BMW、コンパクトプレミアムSUV「X1」発表会 「ターゲットはこれまでBMWの購入を検討したことがない人」 |
ビー・エム・ダブリューは4月20日、同日に発表した「X1」の発表会を東京 八重洲の同社ショールーム「BMW Group Studio」で開催した。
BMW X1はBMWのXモデルのラインナップの中で最もコンパクトなモデルで、国内導入には2.0リッターエンジンの2WD(FR)モデル「sDrive18i」と3.0リッターエンジンの4WDモデル「xDrive25i」の2タイプ。発表会場には3.0リッターのxDrive25iが用意され、報道陣に公開された。
BMWマーケティング プロダクト・マネジメントの金田雅志氏 |
■競合他社に先駆けて投入するSAV
今回登場したX1について、BMWマーケティング プロダクト・マネジメントの金田雅志氏が、商品概要について説明を行った。
金田氏はX1について「競合他社に先駆けてプレミアムコンパクトセグメントに投入するSAV(Sports Activity Vehicle)」と説明。「BMWはまたしてもプレミアムコンパクトセグメントで新たなベンチマークを確立した」と述べた。
エクステリアについては、BMWらしいスポーティなプロポーション、サイドビューに特別なアクセントを加える3つのライン、ワイドな2本のLEDテールライト、Xモデルのアイコンでもあるシルバーのアンダーガードを、X1の特徴とした。
インテリアについては室内をより広く感じさせるデザインと言い、ドライバー側にわずかに傾いているドライバーオリエンテッドなセンターコンソールなど、BMWブランドコンセプトを踏襲していることなどを説明した。
また、高いシートポジションはXモデルの特徴で「1シリーズよりも9cm高く、乗り降りも快適にできる設計」とX1の優位点を強調。そのほか、特徴として、多彩な収納スペースや4:2:4で分割できるリアシートのユーティリティ性能、全高が1545mmという機械式駐車場にも収まるボディーサイズなどを挙げた。
X1の価格 |
■ターゲットはこれまでBMWの購入を検討したことがない人
金田氏は、主要なターゲット層について説明し「流行に敏感でアクティブ、自分自身を反映するクルマを探している比較的若い年齢層の方々、また、こうした若い年齢層と近い価値観を持ち、同じようにアクティブな生活を送りたいと考えているファミリー層の方々」だと言う。
これらターゲット層は、従来のBMWのユーザー層とは異なるため「これまでBMWの購入を検討したことがない、BMWにとって新しいお客様がターゲットになる」として新規顧客の獲得に期待を寄せた。
なお、2モデルはどちらも戦略的な価格だと強調。sDrive18iの363万円は「400万円を大幅に下回る戦略的な価格設定」、xDrive25iの480万円についてはxDrive(4WD)で初めて500万円を切る価格と説明した。
ビー・エム・ダブリュー代表取締役社長 ローランド・クルーガー氏 |
■復活の兆しがあり、2010年は成長を確信
発表会では、ビー・エム・ダブリューの代表取締役社長 ローランド・クルーガー氏がBMWの日本国内市場について説明した。
クルーガー社長は「2009年は厳しい年であったにもかかわらず、インポートプレミアムブランドでNo.1の地位を獲得した」と振り返り、2010年についてはすでに第1四半期で登録台数が9.3%伸びていることなどから「2010年は少しでも成長することができると確信している」とした。
また、2010年の成長を支えるものとしては、サステナビリティ、新規顧客開拓、プレミアム・コンパクト・セグメントの充実の3つを挙げ、今回のX1の導入もその成長を支えるとしている。
X1については、日本市場向けに開発された製品であると強調、「全幅は1800mm、全高は1550mmを超えないというのがその証拠」と言い、現時点で数多くの予約注文が寄せられていることを明らかにし「ディーラーやお客様が注目している証拠。将来に向けて大きな期待のできるクルマ」とX1に自信を見せた。
2009年度のインポートプレミアムブランドの登録台数。BMWが1位 | 2010年は、サステナビリティ、新規顧客開拓、プレミアム・コンパクト・セグメントの充実で成長を目指す | BMWは2020年までにCO2の25%削減を約束する |
(正田拓也)
2010年 4月 20日