国交省、高速道路の新料金割引の6月実施を断念
無料化実験は6月下旬開始

2010年5月18日発表



 前原誠司国土交通大臣は5月18日、高速道路の新たな料金割引制度について、目標としていた6月中の実施を断念すると発表した。前原大臣はその理由を「会期末まで1カ月余りとなりまして審議日程も限られる中、関連法案が現時点において委員会審議前であります」と述べ、新たな実施時期については「今後の国会の審議状況を踏まえて決めていきたい」とした。これにともない、現行の休日上限1000円などの制度が継続される。

 なお、同時期の実施を予定していた、一部高速道路の無料化社会実験は、6月下旬から開始される。

 新たな料金割引制度は、普通車通行料金を上限2000円とするもので、首都高速道路と阪神高速道路、本四架橋を除き、全日適用される。また首都高速と阪神高速はそれぞれ500~800円、1000~1800円の対距離料金制度を採用する。

 しかし本四架橋はフェリーなどに配慮して普通車3000円となり、また上限2000円では現行割引制度よりも値上げになるケースが多いなど、民主党内を含む各方面から異論が多く出ていた。

(編集部:田中真一郎)
2010年 5月 18日