋治氏とともにエンジン開発秘話を語るトークショーですっかりおなじみに
バスの中からとはいえ、ツインリンクもてぎの本コースを走るレーシングマシンを間近に見られるサーキットサファリ
予選日に開催されたコチラレーシングのKIDS PIT WALK。決勝日のピットウォークは込むので、中学生以下の子供とその保護者向けに開催された。左からアンドレ・ロッテラー選手、伊沢拓也選手、立川祐路選手
決勝日のピットウォークでもドライバーと触れあえる。左から松田次生選手、平手晃平選手、塚越広大選手
ツインリンクもてぎではファンシートが設けられ、参加選手がファンシートエリアを訪問。観客とタッチするブノワ・トレルイエ選手決勝前に西コースを使って開催された「コチラレーシングドリームマッチ」。モテラを使用したレースで、茨城県の特産品であるメロンを巡って、チーム監督などが参加。ちなみにモテラとは、ツインリンクもてぎオリジナルのフォーミュラーマシンで、モテラの講習なども別途開催されている

 次回、第7戦は8月29日、30日、大分県のオートポリスで開催される。夏休み最後の週末の開催となるため、九州旅行とあわせて訪れるのもよいだろう。

【お詫びと訂正】記事初出時、「CBR1000RRW」の8時間耐久レース優勝年を2009年と記載しておりましたが、正しくは2008年となります。ご迷惑をおかけした皆様にお詫びを申し上げるとともに、訂正させていただきます。

(編集部:谷川 潔)
2009年 8月 11日