MINIのレース仕様EV、ニュルブルクリンク北コースを走破
ラップタイムは9分51秒45

MINI E Race

2010年4月16日発表



 BMW AGは4月16日、MINIの電気自動車(EV)「MINI E」が、独ニュルブルクリンク北コースを走行したと発表した。電気自動車が同コースをサーキットスピードで走行するのは、これが初としている。

 走行に使用したのは、MINI Eをレース仕様に改造した「MINI E Race」。専用の軽量ボディーとロールケージにより車重を225kg減の1240kgに落とし、レース仕様のサスペンション、ブレーキ、タイヤなどを装着。パワートレーン制御用のエレクトロニクスやソフトウェアをチューニングし、変速比を8.94から7.82に変更。しかし、リチウムイオンバッテリーやモーターは通常のMINI Eと同じものと言う。

 ステアリングを握ったのは、「ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)のドライバーだったトーマス・イェーガー氏。

 ニュルブルクリンク北コースは、「グリーン・ヘル(緑の地獄)」の異名をとる1周20.8kmの過酷なコースで、日産GT-Rでもラップタイムは7分26秒70(2009年4月)。MINI E Raceは9分51秒5を記録した。

 MINI Eは、2008年のロサンゼルス・モーターショーで発表された、MINIハッチバックベースのEV。モーターは、定格出力が150kW(204PS)、最大トルクが220Nmで、0-100km/hの加速性能が8.5秒。5088個のセルで構成されたバッテリーは後席に置かれ、2人乗りとなっている。600台以上が生産され、欧米の都市で大規模テスト走行を行っている。

 


 

(編集部:田中真一郎)
2010年 4月 16日