日本市場で3モデル目となるクロスオーバーSUV「CX-8」。撮影車両のボディカラーは「マシーングレープレミアムメタリック」（左）と「スノーフレイクホワイトパールマイカ」（右） マツダ「CX-8」は3列シートを備えたSUV。国内市場向けとしては「CX-5」「CX-3」に続く3モデル目のクロスオーバーSUVで、最上位モデルに位置づけられる。
エクステリアおよびインテリアは「魂動」デザインを踏襲しており、さらに「TIMELESS EDGY」をコンセプトに掲げ、時を経ても色あせることのない風格や質感にこだわったものとしている。
ボディサイズは4900×1840×1730mm（全長×全幅×全高）。全幅はCX-5と変わらないが、全長は355mm、全高は40mm大きくなっている。CX-8はこの空間で「3列目まで大人がしっかり座れる」ことを目指したパッケージングを追求。さすがに3列目の天井高は制限されるものの、身長170cmの大人が短～中距離を移動できる空間に仕上がっている。
フロントまわりの造形はCX-5に近い。撮影車両はXD L Package。ボディカラーはマシーングレープレミアムメタリック 撮影車両はXD L Package。ボディカラーはソウルレッドクリスタルメタリック 2列目はグレードによってキャプテンシートの2名乗車タイプ（2＋2＋2）と、ベンチシートの3名乗車タイプ（2＋3＋2）を設定。3列目は5：5の分割可倒式で、背もたれを前倒しすることで収納でき、もともとのラゲッジスペースとほぼ段差のないフラットなスペースとすることが可能。ラゲッジ容量はフロア下に用意される65Lのサブトランクと合計して、フル乗車時239L、3列目収納時で572L（いずれもVDA法）の容量を確保している。
エンジンはCX-5と同じ直列4気筒 2.2リッターディーゼルターボ「SKYACTIV-D 2.2」（SH-VPTS型）を搭載する。ただし、重量がCX-5より200kg以上増加することを踏まえ、高回転域をカバーするセカンダリタービンを可変ジオメトリターボチャージャーに変更するなど、「導入以来もっとも大きな改良」を実施。これにより、最高出力140kW（190PS）/4500rpm、最大トルク450Nm（45.9kgm）/2000rpmを発生し、出力は11kW、トルクは30Nmと大幅な向上を果たしている。加えて「超高応答マルチホールピエゾインジェクター」の採用によって素早く短い間隔での燃料噴射を可能とし、最大6回にも及ぶ噴射を行なう急速多段燃焼を実現。ディーゼル特有の「ガラガラ音」を減少させるとともに省燃費の実現にも寄与する。
組み合わされるトランスミッションは6速ATのみで、駆動方式は2WD（FF）とマツダ独自の4WDシステム「i-ACTIV AWD」を用意。JC08モード燃費は順に17.6km/L、17.0km/LとCX-5に近い数値となっている。
安全装備ではフロント、サイド、リアに配置した4つのカメラを用いて、クルマの周囲の映像を映し出す「360°ビュー・モニター」を新たに採用。クルマを上から見下ろすトップビューに加え、フロントおよびリアビュー、幅寄せ時に便利なサイドビューなどを切り替えて表示することが可能となっている。もちろん、これまでのモデルで採用されている歩行者や前方車両を検知する衝突被害軽減ブレーキ「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」、後方車両の接近を検知して注意喚起する「ブラインド・スポット・モニタリング（BSM）」、全車速対応の「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール（MRCC）」、ステアリングアシストを行なう「レーンキープ・アシスト・システム（LAS)」などの機能を用意。グレードによって標準搭載となる機能は異なるものの、総じて高い安全性能を実現していると言える。
グレードは基本となる「XD」、安全装備を中心に充実化を図った「XD PROACTIVE」、最上級グレードとなる「XD L Package」の3タイプ。2列目の違いにより乗車定員が6名と7名のモデルが用意され、XD L Packageは6名乗車モデルのみとなる。価格はそれぞれ319万6800円、353万7000円、395万8200円で、AWD車はそれぞれ23万2200円アップ。購入時には環境対応車普及促進税制による減税措置が受けられるほか、申請によりクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金制度による補助金の交付を受けることも可能。
ボディカラーは特別塗装色となる「ソウルレッドクリスタルメタリック」（7万5600円高）のほか、「マシーングレープレミアムメタリック」など全7色。
