フェラーリ・ワールド。巨大でユニークな外観をしているが、その全体像を一般の観光客が捉えられる撮影ポイントはほとんどない 3月3日から3泊5日の日程で、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで行なわれたブリヂストンのタイヤ試乗会に参加した。試乗会はそのうち1日だけで、夜間走行だったこともあり、前後の日程は比較的余裕があったわけだが、そんな中、旅程のプランにあらかじめ組み込まれていたのが、アブダビが誇る一大テーマパーク「フェラーリ・ワールド・アブダビ」だ。
フェラーリ・ワールドは、試乗会が行なわれたのと同じヤス・マリーナサーキットがあるヤス島内に建設され、サーキットに併設するヤス・ヴァイスロイ・ホテルからは無料の巡回バスを使って20~30分ほどで到着する。フェラーリ・ワールドがオープンしたのは2010年だが、その後は新しいアトラクションを随時追加し、2014年11月には連絡通路につながる形で巨大ショッピングモールである「ヤス・モール」もオープンするなど、5年前に本誌でリポートしていた内容から変化したところもある。
今回はそのアップデートした部分を中心に、写真と360度画像で改めて紹介したい。
2階部分にある連絡通路。ここがフェラーリ・ワールドの入口になっており、右方向はヤス・モールにつながっている ヤス・モール側にあるレストランのテラスからフェラーリ・ワールドを見る フェラーリ・ワールドに入るには、まずヤス・モール側の1階入口へ。扉を開けるとすぐにフェラーリのグッズショップが現れる 2階にあるフェラーリ・ワールド入口には、1階からエスカレーターでアクセス 反対側にはヤス・モール。無数のテナントショップが並ぶが、雰囲気としては日本のショッピングモールとさほど変わらない。スーパーやダイソーなどもある 入口ゲートに向かう途中でフェラーリエンジンがさっそくお出迎え。これはフェラーリ・458イタリアのエンジン チケットカウンター前。オープンからしばらくたっているせいか、混雑していなかった 大人1人、1日有効のチケットは大まかに3種類。約1万5000円のGOLD、約1万円のSILVER、約8000円のBRONZEがある。アトラクションに長時間並ばずに乗れるファストパスがGOLDは無制限回数、SILVERは3回まで使える。今回はSILVERチケットで入場した。これはファストパス 入場券の他に土産物屋などで使える20AED(約600円)分の割引券が付いてきた ミハエル・シューマッハとルーベンス・バリチェロが走らせ、チャンピオンマシンになった2003年式のF1マシン「F2003-GA」 フェラーリ独自の四輪駆動車であるFF(フェラーリ・フォー) その他いくつかの車種が展示されている「GALLERIA FERRARI」 フェラーリのF1マシンなどと記念撮影するスポットも 車両の裏側ものぞける、風車のように回転する2台の車両 建物の中は特徴的な骨組み構造がむき出しになっている 表示されていない時は向こう側が透けてみえる、シースルーの大型ビジョン 柱に描かれた絵でなんとなくざっくりとフェラーリの歴史が分かる 印象的だったのは、子供向けの遊具やアトラクションがふんだんに用意されていたこと フェラーリを模したカートもある。いずれはフェラーリのオーナーになるよう、子供への“刷り込み”を狙っているのだろうか まるでテレビ番組の「SASUKE」よろしく、障害物をクリアしていく子供向けアトラクションも。ワイヤーで吊られているので安全 フェラーリ・ワールドを訪れたならぜひチャレンジしておきたい、最高速240km/hのスピードを誇るジェットコースター「FORMULA ROSSA」 イメージとしては富士急ハイランドの「ドドンパ」(最高速172km/h)に近いかもしれない。当日はファストパスを使わなくても15分程度並べば乗れる状況だった コース全景。乗車時は砂から目を守るため、全員樹脂製の透明ゴーグルを装着。眼鏡の上からかけるゴーグルも用意されているが、少し押さえつけられるため眉間が痛い 別アングルから。カメラの持ち込みは、身体にしっかり固定したGoProも含め不可だった。ちなみに筆者は2回乗った 最近新たに登場したジェットコースター「FLYING ACES」。ここは入口手前から完全に手荷物持ち込み禁止。まるで“インディ・ジョーンズ”な雰囲気のセットの中を100mほど歩き、複葉機のパイロットになった気分で搭乗。1列当たり4人掛けの座席で、足が宙ぶらりんになるタイプ。出発するといきなり急角度で上昇し、垂直に近い角度で落下。ひねり込みや回転もある、正統派のジェットコースターと言えそう。FORMULA ROSSAとは違ったスリルがある。ちなみに筆者は2回乗った 2台のジェットコースターが競い合うかのように並走する「FIORANO GT CHALLENGE」。上下左右の動きは激しいが、他のジェットコースターに比べればおとなしい方で、子供も楽しめる 可動式カートと要所で流れる3D映像を組み合わせた、バーチャルアトラクションの「SPEED OF MAGIC」。親からプレゼントされたフェラーリのキーを電子の妖精のようなキャラに奪われた少年がその後を追うという、ブルジョワジーで実にアブダビらしい(?)ストーリーだ チームを組んでタイヤ交換の早さを競う体験型アトラクション。筆者はチャレンジしている時間がなく見るだけになってしまったが、この時は両チームともなぜかインパクトの回転方向を間違っていつまでもタイヤを外すことができないという芸人ばりのパフォーマンスを見せ、進行役のスタッフに呆れられていた。これとは別に「TYRE CHANGE SHOW」という本物の芸人が演じるショーもあるようだ 電動ドリフトカートの「KARTING ACADEMY」。予約制だったのか、早々に乗車受付を締め切られてしまい乗ることができず。様子を見ている限りでは、ハンドルとブレーキの操作に独特のコツが必要なようだった。スピードは速くなく、女性や子供も安心して乗れそうだ ミニチュアでできたイタリアの街を眺めながら走れるという「BELL'ITALIA」。レールの上を自動で進むクラシカルなカートに乗って、のんびり園内をツーリングできる。家族で乗りたいアトラクションだ 背景に見えている赤いジェットコースターのレールのようなものは、ダミー 食事処は多く、今回のようにタイミングがよければ空いているので、1日かけてゆっくり見て回れるだろう 出入り口付近にある土産物屋にはフェラーリグッズが多数陳列されている。ここを通らないとフェラーリ・ワールドを出られない、テーマパークにはよくある構造 【360度画像】フェラーリ・ワールドの内部をTHETA Sで撮影した映像 その1
【360度画像】フェラーリ・ワールドの内部をTHETA Sで撮影した映像 その2