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「東京おもちゃショー2015」にトヨタと日産が出展。子どもたちにクルマの魅力をアピール

「ウルトラマンX」の劇中車やAR技術の活用で“未来のクルマ好き”を育てる

2015年6月18日~21日開催(一般公開日は6月20日~21日)

入場無料

「東京おもちゃショー2015」の一般公開は6月20日~21日で、20日は9時~17時、21日は9時~16時に開催。両日とも入場無料

 東京都江東区にある東京ビッグサイトで6月18日、「東京おもちゃショー2015」が開幕した。このイベントは6月18日~19日が業者向けの商談見本市で、週末の6月20日~21日が一般公開日になっている。この東京おもちゃショー2015では、トヨタ自動車と日産自動車もブースを出展しているので、その模様をご紹介する。

会場入り口には手荷物の預かり所も設けてあった。ただし、貴重品や傘は預けられない。会場内では新製品の展示に加え、限定品の発売も実施。今年はSUPER GTでもおなじみのグッドスマイルカンパニーが初出展している

 日産自動車は7月14日より放送がスタートする「ウルトラマンX」(ウルトラマンエックス)に3台の車両を提供している。今回のウルトラマンXでは、地球を怪獣や宇宙人などの敵から守る組織として、特殊防衛チーム「Xio」(ジオ)が登場。日産の車両はそのジオの隊員と一緒に劇中で活躍することになる。日産ブースにはEV(電気自動車)の「リーフ」をベースとした劇中車「ジオアトス」が展示されている。

日産「リーフ」をベースにした特殊防衛チーム「Xio」の車両として活躍する「ジオアトス」。車体のルーフ上に「アトスレーザー」を装備し、劇中でのスペックは200km/hとなっている

「ジオアトス」は劇中でパトロールから作戦行動になど広く活躍する設定。ウルトラマンXでは、ジオの各車両は「ジオマスケッティ」と合体変形する設定となっており、ジオアトスは戦闘機タイプの「スカイマスケッティ」になる。

 ほかの2台は、「e-NV200」をベースにした「ジオアラミス」、「e-NT400テストトラック」がベースの「ジオポルトス」となっており、それぞれの合体変形の設定は、ジオアラミスが宇宙船タイプの「スペースマスケッティ」、ジオポルトスがホバー戦車タイプの「ランドマスケッティ」に変形するとなっている。

ウルトラマンXには3台の劇中車が登場する。すべて日産からの提供となり、3台ともEVというのがポイント。このような作品を通じてEVに触れることで、子どもたちにとってEVが新しい乗り物ということではなく、一般的なクルマと同じような当たり前の乗り物という認識になっていくのだろう

 この車両紹介を含むウルトラマンXの製作発表会も行われたので、その模様も紹介しよう。バンダイブースで実施された発表会には、監督を務める田口清隆さんをはじめ、ウルトラマンXと一体化する主役の高橋健介さん(役名:大空大地)、ヒロインを務める坂ノ上茜さん(役名:山瀬アスナ)、Xio日本支部 隊長役の神尾佑さん(役名:神木正太郎)などメインキャストも多数登場した。

 新作であるウルトラマンXについて、田口監督は「これまでいろいろなウルトラマンが登場しましたが、このウルトラマンXは『いまこそ王道! 平成ウルトラマンの決定版!』を目標に作っています」とコメント。また、最新のウルトラマンらしく“今どきの展開”が数多く盛り込まれており、例えばウルトラマンXは、自らをデータ化してマルチデバイスの「エクスデバイザー」に魂を宿しているという設定。大空大地隊員とユナイト(一体化)することで実体化する。さらにXioによって開発された人工的な怪獣「サイバー怪獣」をデータ化し、カードにしたものをエクスデバイザーで読む込むと、サイバー怪獣の特徴を取り込んだウルトラマンXの姿で戦えるという設定もある。ウルトラマンにカードゲームの要素を採り入れ、メイン視聴者である子どもたちがより楽しく見られる展開を作り出していた。

「サイバー怪獣」のデータをカードからデバイスで読み取り、ウルトラマンXの新しい力として取り入れるという設定。特撮だけでなくCGも使い、大人も楽しめる作品になっているという
発表会でも劇中の日産車を紹介。各劇中車はバンダイからオモチャとして順次発売となり、「DXスカイマスケッティ」は7月10日、「DXジオアラミス&ジオポルトスセット」は8月1日に発売される
劇中車のうち、リーフベースのジオアトスは日産ブースで展示。日産ブースではこのほか、GT-Rのミニカーを並べて作ったGT-Rのエンブレムアートも展示されている
ウルトラマンXのXは「異なる方向を向く2つのものが交わりつながるという、未知の存在とのコミュニケーションを経て、つながる力やつながる心の大切さを描く」という意味が込められている
ウルトラマンXと握手する田口清隆監督
ウルトラマンXと一体化する主役の高橋健介さん(役名:大空大地)
Xio日本支部の隊長役で神尾佑さん(役名:神木正太郎)
Xioの副隊長役の月船さららさん(役名:橘さゆり)
Xioの隊員役の細田善彦さん(役名:風間ワタル)
Xioの隊員役の松本享恭さん(役名:貴島ハヤト)
Xio ラボチームの天才科学者役を演じる原田隼人さん(役名:三日月マモル)
天才科学少女役の百川晴香さん(役名:高田ルイ)
Xioのオペレーター役を演じ、ウルトラマンXのオープニングとエンディングを歌う「ボイジャー」のボーカル TAKERUさん(役名:山岸タケル)
同じくボイジャーのボーカル、瀬下千晶さん(役名:松戸チアキ)
ヒロインの坂ノ上茜さん(役名:山瀬アスナ)