ホイールベースは2930mmとCX-5より230mm長いが、それほど「デカい」という印象は受けない。撮影車両はXD PROACTIVE。ボディカラーは「スノーフレイクホワイトパールマイカ」 横基調のフロントグリルとシグネチャーウイングがワイド感を強調 ウィンドウ全周にメッキモールが付く。ルーフレールはXD L Packageに標準装備され、XD PROACTIVEにオプション設定 XD PROACTIVE以上に「アダプティブ・LED・ヘッドライト（ALH）」を標準装備。ヘッドライトは全車LED XD L PackageはLEDフォグランプを標準装備。そのほかのグレードはオプション 全車LEDリアコンビランプを標準装備。4WD車にはLEDのリアフォグも備える フロント、サイド、リアに「360°ビュー・モニター」用のカメラを装着 大幅な改良が加えられたSKYACTIV-D 2.2エンジン。エンジンルーム後方には歩行者との衝突を検知した際にボンネット後端を100mmアップして保護する「アクティブボンネット」のアクチュエータがある XD L Packageは高輝度塗装の19インチアルミホイールが標準。タイヤサイズは225/55 R19、XDのみ225/65 R17になる 水平基調のインパネ。グレードによって加飾が異なり、XD L Packageは本杢とサテンクロームメッキのコンビネーションを採用 全車で本革巻ステアリングを採用。XD L Packageのみホーンボタンのメッキリングなど加飾が異なる。ステアリングヒーターはXD以外に標準装備 フロントコンソールはワイドなデザイン。本革巻シフトノブも全車標準装備となる マツダ新世代商品群ならではのオルガンアクセルペダル メーターパネル右側にカラー表示のマルチインフォメーションディスプレイを装備 ガラス照射タイプのアクティブ・ドライビング・ディスプレイはXD以外に標準装備 エアコン吹き出し口の上にCD/DVDスロットを装備 XDは4スピーカー、それ以外のグレードは6スピーカーを標準設定。オプションの「BOSEサウンドシステム」は10スピーカー仕様で、ツイーターをAピラーに装着 全車標準装備のフルオートエアコンは、国内で初めて外気を室内の上側に、内気を足下に循環させる「内外気2層式エアコンユニット」を採用 2列目の前方にもフルオートエアコンのユニットを用意。前後席で独立して温度調節が可能な3ゾーン対応となっている インパネ中央にはマツダコネクト用ディスプレイを装備。ナビゲーション面では自車位置演算ユニットを追加したほか、「グロナス」「みちびき」への対応も行なわれた マツダコネクトのコマンダーコントロール。パーキングブレーキは全車で電動のEPB 運転席、助手席間にアームレスト付き大型コンソールボックスを装備 コンソールボックス内側の収納スペースにUSB端子などを用意 「ディープレッド」のインテリアカラー。XD L Packageのシート表皮はナッパレザーとなる アームレスト前方にパワーウィンドウやドアミラーのスイッチを配置 XD L Packageの2列目はキャプテンシートで、中央にセカンドシートコンソールボックスを備える セカンドシートコンソールボックス。収納スペースとドリンクホルダー、シートヒータースイッチを備える XD L Packageのリアドアには巻き取り式のサンシェードを内蔵。XD PROACTIVEでもオプション装着できる 3列目シート。左右にボトルホルダーと小物入れがある ラゲッジスペースのアレンジ。3列目は5：5分割可倒式シート 2列目のキャプテンシートも前倒しすることでほぼフラットな荷室となる ラゲッジフロア下には65Lの容量を持つサブトランクがある XD PROACTIVEの6名乗車モデル。2列目はキャプテンシートだがセカンドシートコンソールボックスがなく、3列目へのウォークスルーが可能 インテリアカラーはブラック/レッドのコンビネーションでシート表皮はファブリック XD PROACTIVEの7名乗車モデル。2列目はベンチシートとなり、6：4分割可倒式で独立してリクライニングも可能 フルラゲッジ状態にした7名乗車モデル。1列目後方からほぼフラットな荷室を実現 パワーリフトゲートはXD L Packageに標準、XD PROACTIVEにオプション設定となる オプションのトレーラーヒッチを装着することで750kg以下のトレーラーなどが牽引可能。ブレーキ制御によりトレーラーの揺れを収束させる「トレーラー・スタビリティ・アシスト（TSA）」も標準装備 【お詫びと訂正】記事初出時、冒頭写真のキャプションに記載したボディカラー名が一部間違っておりました。お詫びして訂正させていただきます。
