ポルシェ、ハイブリッドスポーツカー「918スパイダー」受注開始
918台限定、ユーロ建てのみの支払い

2011年5月13日受注開始



 ポルシェ ジャパンは、プラグインハイブリッドスポーツカー「918スパイダー」の予約受注を、5月13日に開始する。価格は68万4800ユーロで、ユーロ建てのみの販売となる。

 2010年3月のジュネーブショーでコンセプトカーが発表された、ハイブリッド・スポーツカーで、918台の限定生産となる。ツッフェンハウゼン本社工場での生産は2013年9月18日から、納車はオーダー順に、同年11月から開始される予定。

 1970年代に活躍したレーシングマシン「917」をモチーフとしたスタイリングの2座オープンスポーツカー。コンセプトモデルはルーフを持たない完全なオープンモデルだったが、生産モデルは手動の脱着式ルーフを持ち、外したルーフをフロントのトランクスペースに収納できる。ステアリング位置は左のみ。

 CFRP製のモノコックボディーのミッドシップにV型8気筒エンジンを、前後アクスルに1基ずつのモーターを搭載する。

918スパイダー
ジュネーブショーでお披露目されたコンセプトモデルコンセプトモデルのパワートレーンのレイアウト。V8ユニットはミッドシップに縦置きされ、前後アクスルにモーターを搭載する

 エンジンはレーシングマシン「RSスパイダー」のそれをベースとした高回転型で、排気量は4リッター以上、最高出力は369kW(500PS)以上とされている。エンジンは7速デュアルクラッチAT「PDK」を介して、後輪を駆動する。

 モーターの最高出力は2基合計で160kW(218PS)以上で、前後の駆動力を独立して制御する可変4WDシステムとして機能する。

 駆動用バッテリーは水冷式リチウムイオンで、家庭用コンセントからの充電が可能。独での場合、3時間で満充電が可能で、モーターのみで25km以上の走行が可能としている。

 0-100km/h加速は3.2秒以下、最高速度は320km/h以上で、ニュルブルクリンク北コースのラップタイムは7分30秒以内。これは「カレラGT」を上回る性能としている。モーターのみでも150km/hの最高速度を出すことができる。一方で燃費は約33.3km/L(NEDC:欧州モード)に達し、CO2排出量は70g/kmが見込まれている。

(編集部:田中真一郎)
2011年 5月 3日