フェラーリ、2012年の日本モデルは全車「HELE」システム搭載
3月に大規模イベント「レーシング・デイズ2012」開催

フェラーリ ジャパンのハーバート・アプルロス ゼネラル・マネージャー

2011年12月15日発表



 フェラーリ ジャパンは15日、2012年の活動について都内で記者会見を開催した。

環境対策技術を全車搭載
 これによると、同社は日本に導入される2012年モデル全てに、「HELE」システムを搭載する。HELEは「High Emotion/Low Emissions」の略で、パフォーマンスを維持しつつ環境負荷を減らす技術。

 具体的にはスタート&ストップ・システム、オンデマンド制御のエンジン・ファンと燃料ポンプ、電動エアコンの圧縮制御、ドライビング・スタイルに適応させたギア・シフト パターンを統合したもの。

 これらにより、「カリフォルニア」で燃費を23%改善できると言う。また「458イタリア」は、ランボルギーニ「ガヤルド LP 560-4」、マクラーレン「MP4-12C」、メルセデス・ベンツ「SLS AMG」といった競合車よりもCO2排出量を削減できた。

 HELEの全車標準装備は世界に先駆け、日本で初めて行われる。

HELEの概要競合他社よりもCO2排出量が少ない

7年間無料メンテナンスなども
 このほか2012年モデルから、7年間無料メンテナンスプログラムを付帯する。これにより車両点検、エンジンオイルとオイルフィルター、花粉フィルター、ブレーキ・フルード、ドライブ・ベルト類、エア・フィルターが無料となる。対象車種は2011年7月1日以降に生産された車両。

 加えて、メンテナンス要員のトレーニング施設「フェラーリ・アカデミー」をイタリア以外の国で初めて開設する。

 さらに、「テーラーメイド・プログラム」を開始する。これは従来からあるカスタマイズ・プログラムをさらに推し進めたもので、インテリアの色、トリム、アクセサリーなどを、素材から仕上げまでカスタマイズできるもの。イタリアに出向き、顧客1人1人につく専任デザイナーと相談して、細部まで決めることができる。また、製作の各段階をモニターし、マラネロで車両を受け取る事も出来る。

7年間無料メンテナンスプログラムテーラーメイド・プログラムでは専属デザイナーが付く

3日間、500台規模のイベント「レーシング・デイズ」
 2012年の3月16日~18日には、三重県の鈴鹿サーキットでオーナー向けイベント「フェラーリ・レーシング・デイズ 2012」を開催する。

 これまで「フェラーリ・フェスティバル」として開催されてきたイベントを拡大したもので、オーナーによるエキシビジョン・レースや体験走行、サーキット走行専用車「FXX」「599XX」の走行プログラム、最新モデルやクラシック・モデルの展示などのほか、ワンメイクレースシリーズ「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ・アジアパシフィック」の開幕戦を開催する。

 このイベントはオーナー以外も有料で観覧することができる。グランドスタンドの入場料は一般4,000円、未就学児3,000円。パドックパスは3,500円。チケットの売上の10%を、伊チヴィタヴェッキアの姉妹都市である宮城県石巻市に寄付するほか、石巻市の放課後児童クラブの子供をイベントに招待する。

レーシング・デイズ 2012の概要
2011年はフェラーリ ジャパンとして初めて、1年に2つのモデル(FF、458スパイダー)を発表。これらを通して約6,000万円を石巻市に寄付、放課後児童クラブを2軒建設した

(編集部:田中真一郎)
2011年 12月 15日