アウディ、「小さいけれど自信作」の「Q3」発表会 プレミアムインポートのコンパクトSUVセグメントでシェアトップ狙う |
アウディ ジャパンは8日、同日発売したコンパクトSUV「Q3」の発表会を、東京 表参道のアウディ フォーラム 東京で開催した。
■Q3は“less is more”
Q3は全長約4.4mのコンパクトSUV。詳細なスペックは関連記事を参照されたいが、直列4気筒DOHC 2リッター直噴ターボエンジンに7速デュアルクラッチトランスミッション「Sトロニック」と4WDシステム「クワトロ」を組み合わせたパワートレーンを、クーペ風フォルムのSUVボディーに搭載する。
Q3のターゲットユーザーは都市生活者。同社の大喜多寛社長はこれを「アーバンライフエクスプローラー」と表現した。
Q3が都市部をターゲットとするのは「世界的に都市化傾向が進んでいる」から。都市部の特徴は「コンパクトなサイズが必然的にニーズとしてあがってくる」こと。「SUVの多機能性をコンパクトにまとめ、都市で楽しんでいただきたい」というのがその心だ。
メーターパネル中央のドライバー・インフォメーション・システム(DIS)にはオンボードコンピューターの情報のほか、カーナビのルートガイドも表示される |
そんなアーバンライフエクスプローラーを体現するキャラクターとして発表会に登場したのが、レバレッジコンサルティングの社長である本田直之氏。「場所、時間、モノ、考え方、服装などにしばられず、自由にいることを大事にしている」という氏は、長い黒髪とロングヘアというビジネスマンらしくないルックスだが、ベンチャー企業への投資やコンサルティングを生業としつつ、「レバレッジ(テコの原理)」をキーワードとする自己啓発書でも知られる。一方で、年の半分以上をハワイで過ごし、サーフィンやトライアスロンに熱中し、ワインアドバイザーの資格を持つ趣味人でもある。
アウディは「ここ数年でクルマのデザインや会社のイメージがよくなって、気になっていた」という本田氏、Q3の第一印象は「コンパクトで、車内が狭いのかなと心配したが、乗って荷物を載せてみたら驚くほど広く、内装の質感もよかった」「自転車やサーフボードをストレスなく載せられた」で、まずはその機能性に感心したようだ。
続いて「海や山、オフロード、都心のどこを走ってもマッチするデザイン」「開放的なサンルーフ」「iPhoneがそのままつながるインフォテインメントシステム」「都市でも高速でもストレスなく、ロングドライブでも疲れないドライバビリティ」「スムースなアイドリングストップ」といった魅力を挙げ、「Q3は“less is more”、少なくすることでより多くのものを得られるということを大事にしているクルマ。ライフスタイルに重要な機能にフォーカスして、コンパクトにまとまっている」とした。
本田直之氏 | |
トライアスロン用の自転車も分解することなく積める |
大喜多社長。背後のスクリーンはQ3の発売記念キャンペーン「Q3 デコード チャレンジ」の第3ヒント。IQ148 以上の頭脳集団MENSAの出題した暗号を解くと、抽選でQ3が1年間無償で貸与される。締め切りは2012年5月13時24時 |
■Q5の勢いをQ3でも
大喜多社長によれば、プレミアムインポートSUVの市場は2011年で1万4000台で、その中でもQ3の参入するコンパクトセグメントが6000台と伸びている。Q3は「Q7」「Q5」に続くQシリーズのエントリーモデルだが、販売台数を稼ぎ、シェアを広げる使命が課せられている。
Q3の1つ上のセグメントでは、BMW「X3」、ボルボ「XC60」といった強敵がおり、さらに2011年にはX3がモデルチェンジしたにも関わらず、Q5がシェアトップを維持していると言う。
コンパクトセグメントではBMW「X1」が強いが、アウディ ジャパンはQ3でシェアトップを狙う。
(編集部:田中真一郎)
2012年 5月 9日