 続いてはトヨタ自動車のブースを紹介。こちらは親子でクルマを楽しむというコンセプトのブース「Camatte Vison」を出展している。トヨタは東京おもちゃショーに2012年から出展を続けており、コンセプトカーである「Camatte」(カマッテ)は、2012年に「そら」「たくみ」「だいち」の3モデルが登場。2013年には「57s」「57sスポーツ」、2014年は「Camatte Lab」というブース展開で、「Tech lab」と「Design lab」を出展した。そして今回は「Camatte はじめ」というネーミングで新しいモデルが登場している。

 これらの「カマッテシリーズ」のコンセプトカーは、電動モーターを搭載するシャシーはすべて共通となっており、ボディーデザインのみを毎年変更して作り直している。また、そのデザインコンセプトでは、子どもが絵を描くときのことを考え、かわいらしく、それでいて似せやすく、描きやすい特徴を持たせるようにしているとのことだった。

「Camatte」(カマッテ)は2012年からスタートして、今回の「Camatte はじめ」が4代目となる。シャシーは同じで、ボディーのみ毎年新しくデザインされている。オモチャ的なイメージで、外装はネジを回すだけで取り外すことができ、そのネジもオモチャっぽいデザイン。こういったこだわりもおもしろい
車内はセンターハンドルの3シーター。このレイアウトによって乗り降りしやすく、開放感もある
歴代カマッテシリーズのペーパークラフト。左から「そら」「だいち」「57s」で、一番右が今回の「はじめ」だ。ボディーカラーは自分が選んだものでプリントしてくれる

「Camatte Vison」の楽しみ方は以下のとおり。まず、展示されている「Camatte はじめ」の運転席に乗車して、ステアリングやペダル、スイッチ類の操作を体験してもらう。乗車中の顔写真を専用タブレットで撮影し、降車後に「Camatte はじめ」に乗った感想を専用タブレットに表示される項目から選択。これにより、タブレットの操作にも慣れてもらう。ここから先はタブレットを使ったやり取りになる。次の段階は13種類のカマッテシリーズから好みの1台を選び、ボディーカラーを12色から選択。こうして自分が好きなクルマを作り出したあと、それがAR(拡張現実)の技術によって「Camatte Vison」のブース内に用意された大型ジオラマの市街地を走行する模様が、タブレットの画面上で楽しめる。

 このとき、タブレットをかざす角度を変えると、画面内のクルマの見え方も実体がある場合と同じようにリアルに変化する。このARの車両が街並みを走りきるとゴール。そのあとに再びアンケートが用意され、これに回答すると自分が選んだクルマのペーパークラフトがもらえる仕組みとなっている。

 このペーパークラフトには、最初に「Camatte はじめ」に乗車したときに撮影した画像が使用され、組み立てると自分の顔写真入りのペーパークラフトになる。撮影は1人でも親子でも可能なので、イベントに参加したよい記念になるだろう。ただ、毎年人気の高いブースとなっていて、順番待ちの待機列があるという。午前中は比較的空いているということなので、これが目当ての人は早めにブースに足を運ぶとよいだろう。

AR(拡張現実)を用いた「Camatte Vison」の楽しみ方。まずは「Camatte はじめ」に乗って操作を楽しみ、顔写真を撮影。これは1人でも親子でもOK。そのあとはタブレット操作と画面に写るARの映像、実際のジオラマとのリンクを体感する
すべてが終了すると、ARで走らせた自分のクルマのペーパークラフトがもらえる。A4サイズの紙で封筒に入れて渡してくれるが、これが目当ての場合、折れないように持ち帰れるバッグ等を持っていったほうがよい。この「Camatte Vison」は毎年人気なので、混んでくると順番待ちの待機列ができる。余裕を持って訪れたい
「Camatte Vison」の隣には、イベントカーの「チェリオライフガード86」が展示されていた。車体のビジュアルはライフガードのビジュアルデザイナーであるM&K CUSTOM SIGNSのMAKOTO氏によるもの。ステッカー施工ではなく、メタルフレークとキャンディペイントというカスタムペイントの手法で仕上げられている

(深田昌之)