ソニー、nav-uシリーズにコンパクト&防滴モデルの「NV-U35」 地図&検索情報を大幅アップ、徒歩や自転車での使い勝手も向上 |
ソニーは、PND(Portable Navigation Device)の「nav-u」シリーズに、3.5V型液晶のコンパクトモデル「NV-U35」を追加設定し3月13日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は3万7000円前後。カラーはブラック、ホワイト、オレンジの3色をラインアップするが、オレンジのみ4月10日発売予定となる。
NV-U35は、これまで発売されていた「NV-U3C」の後継モデル。モニターサイズは従来と同じ3.5V型(320×240ピクセル)ながら、メモリー容量を8GBと倍増。クレードルを小型化し取り付けの自由度を増したほか、雨に濡れても平気なように、本体を防滴構造とし、自転車での使い勝手を向上している。
ブラック | ホワイト | オレンジのみ4月10日発売 |
装着状態 | 操作体系は従来のnav-uシリーズに準じたもの |
メモリー容量を8GBにしたことで、収録する市街詳細地図を1335エリアと面積比で約10倍としたほか、電話番号検索では施設のほかに個人宅の情報も収録、これまでのおよそ3倍となる約3000万件を収録する。検索機能も充実し、VICSには対応しないものの、過去の渋滞統計情報を持ち、通信などを使うことなく曜日や時間帯に応じて渋滞を考慮したルート探索ができる。また、最寄り検索では、これまで自車位置の最寄りのみ検索可能だったものを、新たに「目的地方向」「目的地周辺」からも検索できるようにした。
クルマだけでなく、徒歩や自転車でも使えるのがnav-uの特徴。特にNV-U35は、オプションで自転車用クレードル(NVA-BU2)も用意しているほど。
自転車に装着できるクレードルをオプションで用意。店頭予想価格は5000円前後 |
従来から自動車と徒歩の2つのルート案内モードを持っていたが、新たに「自転車ナビ」を搭載。また徒歩モードも、従来の「徒歩モード・プラス」から「徒歩ナビ」に進化し、地下道や歩道橋、商店街など徒歩専用道も考慮した本格的なナビへとグレードアップしている。
徒歩ナビでのルート探索は「おまかせ」「屋根を優先」「楽な道を優先」の3通りから選ぶことができる。徒歩の使用で便利な電子コンパスも搭載し、コンパス画面で自分の向きや目的地の方向がひと目で分かるようになった。また、イヤホン端子も追加されている。
ナビモードを「自動車」「自転車」「徒歩」から選べる | 電子コンパスを内蔵し、自分の歩いている方向や目的地の方向がその場で分かる | イヤホン端子も付き、確実に案内を聞くことができる |
新たに追加された自転車ナビでは、ルート探索を、一方通行無視や、クルマよりも細い道を許容しながらも、徒歩ナビより交差点数を少なくするような自転車向けのルートを探索する。また、駐輪場や自転車店、サイクリングロード、MTBフィールドといった、自転車向けの地点情報も収録する。
要望の多かったバッテリーのみでの駆動時間を延長するため、常時画面を表示する「通常モード」、操作時と交差点案内時のみ画面表示する「スタミナモード」に加え、操作時以外は音声のみで案内する「スーパースタミナモード」を搭載。バッテリー持続時間は、通常モードが約4時間、スタミナモードが約6時間に対し、約11時間持続する。
さらに、サイクルコンピューター機能も搭載。現在/平均/最高の速度のほか、移動距離や積算距離、経過時間、さらに消費カロリーも表示できる。これは徒歩ナビでも使用可能。
突然の雨にも対応する防滴構造は、IPX5相当。水没などに耐える防水ではないが、あらゆる方向からの噴流に耐えるレベルとなっている。電源は、これまで本体に直接コネクターを接続する形だったのに対し、クルマ用クレードルからも給電が可能となり、クレードルからワンタッチで脱着することが可能となった。さらにルート案内中に車両クレードルから外すと、自動的に徒歩ナビモードで再探索をする。これにより、駐車場から歩いて目的地に向かう場合も、一度のルート探索で目的地までの案内が可能になる。
サイクリングがさらに楽しくなるサイクルコンピューター機能搭載 | 突然の雨でも安心の防滴性能 |
小型化されたクレードル。電源をクレードル経由で給電可能に | 本体裏側にクレードルとの接触端子がある |
内蔵メモリーに収録されたガイドブック情報のほか、メモリースティックデュオを介してガイドブック情報を追加したり、音楽や映像データを再生したりもできる |
そのほか、従来から収録済みだったガイドブックに新たに「地図で知る日本」(約300件)と「道の駅マップ全国版」(約900件)を追加。また「グルメぴあ」は収録件数を約1万2000件に増やしている。もちろん最新スポットデータをインターネットのWeb地図サービス「PetaMap」からダウンロードして追加することも可能だ。
走行したデータを記録し、自宅でも楽しめる走行ログ記録は、従来のNMEA形式に加えKML形式も選択可能に。NMEA形式はPetaMapに、KML形式は「Google Earth」などに対応し、Web地図サービスで、走行したルートの軌跡や速度、消費カロリーなどが表示できる。
AV機能では、ソニー製ブルーレイディスクレコーダーの「おでかけ転送」に対応。また、動画ではMPEG-4/MPEG-4AVC/WMV、音楽ではMP3/ATRAC/WMA/AAC/HE-AAC/リニアPCM、静止画ではJPEGの再生ができる。
そのほか、本体前面にある「メニュー」「現在地」ボタンは、従来のメカニカルなスイッチからタッチするだけで反応する静電容量式に変更され、防滴のため、各種端子にはカバーが付く。それに伴い本体サイズは若干大きくなり、112×17.8×79mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約176gとなっている。
触れるだけで反応するようになった前面のボタン。ボタンを押すことでクレードルの角度がずれるようなことがなくなる | コネクター類にはすべてカバーが付く。メモリースティックデュオが挿入可能なほか、USBによる給電もできる |
電源ボタンは天面にある | 従来型のNV-U3C(左)との比較。幅で6mm、高さで1mm、奥行きで0.8mm大きくなっている |
【お詫びと訂正】記事初出時、発売を間違えて掲載しておりました。正しくは3月13日になります。オレンジの発売日は初出どおり4月10日となります。謹んでお慶び申し上げます。
(瀬戸 学)
2010年 2月 26日